●グリモア的旧OSインストールをオススメしない理由
さて、「マルチブート環境」の実現となると、Windows Vistaや最新のベータOSを入れたくなるというのはもちろん「旧OSを入れたい」と考えることもあるだろう。
しかし、はっきり言って「旧OSのインストール」はやめたほうがよい。
これは「マルチブート」の構造には全く関係ない部分での問題なのだが、旧OSはそもそも現在のマシン環境に対応していない。
以下のマイクロソフトのサポート情報を参照すればわかるが、端的に述べれば「メモリー搭載量が512MB(あるいは1GB)を超えるマシン」には対応できないのだ。
・「大容量のRAMを搭載時、メモリー不足のエラーが表示される」(文書番号:253912)
※http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;ja;253912
・「ブルースクリーンは、1GBまたは複数のRAMでいつコンピュータを起動するか表示されます。」(文書番号:311871)
※http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;ja;311871
また、サポートが終了したOSは当然ながらデバイスドライバの供給がなくなるので、最新デバイスの利用はあきらめることになり、デバイスによってはOSインストールから躓くことになる。
そして仮にインストールできたとしても、非Windows NT系OSで現在のような大容量ハードディスクにアクセスするということは、ファイルクラッシュなどの危険性をはらむことを忘れてはいけない。
もちろん、本書は「網羅性」を大切にしており、また読者の所有するマシンのすべてが旧OSに非対応とは限らないので(特に古くから所有する低スペックのセカンドマシンの活用など)、ここでは「Windows Meのインストール」を説明する。
条件としては、少なくともマシンの基本デバイス(マザーボードと、マザーボードに直接つなぐパーツ類)がWindows Meに対応を表明しているのが条件だ。
ちなみに、Windows MeやWindows 98などを利用したければ、マルチブートではなく、無償で公開されるようになった「Microsoft Virtual PC」を利用するのが妥当だろう。
当グリモアWebは右上の書籍
「Grimoire For Windows XP(グリモアforウインドウズ) Vol.1 システム編」
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なお、左の書籍はグリモア第二弾
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