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シンガポールへ〜マリーナベイサンズカジノ編

 

ファウンテンオブウェルス、サルタン・モスク編からの続きです。

 

とりあえず一旦部屋に戻って少しだけ休んで、私はいよいよカジノへと行ってみることにしましたというより、カジノこそ今回のシンガポール旅行の主目的日本での導入が検討されているカジノに関して、自分の意見とこれが株式市場にどのように影響を与えるかを測っておきたい、と。百聞は一見に如かずですから、現地に行って直接自分の目と耳で調査する、これが基本ですよ

そんなわけでパスポートを持ってマリーナベイサンズの地下のカジノへ向かいますカジノに入るには身分チェックとしてパスポートが必須です

と言うのも、カジノの入場料は外国人は無料ですが、現地人は有料(100Sドル。約9500円)となっていますつまりあくまでカジノを外貨獲得の手段として、自国民がギャンブル依存症などにならないように規制しているわけです日本ももしカジノを解禁するのであれば、この方式を導入しようとしています。ただ、それでも客の半分は現地人だとか

またカジノは一応紳士淑女の社交場とされていますからドレスコードがあり、タンクトップや短パン、サンダルなどでは入場が拒否されます逆に言えば肌の露出が最低限度であれば問題なく、Tシャツやジーパン、スニーカーは問題ありません

そんなわけでカジノの入口に辿り着くと、観光客がズラリと列を成して並んでいました黒服の従業員によるパスポートチェックがあり、そこを通過して初めて入れます。パスポートは入口と、少し進んだ入場直前で2回念入りにチェックされます。本当に厳しいですね

ただ逆にパスポートさえ問題なければ、入場自体はすんなりです。手荷物がある人は手荷物検査を受けて、入口で預けないといけないようですそうやって私は生まれて初めてカジノに入り込んだのでした

 

カジノの中は撮影や携帯電話の使用が禁止されているので、残念ながら写真を撮ってくることはできませんでしたというわけで全面文章レポートで我慢してください

↓カジノの写真が載ってるサイト
http://4travel.jp/travelogue/10551488

シンガポールにはここマリーナベイサンズとセントーサ島にある「リゾートワールドセントーサ」の二箇所にカジノがあります

中に入ると吹き抜けの4階構成になっていて、総床面積は15000平方メートルと世界最大のカジノ施設そこにゲームテーブルが600卓、スロットマシンが2300台あり、中華圏で人気のある金色を基調としたトーンで彩られていますデザインもどことなく近未来的これだけの規模ですから、このカジノも含めたマリーナベイサンズの従業員は直接雇用で9400人、間接を含めると4.5万人とのことそういう意味で雇用創出効果は確かにあるのだと思います。

ただ4階のうち、一般客が入れるのは2階まで。3階より上はVIPルームとなっています私が知らずに上がっていくと、黒服の人が近寄ってきて何か私に言おうとしていたので、さり気なくそのままUターンして立ち去りましたチラッと中を見たところ、ゆったりと座れるようなイスが並んでいて、そこでVIP連中がテーブルゲームを楽しんでいた様子ただタバコの煙か何かで中は曇っていて、あんまりよく見えませんでしたが

1階の入口のところに戻ると、まずカジノに関する説明が書いてありました英語で細かく色々書いてあったので、全部はちゃんと読んでいないのですが、各ゲームにおける胴元の取り分(割合)もきちんと明示されていて、大体その数字に近づくように勝率が決まっている様子。ふーん、なるほどー他にはギャンブル依存症対策の電話相談室の番号などもただ各ゲーム自体の説明は無いので、ある程度一般的なルールは事前に知っておく必要があります。

私が行ったのは大体昼の2時頃で、客がまだ少ないため一部のカードゲームのテーブルは閉鎖されていましたが、それでも大勢の人がそれぞれのゲームを楽しんでいましたこれで夜になったら一体どれだけの人がやってくるのでしょう

とりあえず一通りどのようなゲームがあるのかザッと見てみることに大半はスロット系で、日本のパチンコのように様々な画面上の絵面が異なるものの、中身はどれも一緒です。デジタル系で画面の中ので絵を揃えるものから、昔ながらのドラムがくるくる回るものとかキャラクターもドラゴンやら三国志ものやら、何か色々ありました。

それ以外では人間のディーラーを相手にするテーブルゲーム。ルーレットはわかりますが、あとはバカラとシックボーというものらしいですが、私はそれらのルールがよくわかりませんブラックジャックとかポーカーとか無いのかしら?

