新潟のコシヒカリBLについて

みなさん、「コシヒカリBL」というものをご存知でしょうか?
平成17年から導入された新潟コシヒカリの品種名です。
「コシヒカリBL」についていくつか言われることもあります。
この「コシヒカリBL」ついて記述してみます。


まずは新潟米ブランド強化推進運動委員会による
「新潟コシヒカリBL」の名称を「新潟オリジナルコシヒカリ」とする
案内資料より抜粋しましたのでご覧ください。(平成21年6月の資料)
お時間のない方は抜粋引用部分を飛ばしていただいても結構です。




コシヒカリはもともと倒れやすく、
お米の大敵「いもち病」に弱い品種でした。
「いもち病」を防ぐには農薬に頼らざるを得なかったのですが、
新潟県ではこの欠点をカバーできれば農薬使用量を減らせるのではと考え、
昭和61年から更なる改良に着手していました。
そして15年の歳月をかけ、平成13年、今ままで食味と品質をそのままに
「いもち病」に強い性質だけをプラスした「新潟コシヒカリBL」が誕生しました。

「新潟コシヒカリBL」は「いもち病」に強く、
農薬使用量を減らすことができるので
環境にやさしく、安全・安心なお米なのです。

外観は今までに「コシヒカリ」と変わりませんが、
「いもち病」に対する抵抗性を持つため、DNA鑑定を行うと
「コシヒカリBL」であることがわかります。

この「新潟コシヒカリBL」は新潟県内でのみ栽培されており、
新潟オリジナルのコシヒカリといえます。

この「新潟コシヒカリBL」が世間にでてから4年が経ちました。
新潟でのみ栽培されているオリジナルのコシヒカリをアピールするため
その表現を「新潟オリジナルコシヒカリ」とすることになりました。

抜粋引用終



上記のように
●「いもち病」に強く、農薬が減らせて
●新潟コシヒカリのDNA鑑定が可能な
●食味は今までとおりのコシヒカリ
これが「新潟コシヒカリBL」、別称「新潟オリジナルコシヒカリ」です。
このページでは以降「BL」と呼称させてもらいます。

資料によれば
外観や食味は、第三者機関から従来と同様と評価され
いもち病防除薬剤の出荷数も新潟のコシヒカリが「BL」になってから
その年以降半分以下になりました。


さて、
お米は見た目では品種が分かりづらいもので、
「これ、新潟のコシヒカリです!」
といって別の似たお米を出されても、プロでも判断は難しいです。
残念な話ですが、
「新潟産コシヒカリ」、特に「魚沼産コシヒカリ」と
偽ったお米が、世の中には存在していることも事実でしょう。

新潟県では病気を防ぎ、新潟コシヒカリの鑑定が可能な「BL」、
という品種改良をした背景はそこにもあると私的には思います。
そして新潟県では農家に向けて
『「既存のコシヒカリ」ではなく「BL」を作りなさい。』
と発したのです。

ところが丁度「BL」が世に出た年が
お米の出来があまり良くない年と重なりました。
「BLでなく、今までのコシヒカリがいい!」
という声が出たことは仕方がないことかとも思います。
その年の出来を加味しなくても
今までのコシヒカリが美味しいと感じるという意見も
間違った意見ではないと思います。

そして世の中に、
「既存のコシヒカリ」と「コシヒカリBL」
という2種類の新潟産コシヒカリが存在することになります。
といっても殆どのコシヒカリは「BL」です。
「既存のコシヒカリ」は
それに拘りをもち、農協などに頼らず作っている方と思います。


いろいろ意見を聞く「BL」ですが
当店でその善し悪しは語りません。
ただし、
当店で扱うコシヒカリは
「新潟コシヒカリBL」、別称「新潟オリジナルコシヒカリ」
です。

ご参考までに。