ダウ船ディナークルーズ編からの続きです
三日目。その日も起きるとまず一っ風呂浴び、朝食を食べに行きます朝食を食べるのに指定されたレストランは二カ所あったので、その日は気分を変えてちょっと離れの海辺にあるレストランに向かいます
外は相変わらず朝から容赦なく暑いのですが、従業員達がプールなどの準備をしており、口々に「Good morning」とご挨拶。この人達は暑くないのかしら?
目的のレストランに到着すると、お客さんは誰も居ませんでした朝一番に近かったのと、やはりちょっと離れたところにあるので、基本は皆近くのレストランで食べている様子
スタッフに「inside? or outside?(内と外どちらが良い?)
」と聞かれ、折角だからテラスが良いなと思い「outside,please」と応えます。ところが実際あまりの暑さに「やっぱりクーラーの効いてる店内にして
」と前言撤回。店員さんも苦笑い
ちなみに料理のラインナップはもう一つのレストランとほとんど一緒でした。で、朝食をまた美味しく目一杯食べた後は、今日も食後の運動でブリリアントに一泳ぎ今日もお江戸は日本晴れ、に対抗してドバイはアラブ晴れ・・・と言いたいところですが、そんなに悠長なレベルではありません
オーブンレンジに入れられたかのよう
その日は15時から予定が入っていたので、お昼過ぎまで時間がありますただあんまり遠出できるような時間も無く、何となく予定が入れ辛い中途半端な感じ
とりあえずホテル館内をぶらぶら。折角なのでホテルの一番上に行ってみようと思いましたで、ホール吹き抜け部分を上からパチリ
ちなみにホテルの最上階は高級レストランになっているので、私は入り口まで来て敢え無く退散窓を拭いていた従業員に怪訝そうな目を向けられます
で、ホテルから出ているシャトルバスの時間になったので、シャトルバスに乗って最寄りのドバイメトロの駅まで系列の豪華なホテルなどを経由して、20分程でモール・オブ・ジ・エミレーツへ
そこからドバイメトロに乗ります
ちなみにドバイの駅は最寄り地域のスポンサーがお金を出したらその名前になるいわゆるネーミングライツ形式を採っているとのこと。
前回は始発で鬼混みだったドバイメトロも今回は空いていますただ、無人運行なので先頭車両の一番前のポジションは奪い合い
いやー、やっぱりどこの国もこの景色を奪い合うものなんですね
確かにこの砂漠の町を駆け抜ける疾走感は格別です
ちなみに車両は近畿車輛製でした
ついでに先日のモノレールからの景色はこんな感じでした(私は撮れなかったので、人のやつ)
http://4travel.jp/travelogue/10861289
で、今回はどこに向かっているかというと、初日にあんなにこっぴどくやられたドバイモールにこの時間を利用して、先日見損ねた例のドバイファウンテンを見てやろうという魂胆です。
ドバイモール駅からはまた20分くらいひたすら歩くのですが、もう勝手知ったるので真っ直ぐドバイファウンテンの場所に向かいます
今日は日曜なので、13時からドバイファウンテンはちゃんと実施されるはず到着すると今回は観光客が結構集まっています
と言うわけで、今回は大丈夫でしょう
そして13時になると、予定通りどこからともなくエキゾチックな音楽が流れ始めて超ダイナミックな世界最大の噴水ショーの開演です音楽に合わせて優雅に水が揺れたり、順番に跳ね上がったり
そして時には激しく噴出したりして、非常にメリハリのある演出になっています
噴き上がる水の高さは実に150mに達し、全長は275mということで、条件さえ整えば300km以上離れた場所からも見えるとのことちょっと映像では伝わり辛いですが、その水の勢いにただただ圧巻されます
多分あの噴水に当たったら死にますね
3分程度のこのショーは毎回曲や動きのパターンが違うので、常に新鮮な感じで楽しむことができますドバイに来たら必見ですね
ドバイファウンテンを堪能した私は、そのまま踵を返してドバイメトロにまた乗り込み、モール・オブ・ジ・エミレーツに戻りますで、ホテルへ戻るシャトルバスまでの時間約30分の間に昼食の買い込みを