とにかく折角だから私も何か一つやってみようかなー。スロット系ならレバー引くだけで難しくないし・・・と思って、ふと置いてあったチラシや電光掲示板に目をやると、どうも16時から抽選で1時間につき3人(計15人)に50万Sドルが当たるスロットがあるそうですどうやら集客の少ない時間帯のキャンペーンのようですが・・・えっと、50万Sドルということは・・・約4500万円マジで何たる大盤振る舞い

ならば、どうせ実際にやってみるなら、このキャンペーンに参加した方がお得じゃないかと思い、後でまた来ることにして、一旦撤退とりあえずコーヒーとかはタダなので、それだけ飲んで帰りました

 

そうなるとあと2時間くらい時間が空いたので、私は第二の目的であるシンガポール証券取引所(SGX)に行ってみようと思いましたやはり遊びに来たわけではなくて、あくまでビジネス上の研修目的で来たのですから、そういうところもしっかり見ておかないといけません

幸い、取引所までは歩いていける距離だったので、そのまま歩いて行くことに本当にこの辺りに何でも密集していて便利です。マリーナベイの湾沿いを歩いていくと、間もなく金融街に入り込んでいきましたドイツ銀行だのABNアムロだの、世界の名だたる投資銀行の高層ビルがたくさん建ち並ぶ通り東京ばりの都会っぷりで、この辺りはさながら兜町界隈という感じでしょうか普段富山の片田舎で暮らしている私はすっかりお上りさん状態

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ところで、湾の傍の道を何故かランナーがたくさん走っています実はその日はたまたまSGXが主催の「THE BULL CHARGE」というマラソンのイベントをやっていて、その参加ランナーが本番前に軽くジョグをしていた様子こんな暑い国でよく皆走ろうとしますねしかしやはり世界どこでもランナーはいるものです
http://bullcharge.sgx.com/

それを横目に私は歩くだけで汗を拭き拭き、SGXに向かいます途中に「Lau Pa Sat Festival Market」という有名な「ホーカーズ(日本語で言うところの屋台村)」があると聞いて、それも楽しみにしていました今晩はそこで色々な美味しいものを食べよう、と

ところが、丁度その時期は全面リニューアル工事を行っていて入れないようになっていました道路上で一部のお店は営業していたようですが、かなり規模が縮小されていて醍醐味が味わえない感じ完全にアテが外れました

ともあれ間もなくSGXに到着その日は金曜だったので、まだ営業時間内でした玄関から入ると、ホールの真ん中にブルとベアを表す牛と熊の彫刻が飾ってありますうーん、さすが証券取引所という感じです

そこで二人で何やら楽しそうに談笑していた中年の警備員に「見学できますか?」と聞いてみました。すると私の英語が全く通じなかったようで「ん?」という顔をされ、「こいつ何を言っているかわかるか?」とお互いに聞き合っている感じ

繰り返し言ってみると、ようやく通じたようですが「ダメだ。ここから上はオフィスしかない」とのこと何回か食い下がってみたのですが、やっぱりダメ「じゃあせめて記念に入口の写真を撮らせてくれないか」と言いましたが、それもダメで全く梨のつぶてこの警備員じゃなかったら入れたのかも・・・しかし明日、明後日は休日で、月曜は私も帰りますから、その日が最初で最後のチャンスでした後ろ髪引かれる思いで立ち去らざるを得ず

と言うのも、事前にHPで見学した人のブログなどを見て行ったので、本当はできるのに「何か怪しい奴が来たぞ」と思われたからダメだったのか・・・と当時は思っていましたが、実はそもそもこの人達が言うようにオフィスしか無いから見学のしようが無いようですね。日本の東証アローズとか、アメリカのNY証券取引所のように、おおっぴらな見学に適した場所が無い様子

今思えば、見学に行ったという人のブログも、中の写真とかは一切無くて、私と同じように単に証券取引所に行っただけっぽいのです。それでちょっと納得しました

ただ入口の写真は皆撮っていたので、隙あらば振り返って写真撮り逃げしようかな・・・と思ったのですが、私が視界から消えるまで警備員二人がジッと私を目で追い掛けていたので断念せざるを得ませんでした(つづく)

↓仕方ないので外観だけパチリ
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↓そんな私のガッカリ感を表現した、膝を抱える人のアート作品も傍にありました
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まあとりあえず「証券取引所に行った」というミッションを達成した(?)私は、大人しくマリーナベイサンズに戻りますマリーナベイサンズは巨大なショッピングモールも地下に併設されていて、ついでにそこを見て回ることにしました

