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ローマへ〜青の洞窟編

 

ナポリ(時々UFO!?)編からの続きです。


カプリ島の「ザ・船乗り」という感じのガタイの良い兄ちゃんが操舵する小舟に移乗した我々は、一路最終目的地である青の洞窟に向かいますとりあえず波は穏やかで、空は南国の避暑地にピッタリなマリンブルー雰囲気的には青の洞窟に入れそうな感じはありますが、ここに至ってもまだ実際に入れるかどうかわからないとのこと本当に洞窟の前まで行って、現地の状態を確かめる必要があるそうです。

そんな期待と不安を混ぜながら、カプリ島の断崖絶壁を周りこんで船は進んでいきます。港から洞窟までは15分くらいの距離。

が、天気は次第にどんより雲がかかってきて、陽が陰ってきました多少陽が陰る程度なら直射日光を浴びなくてむしろ都合良いですが、何となく雨雲っぽい様相を呈していますちょっとちょっと、ここまできてそれは無いでしょうよあっし結構日頃の行い結構良いでやんすよ

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やがて、遂に青の洞窟の前に到着します。到着すると、洞窟の前の海上に、大量の小舟が漂流しているではありませんか

青の洞窟の入口脇にテントのようなものがあって、中で男性二人が並んで座っています。実はこの人達はイタリアの観光局のお役人さん。この二人が青の洞窟の海面の様子を判定して、危険が無ければ「入ってよし」のGoサインを出すとのことです。ですから、何時間もかけてここまでやってきた我々の命運を握るのは、この二人のさじ加減一つ

が、別にこの人達も嫌がらせをしているわけではありません。観光局にしてみても、洞窟に入る際にお金を徴収しますから、どんどん入れた方が良いわけです。

入口を見ると確かに狭く、本当にこんなところから入っていけるのか?という小ささそりゃ、現地人でもなかなか存在に気付きませんわね

で、この人達が未だGoサインを出していないということで、我々が来る前からずっと並んで待っているのがこの小舟の群れ実に20艘近い大小様々、人種も様々な船々が浮かんでいます。これは一体ここで何分待つことになるのでしょうか?世界一焦らしの得意な観光地かも知れません

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我々も、また他の船の人々を見ても、やはり強烈な南欧の日光を受けながら長時間待っていることで、皆一様に疲れ果ててぐったりな感じになっていましたもし入れることが確実なのであれば待つのも苦では無いのかも知れませんが、入れないかも知れない、しかも直近8日間は入れていない、という不安感が疲労を増幅させます

その間陽が陰れば涼しくなる一方で不安になり、晴れれば暑さでやられます皆期待と不安と疲れとイライラ感を内包し、船内にはピリピリした雰囲気も流れていましたそれを紛らわすようにガイドのアントニオさんはずっと笑顔で色々なことを喋り続けていました単におしゃべり好きのイタリアのおばちゃんだったのかも知れませんが

そうして待つこと数十分一向にGoサインが出ない中、我々の後にも小舟が並んで、列が伸びるばかりでした

 

それから更に1時間くらい船の上で皆ドキドキして待っていると、どうやら遂にGOサインが出たようで、先頭の船の客から青の洞窟に入るための手こぎボートに移乗し始めましたやったー入れるんだーやっぱり日頃の行いが良いからですねうんうん船内が歓喜に沸き立ちます

手こぎボートが10艘程それぞれの船に寄ってきて、4人ずつ観光客を乗せて洞窟に向かっていきます。ボートの漕ぎ手は現地の人ですが、ここで貰うチップ(一人1ユーロ)が収入源とのこと。しかしここ8日間全く洞窟に入る許可が出なかったので、商売あがったりだった様子ですから皆元気いっぱいテンション高くボートを漕いでいます

ボートに乗って洞窟の中を一周して戻ってくるまでの所要時間は大体5分程ですからボート一つで4ユーロでも、回転を利かせることで一日100ユーロくらいは稼げる感じですチップを多く渡せばもう一周しようか?などと提案してくる人もいるらしいですが、まあ次の皆も待っているわけですから、それはちょっとどうかなとも思いますが

そんなわけで次々観光客を乗せたボートが入口から入っていきます。しかしあまりにも入口が狭いので、入る時は全員がボートで寝そべらないといけません勿論船頭さんも寝そべらないと頭をぶつけてしまいますから、入口前で勢いよく漕いで行き足をつけ、慣性で入っていくわけです一方、洞窟から出てくる船もあり衝突するわけにはいきませんから、その辺りは船頭さん同士のあうんの呼吸とかテクニックとかが必要ですうーん、スリリングアドベンチャー

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そんなこんなで段々と前の船から青の洞窟見学を終え、現場から立ち去っていきます少しずつ我々の順が近づいてくる・・・と思うのですが、少し気になるのが、洞窟の横に階段があり、そこに列を成して待っている人々の群れ2、30人の人が並んでいますん?なんだあの人たちは?