もう外食はどこも高い上にチップまで出さないといけないので予算オーバーですですから、いつも朝食を冬眠前の熊並に食べて、昼食を簡単に済ませ、夜またたくさん食べるという作戦を繰り返していました。夜はちゃんと食べるアテがあったので
と言うわけで、モール・オブ・ジ・エミレーツの中にあるカルフールでお買い物。カルフールはアメリカウォルマートに次いで世界2位の売上を誇るフランスのスーパーマーケットチェーンですが、日本には2000年に一度進出を試みるも、日本独自のスーパー文化に勝てず05年に撤退ウォルマートも同様で、西友を子会社化して間接統治という感じ。日本式は世界の強豪も手を焼くようです
それはともかく、海外のスーパーマーケットは色々テレビで見聞きはしてましたけれど、広くてデカイのは良いとして、一人一人の買い物の量が尋常じゃないですね皆巨大な買い物カートに溢れんばかりの商品を詰め込んでいます
それ、我が家だと一ヶ月分くらいの量では・・・
で、私はお手頃なクロワッサン4個セット(約150円)だけ買って、ホテルの部屋で食べようと思っていました。それを手に取ると、さっさとレジに向かったのですが・・・約30列くらいあるレジのどれも結構な列で待ち時間が長いのですそりゃそうですね、皆あんなにもたくさん買っているのですから
すごいのがレジの前にミニベルトコンベア的なものがあり、そこに客が商品を並べていくこと(後に色々なところに行きましたが、これが大体世界的な標準なんですね)。そこにどっさりと商品が置かれ、店員はひたすらレジでピッピッとバーコードを読み込ませていきます。
しかし遅々として進まず、刻一刻と時が過ぎていきます私は最初余裕だと思っていたのですが、内心焦ってきました
このままじゃシャトルバスに間に合わなくなるのでは・・・
そんな私のそわそわ感を感じ取ってくれたのか、私の一つ前で順番待ちをしていた「ヒジャブ」と呼ばれるスカーフを頭に巻くタイプの民族衣装のキレイで妙齢な女性が振り返り「あなたはそれだけ?」と聞いてくれました。私が「YES」と応えると「じゃあお先にどうぞ」と順番を譲ってくれました
「さ、サンキュー
」と喜ぶ私はレディーファーストを蔑ろにする日本人
いやー、あの女性は砂漠に仏でしたねもっと英語が喋られればあらゆる謝意を伝えたいところでしたが、それ以上の言葉は持ち合わせていませんでした。残念
そして間もなく私の番がやってきます。するとレジの女性店員がやたらイライラしていますどうも前の人のクレジットカードが上手く読みとれないようでした。鬼のような形相で、指をトントントンと叩いて独り言を何かブツブツ言っています。こ、怖い・・・
並ぶ列を失敗したかなぁ・・・と思っていたら、隣のレジもその隣のレジも、一様に殺気立っています
確かにこの尋常じゃない忙しさですから、店員のストレスは相当なものでしょう。しかし日本では考えられないですね
私の番になり、これ一つですが一応見よう見まねでベルトコンベアにクロワッサンを乗せます。それを店員がつまらなそうに手元に引き寄せてバーコードをピッとスキャン。そして「5.5AED」と言われます。
私が10AED紙幣を出すとキッと私を睨んで「小銭は無いのか?」と言われます。むしろチップ用の小銭獲得に四苦八苦しているくらいで、私が「No」と言うと開いたレジスターから1AEDコイン4枚を取り出して無造作に私に渡しました
そして袋をバン
と台の上に置いて、レジスターをバン
と閉めると、次のお客の対応を始めます
あれ?あと0.5AED(50fils)はくれないの?実はコレはガイドブックで読んでいたので知っていましたが、1AED未満のお釣りはくれないケースがほとんどのようなのです。どうも文化的に例えば東南アジアとかそういう国でも細かいお釣りは省略されるのだとか。まあ10円レベルの話ですから良いんですけどね
ただやっぱり気分は全般的に宜しくありませんねあの順番を譲ってくれた女性がものすごく希有な優しい女神に思えると同時に、日本ってやっぱり当たり前のように標準的な素晴らしさを兼ね備えた国だと痛感しました。そしてもうこんなカルフールなんか潰れてしまえ、と呪詛の念を送って、足早に立ち去る私でした
(つづく)