マリーナベイサンズの地下には水路が通っていて、何とボートで遊覧できるようになっていますスケールが大きいですね中心部には逆ドーム状のものが天井にあって、その中心から水が滝のように流れ落ち、非常に涼しげな空間を演出しています

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↓この滝を上から見るとこんな感じで渦を巻いていました
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ところで友人に「シンガポールに行ったらiPhoneのSIMフリーの端末買ってきて」と頼まれていました。今は日本でも買えますが、当時はまだSIMフリー端末が販売されていなかったので、日本で高値で取引されていました。まあ個人的にも興味があったので、iPhoneを取り扱っている店に入ってみることに。すると正確な値段は忘れてしまいましたが、日本円に換算すると7、8万円くらいになるような金額に

友人に早速メールして「それでも欲しいんか?」と聞きましたが、当然「じゃ要らない」との返事。実はiPhoneは日本が世界で一番安いのだとか(※最近は円安の影響で高くなりましたが、少なくとも9月現在までは最安だったそうです)。だから日本ではあれだけiPhoneが普及しているんですね

↓昔のものですが、日本が最安という記事
http://news.livedoor.com/article/detail/8028334/

そんなこんなでぶらぶらしていると、もう大体16時近くになってきたので、ここで再度カジノへと行ってみるのでした

 

再度パスポートを提示してカジノに入ります今度はいざ実践編として、いよいよお金を使ってみようと思いますよ

が、具体的にどうやってお金を投じれば良いのかわかりません周りの人の真似をしようと思うのですが、皆謎のカード(レシート)を使って機械に入れているようなんですね

あぁ、まずはICカード的なものを作ってそこにお金をチャージしないといけないんだな、と思い、どこでカードが作れるのか探してみましたすると2階のカウンターにそのような場所があったので、そこでまたパスポートを提示して、住所とか名前とか色々書き込んで、まずはカードを作りました突然「ここを見て」と言われ、ふっと見た瞬間にカメラでパシャっと顔を撮られ、油断した顔写真入りのカードが出来上がり

結果から言うと、これはマリーナベイサンズ全体の会員カードで、実は必ずしもカジノに必要なわけではありませんでしたまああったらカジノで使った金額や、他の施設で買い物した額などに応じて、次回マリーナベイサンズを利用した時に色々な特典があるようです。ですから一応作っておいて損は無いようですが。

↓カードに関してはここで詳しく解説されています
http://xn--54q321cwhzbgb.com/singapore/marinabaysandshotel/main-members-card.html

あぁ、これは違うのか、と思い、次は両替所に行ってみましたそこはカジノの成果を換金したりする場所で、長い行列がついています私は行列に並びながらも先にカウンターで手続きしている人の手元をジッと見て、何か手掛かりを得ようとしましたが、ほとんどよくわからないまま自分の番に

どうも日本円も使えると書いてあったので、1万円を出して「これでゲームに使えるように交換してくれ」と言いましたすると「今のレートはこうだ」と説明され、とりあえず「OK」と応えていると、単にシンガポールドルに両替されましたあり?

よくわからないまま「サンキュー」と言って両替所を離れます。で、また結果を言うと、どうも素直にゲーム機に現金(シンガポールドル)を入れれば良いだけのようですなーんだ

皆がカードでやっているのは、その支払額が増えた後は一々現金として払い戻されるわけではなく、一枚の伝票的なレシートが出力され、それを基にまた次のゲームに投じたり、先ほどの両替所で換金したりするようですこの精算レシートがこのカジノ内では現金的に使えるので、カジノ内のレストランでも使えますちなみにカジノ内のレストランは外よりも安いので、ご飯を食べに来るだけでもメリットがあるかも知れません

ですから、スタートはまず現金を直接機械に入れるところから始まりますテーブルゲームの場合は、ディーラーに直接現金を渡すと、それに応じてチップをくれるみたいです全く無駄な時間を費やしました

 

ということで、まずは例の50万シンガポールドルが当たるスロットを・・・と探したのですが、広いカジノの中で一体どこにそれがあるのかよくわかりませんもう先ほどの換金の件でグルグル回り過ぎて疲れてしまっていたので「どうせそんなもん当たらないからどの台でもいいや」と全く身も蓋もないことを言い出して、適当な台を見付けて腰を下ろします。

それでいざ初めてのスロット開始機械にまず10Sドル(約950円)を投入しますウィーンと吸い込まれるお金。画面が何か切り替わって、さてレバーを引いて・・・とやってみるのですが、ウンともスンとも言いません

