●書籍完全公開に至った理由
「グリモア」は本来、書籍の形態をとっているWindows XP最強の魔導書である。
書籍のよさは、書店で内容を確認したうえで、記述内容に納得して購入できることだ。つまり「あけてびっくり」ということがなく、中身を確認できることにある。
しかし、である。
昨今の出版業界事情は、書籍に対しても「回転率」を求める傾向にあり、書籍もリリース直後の回転率次第では、すぐに「返本」になり、書店においてもらえない。
昨今市場から「厚めの本」のニューシリーズがあまり現れないのはこのような事情によるものも多く、そういう意味で「グリモア」は一部での評価は高いものの、大概の書店でお目にかかれないという現実もある。
出版社にとっても、著者にとっても、当たり前だが書籍を購入してもらうことによって利益の確保、つまりは生活の糧としているわけだが、我々は利潤よりむしろ「読者に評価してもらうこと」に喜びを感じており、その上で購入していただきたいと考えている。
「売れている本はよい本だけれども、よい本が売れるとは限らない(三才ブックス編集長談)」というコメントは印象的である。
しかし同時に忘れてはいけないのが、現代において広告媒体、本の「良さ」を示すことは書店のリアル書籍とは限らない。
そう、Webという、無限の可能性を秘めた媒体があるのだ。
もちろん、Webといってもタダではなく、広告となればそれ相応の宣伝費か、アクセスを集めるためのコンテンツの充実が必要だ。
コンテンツが充実したWebを作成して、本をCM・・・いや、内容が充実した本を、Webで公開すればそれこそが、広告媒体となる、この逆転発想が、本Web作成にいたり、また書籍完全公開に至った理由だ。
グリモアWebによって、Webのすばらしさだけではなく、書籍であることのすばらしさ、そして出版業界の新たなる道しるべが示せれば、これ幸いである。
2007年8月
ファウスト・ダテ
当グリモアWebは右上の書籍
「Grimoire For Windows XP(グリモアforウインドウズ) Vol.1 システム編」
のすべての内容を掲載している奇特なWebだ。
なお、左の書籍はグリモア第二弾
「Grimoire For Windows XP(グリモアforウインドウズ) Vol.2 カスタマイズ編」はVol.1を超える670ページという膨大な紙面を割いて、XPカスタマイズを語った書籍。Vistaを導入する前に、まずXPを最大限に活用&チューンせよ!