●本書（Web）の読み進め方
◎本書「Grimoire（グリモア）」とは
「Grimoire（グリモア）」とは「魔導書」のことである。
つまり本書は「Windows XPのシステムに関する魔導書」なのだ。
そこらのWindows XP書籍のほとんどが「今Windows XPを使うこと」しか考えていないのに対し、本書は「何年たってもWindows XPを使い続ける」「Windows Vista登場以後も、Windows XPを1つのOSタイトルと捉えて大切に扱う」ことを前提に記述している。
また、ぶ厚い書籍にありがちな「数だけ集めたTips集」「一項目ごとにぶつ切りの解説」を本書は行わない。
本書は魔導書らしく、1つ1つのテクニックはもちろん、物事を包括的に捉えながらシステム構築において「成すべき方向性」を強く示して、「術」と「秘術」を伝授していく。
つまりは本書を読み、理解し、そして各術を総合的に実践すれば「完璧なシステム」の構築が行えるのである。
◎本書の記述とコンセプト
本書は「何年でも現役で使えるWindows XP」を前提にしており、故に書籍として「数年後でも読める」工夫も行っている。
つまりは時事に関わらない記述を心がけており、特定のツールに依存しなければ実現しない時事性の高いテクニックは記述していない（バリエーションとして、このツールを利用すると便利だという記述はしているが）。
また、役に立たないTipsを省いた上での「網羅性」を大切にしており、システム構築におけるあらゆるTipsを掲載している。おそらくは誰も実行しないであろう「MS-DOSからのOSインストール」までも記述しておいた。
そして、本書は魔導書としてシステム構築の「方向性」を示すことを大切にしているが、本書の示す方向性が結論ではない環境も存在する。よって、記述上の「事実、不文律」と「方向性」を書き分けるため、方向性を示すものに関しては「グリモア的〜」というような文章の書き方をしている。
◎本書のいう「完璧なシステム」とは
「完璧なシステム」の定義づけを行おう。
本書のいう「完璧なシステム」とは、「OS」と「データ」という2つの側面から追求している。
まず「OS」という側面から追求した場合、以下を「完璧な環境」と定義する。
・安定性がある
・パフォーマンスがよい
・柔軟性のあるシステム
・トラブル時にリザーバOSをすぐ起動できる
「安定性がある」とは、クラッシュしない、不安定にならないWindowsということである。「パフォーマンスがよい」とは、システムが素早く駆動し、ストレスのないオペレーティング環境のことである。
「柔軟性のあるシステム」とは、万が一OSがクラッシュしても修復しやすく、また将来の新OSにスムーズに対応できる環境のことである。
「トラブル時にリザーバOSをすぐ起動できる」は、1つのマシンに複数のOSをインストールすることで、OSが不安定ながら作業続行しなければならない状態であってもすぐにOSを切り替えて起動できるシステム作りである。
また「データ」という側面から追求した場合、以下を「完璧な環境」と定義する
・クラッシュしにくい
・バックアップしやすい
・履歴管理ができる
・OSがクラッシュしてもデータ編集作業が続行できる
「クラッシュしにくい」とは、なるべく安全な場所にデータを保存することである。またOSがクラッシュしても巻き込まれない領域という意味でもある。
「バックアップしやすい」とは、面倒くさく敬遠しがちなバックアップを簡単に実行できる仕組みをつくることである。
「履歴管理ができる」とは、万が一謝ったデータ改変（同じファイル名で上書きなど）を行ってしまった場合、数日前のデータに戻れるバックアップ環境のことだ。
そして「OSがクラッシュしてもデータ編集作業が続行できる」とは、いわゆる業務などのオペレーションにおいて、OSクラッシュによって作業遅延が起こらない工夫をした環境のことである。
当グリモアWebは右上の書籍
「Grimoire For Windows XP（グリモアforウインドウズ） Vol.1 システム編」
のすべての内容を掲載している奇特なWebだ。
なお、左の書籍はグリモア第二弾
「Grimoire For Windows XP（グリモアforウインドウズ） Vol.2 カスタマイズ編」はVol.1を超える670ページという膨大な紙面を割いて、XPカスタマイズを語った書籍。Vistaを導入する前に、まずXPを最大限に活用＆チューンせよ！