あり?と思い、周りを見ると、他の台のドラムは勢いよく回ってちゃんと動いていますしかし画面に何か英語がズラッと書いてあるのですが、よく意味がわかりません何か「お金を入れろ」的なことが書いてありますいやいや、今入れたじゃん

画面を押してみたり、機械のボタンを押してみたりあらゆる手を尽くしてみたのですが、一向に改善する兆しがありません店員に聞いてみようと思ったのですが、席から離れるわけにはいかないから、近くにきたら呼び止めようと思っていました。ところが、ある程度近くまで来た店員に「Excuse me」と声をかけても、周りがうるさいので全然気付いてもらえません

そんなこんなで15分くらい経過したところに、ようやく暇そうな店員が近づいてきたところを「Excuse me」と呼び止めます。「お金を入れたのに動かないんだ。どうやってプレイすれば良い?」と言ってみると、店員はあちこち触ってみています。

で、結論は「もうあんたはプレイし終わったんだ。もし続けたいんであればもう一度お金を入れろ」とのこと。「いやいや、全く動いてないからプレイもへったくれもないんだ」と抗議しましたが、向こうは「いや、もうプレイし終わった」の一点張り。

結局、あまり騒いでつまみ出されるのは嫌だったので、大人しく諦めることにしました何と私の初めてのカジノは文字通り「お金を吸い込まれて」終了全くファウンテンオブウェルスの効果はありませんでした

その後、別のスロットに行ってまた10Sドルを入れると、今度はちゃんと動きました一方、私の隣の台がトラブル発生で店員を呼んでいて、そこはちゃんと機械を開けて色々チェックしていました絶対私のさっきの機械もそうすべきだったのに

そう考えると、私はこれまでカジノの機械は高級だから、高い機材とメンテナンス料を払ってトラブルが起きにくくなっていると思っていたのですが、案外普通のパチンコレベル並だなと感じました

で、肝心のスロットの方ですが・・・最初は結構揃って1.5倍くらいに増えたのですが、繰り返しやっているうちに無くなってきて終了その時間大体15分程度。まあ確率論的に言えば胴元の取り分がある以上、繰り返しやって時間軸を長くすれば必ず最後は0になりますわね投資信託と同じようなものでしょうか

 

初めてカジノでスロットをやってみた感想。全然面白くも何ともない私は株の方が100倍面白いと思いましたまあカジノは完全にギャンブルですが、株はやり方によってはギャンブルにもなるし、運用の手段にもなりますから、心情的には必ずしも同列に扱うべきではないとは考えていますが。

その後もう一台別のスロットをやって、そちらはあっという間に瞬間蒸発して計30Sドル(約2800円くらい)お布施して終わりました私のカジノ体験これにて終了

悔しいので、負けた分のコーヒーをタダ飲みして元を取ろうと思いましたが、お腹がタプタプになって眠れなくなりそうなので、お互いの利益のために止めました

で、後はどんな感じなのかとカジノ全体を色々と見て回りました。その感想を。

まず、大人の社交場というようなダンディズム(?)は特になく、普通に鉄火場という感じでしたただ大声をあげたり怒声をあげたりするような人はおらず、皆淡々とやっているという感じ。そういう意味では紳士淑女かも知れません私のイメージでは特に中華系の人は、もっと熱っぽく大声をあげるイメージがあったので逆に皆本当に面白いと思っているのかなー、とすら。

一番印象的だったのは、ある中華系のおばちゃんが足を組んでつまらなそうにスロットのボタンをポンポンと押していたのですが、大当たりで画面と音が大盛り上がりになっていましたところがおばちゃんは「ふーん」という感じで、表情一つ変えずに全く意に介せずえっ、多分何十万とか何百万とか儲かってますよ

やはり中国人の富裕層が使う金額は桁が違う様子統計によると平均一日10万円は使うのだとかだからマリーナベイサンズ側も中国人を最重要顧客とみなして、私のような3000円程しか使わないケチケチ日本人は相手にされません

これらを考えると、もし日本でカジノを作る場合、やはり中国人の富裕層をいかに取り込むかが成否の鍵を握ります。ですから、外貨獲得の手段とみなすのであれば、中国人観光客の選好に合わせた立地を選ぶ必要があります日本人側の都合で、例えば東北の復興に使うために東北に作るとか、地方自治体が空き地の有効利用で作るとか、そういうことを考えるとまず成功しないでしょう。

東京がダメなら中国人の好きな横浜とか、あとは北海道か沖縄という感じになるでしょうか個人的にはマカオとかと変わらなくなるので、沖縄ではない方が良いと思います(実際、沖縄の知事は作らないと言っています)。北海道に作れば、スキーと暖かいカジノのセットが受けそうな気がします。北のカジノってあまり無いですからね