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その人達が並んでいる列の目線を上に辿ってみると、テラス風のカフェがありましたどうもそこのお客さんであれば、カフェでコーヒーでも飲んで待ちながら優雅にかつ優先的に入れるのだとかげげっ、そんなブルジョワな特権階級っぽいシステムがあるんかいなずるーい「まぁ、下々の人々は暑いのによく頑張って待っておられること。パンが無ければケーキを食べれば良いのに。おほほ・・・」なんて言っているのでしょうか?←間違ったイメージ

しかも、どこからともなく我々の目の前に大型のクルーザーもやってきて、割り込んでくるではありませんかそれに対して我々は目でガイドのアントニオさんに訴えましたが、彼女は平然としていますどういう順番待ちシステムになっているのかは知りませんが、何らかの暗黙のルール的なものが存在して、優先順位があるようでした一体いつになったら入れるの?

そうこうしている間にまた空が曇ってきて、何だか波も少し高くなってきたような・・・果たして本当にこのまま素直に入れるの?まさかようやく目の前まで垂れ下がってきた蜘蛛の糸に、上る前に切れてしまうようなことになるのではないか?またやきもきした気持ちになり、我々は焦らされ続けるのでした

 

そんなこんなで焦らしに焦らされまた数十分が経過ようやく我々にお鉢が回ってきました船の周りに手こぎボートが集まってきます。

ただ、案外ふいに順番が回ってきたので、我々の中でどういう順番で乗り込むか決まっていませんでしたお互い顔を見合わせ「お先にどうぞ」とか「いやいや、我々は二人だから、もう二人どなたか一緒に乗りましょう」などとごちゃごちゃ言っていました。

するとガイドのアントニオさんが突然「何やってんの早く早く」と手を振り回して怒ったように急かします南欧独特の感情の起伏でしょうか

じゃあ、我々4人が乗り込もう・・・と思っていたら、先に別のグループが乗り込んでしまいましたじゃその次に乗ろう・・・と思って船先で待っていたら、今度は我々の後ろの方に横付けられたり、逆側の舷に横付けられたりして、次々他の人たちが乗り込んでいってしまいました結局ぐだぐだ感満載で、我々は一番最後に

そんなこんなで無事我々4人が手こぎボートに移乗すると、洞窟の入口へと向かいます。漕ぎ手は中年の男性でしたが「オー・ソレ・ミオ」的な地元の民謡を歌いながら漕いでいました

そして注目の洞窟への入場入口が近づくと「寝そべって」と促され、皆ボートの底に寝そべりますそして船頭さんも勢いよく最後の一かきをして、同じように姿勢を低くします。そうすると我々の目の前を洞窟入口の岩が通過していき、さっきまでの南欧の日差しから真っ暗な世界へと瞬時に切り替わりました

やがて船頭さんに肩を叩かれ「起きあがって見てみろ」と言われます。ゆっくり起きあがった目の前に拡がるのは・・・うわーっ、見事な青色の世界青色の中でも透明感があって、最も上質な青色が目を奪います

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サファイアを溶かして液体にしたような、そしてその上を漂うような幻想的な感覚に包まれます洞窟の天井も海面の色が再反射して、微妙に青みがかっており、自然が生み出した一級の芸術品の鮮やかさに言葉を失いますこれは一見の価値がありますよ

散々焦らされたので、余計にその希少性が高まった分もありますが、非常にロマンチック度は高いスポットです洞窟内は狭く、ぐるっとゆっくり一周回って滞在時間はわずか2〜3分ですが、実に貴重な体験でしたやはり写真で見るのと実際に見るのでは大違いですね

しかし全く余計なお世話ですが、そろそろ「青の洞窟」というネーミングは止めて、もっと格好いい横文字の名前にした方が良いような気がしますせめて「ブルーケイブ」とかにしないと、私最初「青の洞窟」って聞いて単なる青色の苔生した洞窟をイメージして、こんな綺麗な景色が見られるとは思いませんでしたから

