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シンガポールへ〜ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ編

 

マーライオンやシンガポールフライヤー編からの続きです。

 

あっという間の30分が過ぎて、壮観な景色を堪能した我々は、次の目的地「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」へ向かいますちなみにそこもマリーナベイサンズの裏にあるので、大して動いていません

ここはシンガポール最大の植物園で、12年に完成したばかりの施設110ヘクタールということで東京ドーム16個分の広大敷地に作られました。そこに巨大なドームが二つあって、一つは色とりどりの色々な花を集めた「フラワー・ドーム」もう一つは森林を基調とした「クラウド・フォレスト」となっています

ただ、ここの施設を見学する時間が1時間半くらいしかなく、とてもじゃないけれど全部をまともに見ることはできないとのこと。ここでガイドさんからいくつかの選択肢を提案されました。すなわち、二つのドーム両方をとりあえずパパッと見たいなら28S$(約2500円)、片方だけしっかりと見るなら15S$(約1350円)、ドームに入らずに施設の周辺をぶらぶら歩くならタダ、ということでした。

まあさすがに一つくらいはちゃんと施設に入りたいので、皆「クラウド・フォレスト」の片方のみをチョイス。バスを降りて入口に向かいます外には高さ50mもある人工の巨大な樹木をあしらった「スーパーツリー」が18本並んでいましたドームと合わせて非常に近未来的な感じを醸し出しています正直ガイドブックなどで見た時はあまり興味が無かったのですが、実際に来てみてその凄さに圧倒されました

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ちなみに最近家電量販店でシャープの4Kテレビを見ると、デモでここの画像が流れていたりしますちょっと私の写真ではその凄さが伝わらないので、皆さんお近くの家電量販店で見てきてください

そんなこんなで「クラウド・フォレスト」のドームに入るといきなり巨大な滝がお出迎え当然人工的に作られたものですが、まるで「天空の城ラピュタ」の1シーンで出てきたように幻想的で、非常にジブリ感満載です高さ35mの落差だそうで、そんな高いところから水が落ちるわけですから、当然のように入場者にいきなり水しぶきの洗礼

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滝を過ぎると、後は植物を見て回ります「やはり熱帯の植物と言えば食虫植物でしょ」という私の偏見から、食虫植物をパシャリただ残念ながら虫なんていないクリーンな空間ですから、彼らが食事にありつくのが難しそうです

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ところでふと上を見上げると、空中を歩くための散歩道があり、大勢の人が渡っています本当に色々と趣向のこらした施設ですね

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そんな感じであんぐりと上を見上げていると、ふと森の中に奇妙な人形の存在に気付きました遠くの方でブッシュマンに似た謎のガリガリの木の人形が、ポツンと佇んでいます何か本当に森の中で突然原住民と遭遇してしまったように「ギョギョっ」と思いましたこれも非常にジブリチックな人形ですが、また後ほど近くに接近した時に出てきます。

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他にもところどころにトーテムポールというか、木で出来た人形があちこちに置いてあって、非常に独特の世界観を創り上げていますこれがなかなか良い味を出していて、単に植物を並べただけの植物園で終わらないというか、逆に「人の生活を感じる自然」を創り上げており、よく出来ているなぁと妙に感心しましたただ途中何故かポツンと電車の模型が走っていて、それはちょっとコンセプトがよくわかりませんでした

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そこから更に奥の方に進んでいくとエレベーターがあり、まずは一気に5階までそこから更に階段で最上階に上がって、後は色々見ながら一階ずつ降りていくという経路ですちなみにドームの天井の高さは54メートルとのこと最上階は池のある庭園になっていて、正に空中庭園です

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そこを鑑賞しながら進むと、いよいよ空中散歩道に。道は網目状になっており、真下を見下ろすことが出来て、さながら空中を歩いているような感覚を味わえるようになっています逆に下からも見られますから、スカートだと覗かれますよ・・・と言っても、5階以上の高さがありますから、普通まず見えませんけどね

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そんな道を進みながら「はっはっは、下界の下々の者はどんな生活をしているかな?」・・・などと神様にもなったような優越感に浸れ・・・れば良いのですが、私は高所恐怖症なんですぎゃー、怖いー助けてー、お母ーじゃーん

↓真下を見下ろすと・・・
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この空中回廊には何十人もの人が同時に乗っていますから、かなりの重さがかかっているのですが、外れたり網目が破れたりしないのでしょうか?そんな心配をよそに、網の目の上を外国人の子供はキャッキャキャッキャ言って笑いながら走っていますあまつさえ、飛んだり跳ねたりして少し揺れますあ、アホかーや、やめれー落ちたら間違いなく死ぬやないかー

しかし、周りの様々な人種の大人達は平然としています私は汗ばんだ手で手すりをしっかり握りしめながら、へっぴり腰で一歩ずつ一歩ずつ足元を確かめて、そしてなるべく下を見ないようにして歩きました誰だ、一体こんな者を作った奴は次第に呪詛の念を唱え出します

いや、皆平然としているけど、内心怖いと思ってる奴はいっぱいいるはずだ。人種が異なれども、高いところは皆苦手。そうに違いないそんなことをブツブツ言っている私の顔を、外国人の子供が不思議そうに見上げていました

そんな感じで何とか空中回廊を渡りきると、鍾乳石が展示してあるフロアがありました。何故かうちの母親が鍾乳洞好きなことが沖縄旅行の際に発覚したのですが、私はその遺伝子を引き継がずあんまり関心が無く適当に眺めて通り過ぎます

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そうやって一階ずつ降りながら、様々な植物や展示物を見て回ります。途中、下から見上げた際に見付けた謎のブッシュマン的な、もしくは千と千尋の顔無し的な人形がありましたやっぱり全般的にジブリチックな感じがあります

