超低音(サブ ウーファー)  70hz以下
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ホーンSP日記
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(超低音追加の意義)
 4550箱は、単体でもほぼ十分な低域再生能力があります。そこに超低音SPを加える意義は2つあります。
 1.空気感まで再生できれば、音のリアリティが格段に増します。従来、実験されてきたことです。
 2.超低音を別SPに受け持たせることにより、低域、中低域あたりの音がとてもきれいになり、全体にグレードが上がる感じになります。これも確かです。

(超低音追加の方法)

 超低音もホーンで追加したいところですが、ホーンの開口部で2m以上になります。加えて音道の長さ等考えると今回の6WAYSPの構想とは別もののSPになってしまいます。ここは多少の欠点はあっても、大口径ウーファーfostex FW800の出番でしょう。
 写真は、fostex FW800+950リットルの自作箱です。費用は3万もかかっていません。重量は、箱だけで多分130kgくらいあります。バスレフのようにみえますが、計算上小さすぎる穴で単なる空気抜きのつもりです。3D方式で使います。
最初fw800が入っていたfostex純正箱(550L)。丈夫な出来のいい箱でしたが、容積が小さすぎ肝心の50hz以下の音では、制動の全くないボーボー音が出るだけで、38cmウーファーには使えませんでした。
 思うに、FW800はマグネットがそう強力ではありません。Qは0.45 (FW800Nは0.69)。従って小さい箱の固い空気を動かす力は無く、動けなかったのかもしれません。 30cmのブックシェルフSP用なら真価を発揮したと思います。
ダイヤトーンの46cmスーパーウーファー。大変きれいな歯切れの良い、つまりとても良い音のする製品でした。ただし、いくらなんでも小さすぎました。38cmダブルの下には無理でした。

(現用の950L箱について)
1.方針を検討
当初の550L箱に限界を感じたので箱を入れ替えることにしました。壁や天井に取り付ける方法も考えましたが、家に穴を開けるのはやはりやめにしました。そのかわり、550Lよりはっきりと大きい箱に入れることとしました。

調べて見ると、fostexから800Lの箱が出ていました。多分このくらいの容積になればだいぶ自然な鳴り方になるでしょう。箱の大きさもこの限度にしておきたいものです。しかし、箱だけで35万もします。木製なんだから自分で作れば良いのです。

 箱の大きさから決めていきました。椅子の後ろに置ける大きさで1000Lクラス。そしてラワン合板の大きさを考え、縦97cm、横165cm、奥行67cm、約950Lの大きさにしました。
 使う材料は、安くあげるため、24mmラワン合板とし、内部の補強はツーバイフォーの建築用角材としました。
 小屋を一つ自分で作る感じです。そう思うとたいした大きさではありません。

2.製作について
大きな問題は外(ガレージ)で作ってしまうと4550の時と同様に部屋の入り口を通らないということです。運ぶことも一人では困難です。かといって小さく作ったのでは意味がありません。
 そこで4550と同じに、ボルトによる組み立て式としました。内部に補強材が入り組んでいますがツーバイの太さの角材なので木ねじとボルトによりはずせる構造としました。ラワン合板の接合もむろんボルトです。3Dで使いますので、一台だけつくれば良いのですから楽です。
 10mm厚フェルトを組み立て前に貼り込みました。補強はすべてツーバイ材で短辺方向と天地左右、前後バッフル板の90度接合各部。さらにFW800の左右に前後バッフルを繋ぐツーバイ材を入れました。

 また、組み立て後にすべての接合部に外側から、建築用のコーキング剤(透明)を入れ、シールしました。箱作りというより建築みたいです。
 前後補強材の拡大です。6mmボルト4本、爪付きナットで固定。二年ぶりに
締め直しましたが、内側のこれらボルトは驚くほど緩みはありませんでした。
 何しろ80cmの穴ですから保守は楽です。体ごと中に入れます。SPケーブルは確かモンスターケーブルだったか、OFCの細線を多数よったものです。m千円もしません。
 FW800のSP端子はネジ締めタイプ。最後をプライヤーで追加締めしました。
 吸音材は高域の吸収特性がより高いことからは、グラスウールのほうがいいでしょう。
 しかし、取り扱いがたまりません。それにクロス50-70hzで-24db/octですからあまり高域漏れを心配する必要はなさそうと思います。
 実際に、超低音箱からの耳につく音は一切聞こえません。耳を近づけると低周波の揺れを感じるだけです。
 前後バッフルは24mmラワンベニヤです。もちろんツーバイ材をあて、補強してあります。
 右写真は、裏バッフルの表面からの6mmボルトが貫通してきている様子です。間隔はおよそ12cmおきくらい。左右対称ですが場所によります。
 位置をあわせてボルト穴を開けるのは簡単です。
 バッフル板にボルト穴を全部あけ、
 組み上がった箱に仮にsetし、バッフル穴からドリルで裏側の補強材を貫通します。
 仮setのバッフル板を除いて補強材の裏側に爪付きナットを打ち込みます。
 それからもう一度バッフル板を乗せ、6mmボルトを締め込みます。これで完成。


