その111:新ふるさとの森づくりへの夢
浜松市天竜川の上流部北遠には、
佐久間町・水窪町・春野町・龍山町
がある。この山間地は市内の水源地
でもある。命の水を育む地域でもあ
る。命の水と森との係わり考える活
動として、NPOがんばらまいか佐
久間の発足当時の6年前に森づくり
が始まった。浦川・島中峠の市有林
約1,000坪を借り受けて自然林を
造るものである。市内の団体・学校
関係と交流を図りながら、協働で
植林・整備を重ね5年経過。立派な
森に成長した。
自然淘汰の森づくりがコンセプト。
成長につれて手入れの必要性が徐々に
なくなり、活動母体の「環境づくり活動
委員会」の士気も薄れつつあることも
事実。環境問題への取り組みはNPO
の大きなテーマであり、事業目的でも
あることから新たな「旗」を立てる必要
に迫られていた。現在のふるさとの森
は目的・構造共誰もが気軽に入れる
ようになっていない。昨年末の理事会
で、受け皿となる場所があれば、「新
ふるさとの森をつくろう!」との合意
がされており、新たな場所探しが始ま
った。誰もが気軽に訪れる森で後世に
残る森づくりを基本理念にした事業とな
る。皆の想いと今迄協働して来た市内の
支援者の賛同が市を動かし、浦川にある
市有林・通称「田高育英林」を植林と遊
歩道整備の場所として借り受ける事にな
った。この田高育英林、林業がまだ元気
な時代に地元の資産家田高家が子供達
の育英資金に活用する目的で旧佐久間
町に寄贈した山林である。この山林に新
しい森づくりを計画している。今まで共
に森に係わった国際ソロプチミスト浜松
代表で女医の山本先生・静岡理工科大学
の荒木先生を中心とした団体・学校関係・
ボランティアグループとの協働を図りな
がら下流部との交流を深めていくプロ
ジェクトだ。山本先生は「子供の健康
と命を守る会」の会長もされており、
大変エネルギッシュなおばあちゃんで
良き理解者でもある。
この事業、10年スパンの長期にわたる
もので、途中で頓挫しない覚悟と周到
な計画が求められる。どんな木を植え
るのか、皆で十分議論をして、後世に
佐久間の名所と成るような森づくりに