一方、カジノを作ったからといって儲かるかどうかというと微妙です。実際、マリーナベイサンズも最近は業績が落ち込みがちとのこと結局、主要顧客の中国人さんの財布がどうかに大きく左右され(特にVIP客の売上が半分を占めるとのこと)、本国で贅沢が慎まれると一斉にカジノも厳しくなります。

 

最後にIR法案(カジノ法案)に対する私なりの意見をまとめてみます。個人的には「とりあえずやってみたら良いんじゃないか。しかし作るにしても、訪日外国人観光客の人気の高いスポットに作って、国内も2箇所くらいがせいぜいにしておくべき」と思います。

多分そんなに儲かりはしません何故なら運営ノウハウのあるラスベガスサンズなどに依頼しないとまず上手くいきませんから、必ずそちらに依頼することになります。そうすると当然取り分の大部分は持って行かれます

それでもやらないよりはやった方が良いと思います。そういうものが好きな観光客を呼び込む契機にはなりますし、一定の雇用は創出しますし、周辺産業にも好影響でしょう。

大体既に国内にはパチンコ産業という十分なカジノがあります。私は日本に戻ってきて地元のパチンコ屋に行ってみてビックリしたのですが、何と地方の大きなパチンコ屋は既にカジノのようにきらびやかで、ミニスカのお姉ちゃんがドリンクを運んでくれたりする空間になっているのです昔のように隣の席とギチギチに詰めて座って、ひたすら台に向かって打ち続ける・・・という感覚ではありません。

ですから、まず「ギャンブル依存症がどうの」という議論はそもそも無意味です。今既に全国各地に小さなカジノがあるんですから、カジノが出来たから依存症が爆発的に増えるということは無いでしょう。(そもそも私に言わせれば、最大のギャンブルは宝くじです。)

また治安の問題を懸念する声がありますが、例えば私が昔居た大阪新世界の近くは、当時フェスティバルゲートという遊園施設が出来て、警備員が辺りを巡回するようになって治安が良くなりました(今は無くなってしまいましたが)。結果、新世界は今や串カツを食べにくる若者が増えたり、立派な観光スポットになっています。ですからカジノ施設が出来たら、恐らくは警備会社のお陰で周辺の治安はむしろ良くなると思います。

というわけで、一般的な「カジノ」というイメージで忌避される方は、恐らく実際に行ったことの無い方だと思うのですが、そこには大きな誤解があると思います。いっそカジノを合法化し、国の管理下でしっかりと税金を徴収する。そのシステムを作る過程でパチンコ産業も合法化し、しっかりとパチンコ税などの徴収を義務付けるなどすれば良いのではないかと思います。

ここで大事なのはある程度国の許認可をしっかりしてカジノを作り過ぎないこと。地方自治体に任せると、まるで打ち出の小槌のように勘違いしてアチコチに作って、挙げ句に赤字を抱えて廃墟カジノが残りそうです。何故なら繰り返しになりますが、それ程儲からないからです。実際にアメリカのカジノ産業も以前のように儲からなくなっていますし、施設が稼働すると見られる2020年以降に、果たして中国人観光客がどれだけお金を落とす力が残っているか。

が、日本に1、2箇所くらい作る意味はあると思います。それはまず規制というものの撤廃で自由な産業を一つ生み出してみること。0と1では天と地くらいの差があり、作ることで得る経験やノウハウは例え失敗しても以後何かに活かせると思います。

あと、どうせ作るなら日本伝統の賭博も追加して「魅せる」カジノを創ること。例えば花札とかチンチロリンとか、それをサラシを巻いて肩を出した艶っぽいお姉ちゃんがディーラーとして演じれば、見せ物としても集客があると思います(コレ、結構本気で言ってます)。萌えディーラーとかもアリかも知れませんね(こっちは適当ですが)。とにかく日本らしさを前面に打ち出し、外国人観光客をどうやって取り込むかに注力すべきでしょう。

私自身はカジノそのものはハッキリ言ってつまらないと思っています。ですから、総合的にどうゴージャスな施設を運営していくか。アチコチに似たようなアウトレットモールばっかり作るよりかは幾分マシでしょう。

というわけで、コレが私なりのカジノを見てきた者としての意見です。皆さんそれぞれご意見はあるとは思いますが、ともあれ一度実際に行ってみて、一度体験してみられてはいかがでしょうか。それからの方が実入りのある議論ができると思います。(つづく)

 

 

シンガポールへ〜シンガポールの夜編

 

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