 ホームセンターで板を切ってもらい、ガレージで削って各部品をつくり、補強材を装着しました。
 その次に10mm厚フェルトを内側に貼り、補強材共々ネジで組みあげ、塗装をしてから分解しました。
 六面体の各面毎に部屋に運び込み、中でボルト、木ねじで再度組み立てました。上写真です。
 しばらくするとネジがゆるむので三ヶ月か半年くらいで締め直していますが、一年以上たった今はそう締めなくとも大丈夫のようです。サランネットも作るつもりで材料はそろえてあるのですが、いまだ手をつけていません。

心配される箱鳴きですが、ツーバイ材がかなり密に入っていることもあり、ほとんど感じられません。それに50hz以下の用途ですから、通常箱を共振させる周波数を扱いません。従って鳴きをそう心配する必要はなさそうです。

3.超低音用BOXの置き方
  置き方は聴取位置の真後ろ60cmくらいです。165cm*67cmの広さは、作業台として半田ゴテなど載っています。大きめの作業机みたいです。
 後ろから音を感じたり、圧迫感を感じたりすることを心配したのですが、全くありません。
 後ろにあるのでリスニング中は目に入らず、視覚上も問題ありません。
なにより、音が自然に聞こえます。もしかしたら、普通に前に置くより良いような気さえします。
 4550中心のSPは計算上約103dbと大変高能率です。FW800は100dbですから、本来能率不足です。チャンデバで調整してあるのですが、それでも50hz以下でみると、FW800の能率が不足気味です。
 そこで、置き方として耳に近く置くことが、必要なのかもしれません。

4.音質
 ともかく十分実用になっています。550L箱に入っていた時の、FW800とは別物のようです。普段存在は感じないのですが、超低音用アンプ(SONY TAN902)のスイッチを切ると音が軽く、寂しくなります。きいているようです。

 定番ですが、テラークの1812年のCDをかけますと、大太鼓の部分もかなり迫力がありますが、大砲の部分にきますと、まったく別物の低音となり、ギクッとします。この時超低音用のSONY TAN902アンプ(BTL)のレベルメーターは、ウーファー(JBL4550)用のTAN902に比べ3倍くらいふれています。クロスは50hzですから、このテラークの1812年の大砲の音は殆ど超低音でできているようです。


(大口径ウーファーによる超低音追加の留意点)
 超低音の追加はさほど難しくはありません。38cmダブルウーファーにつなぐのなら、3D方式をとり、できるだけ大きな箱に80cmウーファーを入れ、しっかりしたチャンデバ(アキュのF25など)で急峻に切ってつなげばたいてい、大丈夫です。
 チャンデバを使わず、ネットワーク使用の場合は困難がありそうです。コイル、コンデンサーの大きさ、質、減衰スロープなど、チャンデバの場合に比べると比較にならないくらい難しいと思います。

 3Dでの超低音追加には、メインSPの大きさに応じて、守るべきルールがあるようです。
(パッシブタイプのみにあてはまる。)

1.38cmシングル、ダブルなら、80cmウーファーを1,000リットルクラスの箱で使う。クロスは50hz、70hzくらいか。超低音部のレベルは10dbくらい高くする。

2.30cm以下なら、小さい箱(500Lくらい)で80cmも可。しかし大きい箱の方が良い。上写真のダイヤトーン46cm入りのスーパーウーファーでも多分可。

3.力のあるアンプは必要。私はSONYのTAN902をBTL接続で使っています。少なくとも真空管アンプでは無理と思います。

4.置く位置はメインSPの間が望ましい、といわれるが、見た目に圧迫感が出すぎる。私の部屋も無理がありました。そこで聴取椅子の真後ろにおいたのですが、違和感は全くありません。後ろから風圧がくる、という感じも全くありません。見た目に無理が無く、良い置き方と思えます。

5.上にくるウーファーはそれ自体十分な低域再生能力が必要。矛盾するようだが、これでないとつながらない、と思う。

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