1.皮膚病
首や四肢の甲羅から露出している皮膚の部分が、皮が白くなって腫れたりむけたりカビがついたようになってくる。紫外線不足や、水質の悪化・水温の変動が大きい時・けがなどで皮膚が傷付いた時によくかかる。直接の原因は水生菌であるサプロレグニアやアクリアが寄生することによっておこる。たいていの水中には存在している菌で普段は付着しないが一度付くとなかなか取れない。食欲があって、普段通り動いている症状が軽いうちにできるだけ対処したい。カメの大半の病気はここから始まることが多い。

対処)軽いうちは、強制的な日光浴(乾燥)を1日数時間続ける。水槽やゲージを外に出して屋外飼育に切り替えたり、池に入れて半野生に戻してやると知らぬうちに治る事が多い。ただ屋外は秋以降には気温や水温が下がっていくので逆効果。
そこで私は、は虫類用の治療薬のテトラ社『サルファバス』を使用。熱帯魚関連のメーカーですが、カメの餌も出しているで一般によく認知されていると思います。『サルファバス』は抗生物質です。これの水溶液を作り15分〜30分薬浴させます。その後30分〜1時間バスキングライトの下完全に体を乾かします。これを一日一回2〜3日続けます。完治しないでも改善が見られるようなら、もう2〜3日続けます。かなりの確率で良くなります。私は皮膚病を見つけるとこればかりです。
さらに乾燥時に『イソジンS』や『テラマイシン軟膏』を患部に綿棒で塗ってやります。『イソジンS』や『テラマイシン軟膏』は人間用の消毒薬として薬局で手に入ります。『サルファバス』は現在では手に入らないかも知れません。最近では、『皮膚の消毒を目的』としたグリーンFという観賞魚の白点病の治療薬を使ったりもしますが、カメの皮膚病は真菌の感染が原因のため抗真菌薬の成分が含まれない薬は、特効薬にはなりません。あくまで皮膚の消毒と捉えて下さい。いろいろ参考・実践されても最初の2〜3日続けて改善がみられないようなら、専門医に診てもらうか当HPの掲示板などで情報を入手してください。
2.肺炎
えさを食べなくなり、あまり動かず目をつぶりがちになる。また、首と四肢を甲羅にしまったままにする。たまに口を開き、苦しそうに呼吸をする。私は愛知県尾西市にある、『よしむら動物ホスピタル』でお世話になりました。

対処)
素人には無理。できるだけ早く専門医に見せるべきです。うちでは以前、甲長3cmのイシガメベビーが紫外線不足から皮膚病にかかり、肺炎を併発し死んでしまいました。病院で注射を打ってもらい、一晩入院させてもらいましたが、診せた時点での症状が重くだめでした。

3.まぶたが腫れた
秋口にイシガメに発生した病気。両目のまぶたが腫れ、日を追うごとにデメキンのような顔に近付いた。いろいろ調べたところ、ビタミンA不足が起るとまぶたが腫れ、ひどくなると目が開かなくなる。


対処)水替えと、サルファバス(抗生物質)で薬浴の励行。また25℃前後までヒーターを入れ加温を始めたところ数日で完治。日中は暖かいのでまだヒーターはいいかと思っていたのですがそれがよくなかったようです。結局ビタミンA不足だったかはわかりませんでした。秋口や春先の気温差は要注意。うっかりは命取りにもつながります。個体差もあると思うのですがイシガメは何かとデリケート。

4.冬眠明け後死亡

←うちの現在の庭です。ほとんど隣家の谷間っていう感じです。ゴールデンウイーク頃から太陽が射しはじめます。(写真は2001年5月)。うちの庭は夏場以外、隣宅の影となり5月近くまで日光が射しません。3年目のくさがめが初めての冬眠を体験し、なんとか目覚めたものの水温の上昇不足と日光不足から目覚めて2週間前後で死んでしまいました。うちのような条件下の池では水槽より条件が悪い部分もあるため冬眠明けは気が抜けない季節です。

は虫類を診てくれる獣医さんは全国でも少ないのが実情です。当HPの掲示板や、全国爬虫類診療可能動物病院リスト http://yil.jp/index.shtml獣医師関連の総合サイトの獣医師広報板の http://www.vets.ne.jp/ などから情報を得てください。いずれにしても、飼っているカメが皮膚病にかかったら何らかの病気のサインです。あまり神経質になる必要はないですが、飼育者が気を付けて見つけてやるしかないですね。もっとも手っ取り早い病気予防は日光浴だと思いますが、平日時間に余裕のある方は少ないですよね。せめて週1回は日光浴をさせてやりたいものです。とはいえその週1回がままならず、結局紫外線ランプに頼っているのが実情ではないでしょうか?でも、電気代がバカにならないですよね。 (^-^;)



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