洞窟内では4艘くらいのボートが円周を描いて回航し、順番に外に出て行きました完膚無きままにその美しさにやられた我々は、また船頭さんの指示通りボートの底に寝そべると、入口から出て行きます。また南欧の目が眩むような強い日差しの下に戻ってきて、現実に引き戻されたような感覚になりました

無事外に出ると船頭さんはやや大げさにポパイのようなガッツポーズのパフォーマンスそれに拍手で応じる我々そしてチップを手渡すとまた小舟に戻りました我々が乗り移ると軽く挨拶して、すぐに離れていき、急いで次の客を迎えに行きました何と言っても8日ぶりの書き入れ時ですから、回転良くやっていかないといけません

そんなこんなで全員無事青の洞窟を堪能できたので、船は港に向けて戻りました


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港に戻って久しぶりの陸上行動既に2時を回っていましたが、お昼をカプリ島の丘の上にあるレストランで食べる段取りになっていましたそのレストランの時間があるのでガイドのアントニオさんは焦っていたようで、電話で一生懸命調整をしていましたそれでさっきボートに乗るにモタモタしていたら、あんなに怒ってたんですね

ともあれそんなアントニオさんのお陰で昼食を食いっぱぐれずに済んだ我々は、用意されていたマイクロバス2台に乗り換えて、一路レストランへと向かいますカプリ島は小さな島ですが、その分勾配がきつく、ケーブルカーも通っています

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高台まで上ってくると、眼下に広がるのは青い海いやー、さすがは南欧随一のリゾート地です

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レストランに到着し、ようやく昼食テーブルは大きなテーブルが二つと4人掛けな小さなテーブルが我々のために用意されていました。私たちは丁度4人だったのでその4人掛けのテーブルを選びましたが、残りの皆は二つのテーブルにそれぞれ分かれて座りました。そうしたら自然に先ほど見た青の洞窟の感想を、一緒にワイワイ興奮気味に話し合っていました私たちは何となく疎外感・・・うーん、大きいテーブルの方にすれば良かった・・・

ともあれ料理はラビオリとかカプリ島で採れた魚などが出てきましたさすがにお腹も空いていたので、どれもやはり美味しくいただきました

で、ご飯を食べた後にトイレに向かうと、トイレの前に一人の老婆が座ってチップを要求するかの如く、小銭がたくさん入った皿が前に置いてありましたよくシステムが理解できないので、私は何となく素通りして用を足しましたが、特に何も言われませんでした女の人は適当に小銭を出していたようですけどうーん、未だにアレは何だったのかよくわかりません

そうして昼ご飯を済ませると、またバスで港まで戻ります高速船の出航までは時間があったので、お土産物色の自由時間でした

で、カプリ島と言えば、私は知らなかったのですが、カプリウォッチで有名とのこと確かに港にも大きな看板が出ていたり、バスの車体広告もカプリウォッチ一色でした

カプリウォッチとは文字盤に宝石をちりばめたようなデザインで有名な人気ブランド腕時計ですが、カプリ島がセレブの避暑地ということもあって、一気に人気化したもののようです丁度去年から日本でも買えるようになったそうですが、それまでは現地でしか買えない希少性がありましたまた、日本で買うと倍くらいの値段になるそうです

↓カプリウォッチのサイト
http://capricapri.net/

と言うわけで、やはり我々のパーティの中にも買っている若い女性が居て、皆でうわーっと取り囲んで羨んでいましたまさにセレブ気分でしょうね庶民の私たちは「旅の開放感で散財してはいけない」と心の中で10回唱えて、普通に絵葉書を買ったり、レモンチェッロというイタリアのレモンのお酒を買ったりしました

そんなこんなで高速船に乗ってナポリに戻りましたちなみに高速船の中で外人さんはスマホでどんな暇つぶしをしているのかな、と横目でチラッと見てみましたが、やっぱり日本人と同じようにパズル系のゲームをして過ごしていました皆一緒ですね

やがて高速船から降りると、またポンペイ観光組と合流し、アントニオさんとはここでお別れ。バスでまた3時間かけてローマに戻ります。行きで寄ったドライブイン的なところでお土産と晩ご飯用のサンドイッチを買い込んで、ホテルに戻って食べました。2、3分の感動体験のために一日中、計13時間のツアーで疲れた我々は、ぐっすりと寝るのでした(つづく)

 

ローマへ〜帰国編

 

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