当店の思い

創業嘉永六年。
この文面を記述する時点では創業よりもうすぐ160年ほどになります。
途中に戦争の影響などで廃業(停止)していますが、
長年専門店としてあり続けるためには
芯に据えるべきこだわりがあります。

例えば仕入。
生産者直送は素晴らしいことです。
しかし農産物とは生産者の意思だけでは決まらず、
天災・気候などの自然の影響を受けるもの。
店側としては
「今年は不作だからお宅(生産者)のお米、売れません」
とは言えません。
日本の主食を支えるには、
毎年「間違いのない美味しさ」という
こだわりもあるのです。
ですから、
信頼ある生産者からのお米と
大手仕入先(農協系)などからの安定したお米の
バランスが大切だと思っています。
当店のお客様には「不作」の不安を与えたくないです。

例えば精米。
お米は乾物のように
賞味期限がないものと思われがち。
そんなことありません。
お米は「なまもの」です。
特に精米をしてから劣化の速度がすすみます。
一般的には精米してから2ヶ月くらいが
おいしく食べられる時期と言われています。
当店では1ヶ月以内をお勧めします。
当然そのためには精米をマメに行います。
どんな食べ物も新鮮が一番。

そして
精米は一定ではありません。
新米時期、糠もまだ新鮮で
新米ならではの香りは良いものです。
もちろん栄養素もたっぷり。
これを全部落とすのは勿体無いと考えています。
ですから、新米時期は極々若干精米の度合いを調整します。
梅雨を越えた頃から糠の酸化がすすみます。
いわゆる古米臭が出始めますので
糠をしっかり落とすよう心がけます。
時期だけでなく温度・湿度など
毎回精米の度に測定し微調整を入れます。
精米は機械的に行う作業ではないと考えています。
一例ではありますが、
当店ならではのこだわりで
確かなものをお客様の食卓にお届けしようと日々努力しています。
大量、低額なものというサービスよりも、
日本の主食をお届けするという代々の気持ちを受け継ぎ、
しっかりとした品質を提供したいという思い。
「堀井米店の品質を、お客様に納得して頂いたうえで食してもらう」
これらが当店の思いです。

どこでもやっていることではないと思います。
だから、端的に言います。
専門店だからこそできる「おいしいお米」
一度お試しください。