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段々降りて地下にまで行くと、最後はこういう施設お決まりの映像コーナーがありました映画館ほどの巨大な空間にスクリーンがあり、床にも映像が映し出されてものすごい迫力大自然の映像が流れ、あたかも自分がそこにいるかのような視覚的効果があります

ここは最後に何を言いたいかというと、自然破壊や温暖化といった地球規模の環境問題を提起して締めくくる、というコンセプトのようです。最初は豊かな自然が映し出されていますが、画面隅に表示されている温度が「+1.2℃」「+2.9℃」・・・と段々上昇していきます。それに合わせて北極の氷が溶けたり、大洪水が発生したり大干ばつが起きたり、動物たちが次々と死んでいったり・・・

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「+5℃」になると、もう世界の人口が何分の一にもなるような、そんな厳しい未来予想図が示されます小さな島は完全に水没してしまい、人が住める場所ではありません。相変わらず全編英語ですから、正直私は細かい話はよくわかりませんでした。それでも映像で「しかし今ならまだ間に合う。皆で環境保護に取り組もう」という形で締めくくっています。全部で10分くらいの映像。

あぁ、これは改めて環境問題を意識する良い機会になったなと思いつつ、私は途中から見たので、もう一度最初からちゃんと見ようと、次の上映開始を待っていました。すると丁度そこに、欧米系の親子とアジア系(中国か韓国)の中高生風の子供達が10数人やってきました。彼らはまだ見ていないので、一体今から何が始まるのだろう、という感じ。

それでまた再上映が始まったのですが、私はそこで大きなショックを受けました。それは映像の内容ではありません。

 



欧米系の親子は5、6歳くらいの子供も両親と一緒に固唾を呑んで真剣に映像に見入っていました。三人とも言葉を発することもありません。子供は内容がわかるのかどうかはわかりませんが、親が真剣に見ているのでジッと見ている感じ。

一方、アジア系の中高生は大声でふざけあい、笑って地面に寝そべったり、写真を撮ったりして実に楽しそうでした。全く映像に関心が無い感じ。TPOを無視して、地面に映る画像を隠していました。

無論、これだけのサンプルで語るのは極論ですし、年齢や来ているグループも違うので誤解も大きいのは承知の上ですが、これが先進国といわゆる後進国の差なのかなと思ったりしました。すなわち、国レベルでの環境に対する教育や意識付けが全然違うのです。

当然、先進国も昔は発展のために環境を多く破壊し、そのお陰もあって先進国と言われる程の経済発展を成し遂げました。一方、今から先進国を目指す国は先進国に追いつくことに必死で、いかに自国民がPM2.5などで苦しもうとも、薬品まみれの食料を口にすることになろうとも、構っている余裕は無いでしょう。

日本だってかつて様々な公害を引き起こし、未だにその被害で苦しんでいる方がおられます。ただ日本は一度そういう道を通過したので、それが引き起こす様々な悲劇を学びました。ですから今世界で最も環境意識の高い国として、その環境技術が様々に注目されています。

先般ドバイに行った時も感じましたが、中東の国々は石油がドンドン湧いて出るので、バンバン石油や電気を使って、ガンガンに冷房を効かせたり水を使ったりします。無駄に使うこと、それが富の象徴であり、ステータスでもありますから、それが引き起こす副作用に思いもよりません。

残念ながら日本人だけがどんなに頑張っても地球レベルでの環境破壊を止めることはできません。人口密度の高い国ではありますが、日本人の数は世界の1/50。あとの49人にいかに環境を守ることが大切かを認識させていかないと、たった1人がどんなに頑張っても多勢に無勢。遠からずこの映像の風景は現実のものになるでしょう。

ですから京都議定書とか、到底まとまるものではないなと思いました。しかし早く残りの49人に環境意識の重要性を認識させないと、地球は生物の住めない場所になってしまいます。

「金のない国はそんな事を言っている余裕がなく、環境を切り売りしてでも発展しようとするのは当然。金のある国が言うキレイ事は説得力が無い」と言われるかも知れませんが、恐らく環境破壊が進んで地球規模で災害が起こった時、一番ダメージを受けるのは結局お金のない国です。経済学的に言うと「コモンズの悲劇」というやつで、消費者の意識一人一人が公共性を意識しないと、結果として全員が大損することになります。

ですから、日本が持つ環境に対する様々な技術(例えば最近は燃料電池車も出ましたが)、これは二重にも三重にも世界に誇れる技術だと思います。この辺りは国ぐるみで世界に広め、結果としてWin-Winの関係が出来ればこの上ありません。全くのキレイ事ですが、シンガポールの思いも寄らないところで、思いも寄らない事を感じさせられました。

(※色々人種的や民族的な表現で一括りにしましたが、あくまで論点をハッキリさせるための一種の擬人的手法であって、人種等のグループで論じられるものではありません。無論、どんな人種でも環境意識の高い人、そうでない人がいるので上述の内容は極論です。一緒くたに扱うのは避けましょう。自分で言っておいて何言ってんだという感じですが、予め謝っておきます。すみません。)

 

「クラウド・フォレスト」から出ると、お決まりの土産物屋がありましたそこでお店の人が奨めるお茶を購入原産国はスリランカということで、わざわざここで買う必要があったのか甚だ疑問ではありますが、まあ細かいことは気にせずに

そんなこんなで集合時間がきたので集合場所に集まると、他のツアー参加者も間もなく全員集まりました。「日本人は時間通りにきっちり集まるから良いネ」とはガイドさん。皆でバスに乗り込んで「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」を跡にします(つづく)

 

シンガポールへ〜ファウンテンオブウェルス、サルタン・モスク編

 

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