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はじめてのおつかい

 

 

娘も5歳になって何でも一人でやってみたいお年頃。今春から年長さんになり「一人で買物に行ってみたい」と言うのです。

向学心は喜ばしいものの、親としては勿論不安ですそもそもまだ一人で外で遊ばせたこともありません。テレビならば大人のスタッフが大量に援護して付いていってくれるので心配ありません。しかしいつかは通らないといけない道でもあります

こうして思い返してみると、自分は保育園年長さんの頃には、近所の駄菓子屋に一人でお菓子を買いに行ったりしていました。今の方が圧倒的に過保護なのかも知れません。母に言わせると「時代が違う。女の子だし、変な人も居る」とか言います。確かに、昔の方が近所の目が効いていたという部分はあるでしょう。しかし昔の方が道行く車は運転が雑でしたし、危険だったように思います。

実際、テレビの「はじめてのおつかい」は海外では賛否があるということでNetflixでは「暴力と流血」(シーンがある可能性がある)といった警告が出る番組になっているのだとか確かに海外は日本ほど治安が良くないから誘拐されたり・・・という危険はあるようですけど。しかしそんな海外の人もいずれは一人で外出するのでしょうから、どのタイミングで独り立ちさせるのでしょうか

ともあれ、平和な日本(とは最近言い切れなくなってきましたが)に住む我々は「自分が消費する【バナナ、牛乳】を200m程先のスーパーまで行って買ってくる」という指令を下しました。くまさんのポシェットに500円玉を一つ入れ「一つくらい好きなお菓子も買って良しとする」と。

娘は嬉々として「行ってきます」と元気に言い残し、スーパーに向かっていきました。道はほぼ一本道で何度も親と一緒に行ったことがありますから、迷う心配はありません。ただ全般的に注意力が散漫で親の言うコトも聞かずに突っ走る癖がありますから、信用度は極めて低いです案の定、将棋の香車のように大人のへの道(?)を突き進んで行きました。

 

 

というわけで、娘の「はじめてのおつかい」の後をこっそり付いていく私色々な面で心配なので、大人しく家で待っている・・・という選択肢はないですね

最初は玄関から出て行く娘を2階の窓から見送り、涼しい顔で付いていかないフリをします娘も初めての一人での外出なので、緊張の面持ちで2、3回振り返っていましたが、意を決したかテテテっと走っていきました「あれほど危ないから走るなと言ったのに、もう言うコトを聞いていない」慌てて私も玄関から出発します

ほぼ一本道なので、振り返られると見つかってしまいますなので、ここはゲーム「メタルギア」初代から散々やりこんで培った潜入テクニックを駆使し、微妙に建物の影に入りながら尾行します。しかし他人に見られると私が完全な不審者なので、他人にも見られないように自然に行かないといけません。そのバランスがまた難しい

まあ娘は猪突猛進というか、目線がほぼ真っ直ぐ目的地にしか向いていませんそれはそれで危ないのですが、後ろまで振り返る余裕はない模様。一応十字路では車が来ないかどうかを確認してから渡っているのですが信号も横断歩道も無い二車線道路も、車が来ないうちにテテテっと渡っていきました

私も娘がスーパーの駐車場に入っていくところを遠目で確認し、あとは見つかる恐れがないのでダッシュ一気に距離を縮めます。私が駐車場に着いた頃にはスーパーの中に入ってしまっていました。

見失った私がスーパーに入ると、ちゃんと買物カゴにバナナを入れているところでしたおっと危ない危ない素早く近くの棚の影に身を隠しますしかしバナナも普段買う安い方ではなくて、高い方を容赦無くチョイスしていました。う、うーん・・・

 

 

レジに並んだ娘は自分の番がくると、しっかりとポイントカードは出していましたその辺りは普段から親の行動を見て学習しているので手慣れたものです。

何度も通っている馴染みのスーパーなので、私はレジのおばちゃんの特性は各人毎それぞれ把握しています。今回は愛想が良くて感じの良いおばちゃん・・・ではあるのですが、忙しくなってくると余裕が無くなってテンパってくるタイプの人うーん、大丈夫かな?

後ろに人があまり並んでなければもう少しフォローとかしてもらえていたのでしょうけれど、開店してから少し経過してやや繁忙な時間帯だったことが禍い残念ながら手を貸してくれるような感じはありません小さい子であろうと、事務的に流れていきます。

どこのスーパーも最近は直接現金のやりとりが減って、ここはレジ打ちが終わると自動精算機にお金を入れるハイブリッド式でした。なので精算機のところに移動したのは良かったのですが、ここで娘はどうすれば良いのかわからない。ポシェットからお金は取り出したものの、どこに入れれば良いのか、何をすれば良いのかわかりません

個人商店とかだったら、お店の人がいくら払えば良いか教えてくれたのでしょうけれど娘は逡巡した挙げ句、精算機のところでマイバッグに商品を詰め始めました。まだお金を払っていないので、それはまずい隣の精算機のおばちゃんが不安そうに娘の行動を見守っており、手を貸そうかどうしようか迷っている感じでした

 

 

ここで致命的な問題が発生。お金を入れたら「精算」ボタンを押さないといけないのですが、身長的に液晶パネルに届きませんまた、そもそも予算をオーバーしており、お金も足りなかったのです(想定より高いバナナや高いお菓子を買ってしまったため。500円玉一枚では足りませんでした)あぁ、ゲームオーバー遂に私は救いの手をさしのべにスーパーの中に戻ります

私が無事精算を済ませ、商品をマイバッグに移し替える棚にまで誘導すると、また「ほな、さいなら〜」と姿を消しました。まあここまで出来ればあとは帰るだけですから、そんなに大きな問題はありません。なので私は本格的に先に帰ってしまいました

ただ一本道のずっと先まで行ってから振り返って遠目で見ると、元気に駆け抜けた行きとは異なり、重いバナナと牛乳が入ったマイバッグを一生懸命持ち上げながら歩いて戻ってくる娘の姿が見えました。あぁ、よく「はじめてのおつかい」で見る風景小さい子が頑張って荷物を持ってくると、心に響くものがありますねまあ、全部自分のための食品なのですが

途中で疲れたのか一旦地面に置いたりして一服していましたが、しばらくして家に無事帰ってきましたとりあえず泣いたりしませんでしたし、まあまあ成功だったということで「80点」と評価しました。移動中に車道側を歩いていたり、また精算機でわからなかったら大人に聞くということをしなかったので20点減点

その後、また「一人で行きたい」と言ったので、とりあえず精算以外の部分を同じようにやらせてみましたが、また高いものばかりを容赦無く買うので、今はもう「おつかい」禁止にしています・・・(完)

 

 

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