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ハービー・山口写真展


この前の土曜から富山県高岡市の「ミュゼふくおかカメラ館」というところで「ハービー・山口写真展」が開催され、初日に写真家ハービー・山口氏によるギャラリートークが行われるということで行ってきました
http://www.camerakan.com/special/year2012/herbie_Ymaguchi/index.html

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実は私、すみませんが氏のことは全く知らず芸術センスが昔から0の私は、写真にも全く興味がありませんが、関東の写真好きの友人が「俺の代わりに行ってきて」と言うので、まず氏のことについて調べてみました

氏は現在62歳。写真家という肩書きの他にも様々な顔を持っておられて、若い頃はロンドンで役者をやっていたり、布袋寅泰の「ギタリズム」シリーズでは作詞を担当したり。その他槇原敬之の初期のPVをプロデュースしたり、桑田佳祐や福山雅治といった数々のアーティストのアルバムジャケットや写真集を撮ったりと、とにかく多彩ですごい人のようです

で、また私の好奇心が段々と湧いてきて「自分の興味の無い分野に首を突っ込んで刺激を受けたい」と思いました。

ミュゼふくおかカメラ館は高岡市の福岡駅から歩いてすぐのところにあります。私は車で行ったのですが、さすがに当日は満員御礼で停めるところが無い群馬ナンバーの車など県外からも大勢のファンが集まっているようで、係員のおじさんに聞いて近くのグラウンドの脇の駐車場に停めることができました

慌てて走って館に戻ってくると、既に氏のトークは始まっており、展示されている写真の前で、作品の背景について語っておられました。集まっているファンは100人以上しかも正に老若男女問わず、幅広い層です。多分、この中で昨日まで氏のことについて知らなかったのは私だけでしょう

皆熱心に氏の言葉に耳を傾け、メモを取ったり写真を撮ったりラジオのパーソナリティもされていたということで、その語り口は非常に滑らかで饒舌。ユーモアをふんだんに交えながら、専門的な言をほとんど使わず、ド素人の私にも非常に入り込みやすい解説でした

今回の展示は2部構成になっていて、現在は氏がプロとして活動する前にきっかけとなった20歳当時のアマチュアの時代の作品を中心に。また10月に展示作品が入れ替わり、今度はプロになった以後の作品が展示される予定とのことです。

それで最初の1枚目。写真にはバレーボールで遊ぶ女の子の写真が飾ってありました。それが氏が写真家を志すきっかけになった一枚とのこと。

氏は昔から病気で、子供の頃は引きこもりがちな生活だったとか。大好きなブラスバンド部の活動も出来ず、友達もできず、鬱屈した日々を送っていたそうです。そんな氏に向けられる同級生や先生の目線は常に冷たい印象だったと。

ある時、氏が何気なく公園で遊んでいるのを見かけた少女に「1枚写真を撮らせて欲しい」とお願いし「いいよ」と快諾してもらったとのこと。その少女が遊んでいる瞬間を撮ろうとしたその時、ボールが思わぬ方向に飛んでいって、氏に当たりそうになった

その瞬間に撮れた一枚。この少女は「あ、危ない」と氏を気遣うような優しい目を見せてくれた。こんなに優しい目を今まで見たことがない。同時に、こんな見る人を優しい気持ちにさせる写真を撮って、どんどん皆に見てもらいたい。そういう気持ちが氏に写真家を志望させたきっかけになったそうです。

ちなみに、もう一度この少女のような瞳を撮りたいと思っているものの、未だに出会えていないそうです。叶うなら、もう一度だけでもあの瞳を撮りたい、とのこと。

氏の作品はほとんどの被写体が「人」です。そして、その表情は必ず笑顔・・・というわけではありません。本当に自然な、それは喜怒哀楽以外の無の表情だったり、何気ない日常の一枚を切り抜いた作品がズラリ。写真の中には格好を付けたりすることなく、「その時を生きている人間」の姿がありました。

それから、安保闘争の時代だったことから安保の際の写真や、近くの神社で行われた祭りの写真、学校の中で楽しく学生時代を過ごす生徒達の姿、沖縄返還の際の沖縄の写真・・・などなど、様々な作品が展示されていました。

 

最後はホールで氏のこれまでの体験や思いを滔々と語られました。その中で印象に残った話を二つ。

氏が若い頃にロンドンに居た際、地下鉄で偶然パンクロックバンド「ザ・クラッシュ」のボーカルであるジョー・ストラマーに出くわしたとのこと。写真を撮りたい・・・と思いながらも、プライベートであるし・・・と躊躇

しかしこの千載一遇のチャンスを逃すと、この先もう二度と無いと思い、当たって砕けろの気持ちで「写真を撮ってもよろしいですか?」と尋ねてみたそうです。

すると意外にも「OK」の返事をもらい、何枚か撮ることができたそうですやがて地下鉄が次の駅に止まり、彼がホームに降りる瞬間、氏の方に振り向いて一言「撮りたいものはすべて撮るんだそれがパンクなんだ」と言ったそうです。以来、それが氏の座右の銘になったそうです。

http://www.aaa-shop.jp/column_herbie/64/index.html

もう一つ私が感銘を受けた話は「自分は子供の頃病気だったが、そのお陰で最初のバレーボールの少女の写真をきっかけに写真家になろうと志せた。また、就職活動をしても一社も採用してもらえず、その結果ロンドンに渡って様々な経験が出来たしストラマーにも会えた。病気も就職できなかったことも神様からの贈り物だ」という言葉。

病気や就職難は共に普通はマイナス要因でしかありません。それが何の因果か、巡り巡って今の自分を形成する大きな要素となっている。だから、今の苦難をどう捉えるかは全ては自分の気持ち次第なんだ、と。それらを聞いて、私は深い感銘を受けました

最後に氏は「皆さんの写真を撮らせて欲しい」ということで、我々に向けてカメラを構えました「最近は個人情報などがうるさくて気軽に撮れなくなってしまった。これは悪い傾向。もし嫌な人がいたら事前に申し出て欲しい」というようなことを言っておられましたが、無論、誰もそれを嫌がる人はいませんでした。

氏は「私が撮影した人は皆大物になった」と冗談めかして言っておられました。そんなわけで私もその写真に写ったので、大物になる可能性がいよいよ現実味を帯びてきました

ちなみにミュゼふくおかカメラ館はその名の通りカメラをメインとしているので、常設展示として歴代のカメラがズラリと展示してありますから、カメラ好きの方には必見のスポットです

 

 

・・・その後、更に氏がプロになった23歳以降の写真が展示されている後期日程が10月から開催されました

今回もまた初日にハービー・山口氏ご本人が解説に来てくださる、ということで、前回すっかりファンになった私はまた行ってきました今回は私同様に前回ファンになった人が多数来場したことで、小さな館に200人くらいの人が押し寄せ、車を停めるスペースも無いくらい活況中には福山雅治、山崎まさよし、尾崎豊、エレカシ、ゆず・・・などなど、有名アーティストの写真も並んでいました。

そしてまた流暢な語り口で作品一つ一つの背景を丁寧に解説いただき、時に笑いを交えながら飽きさせない流れ

ロンドン滞在中に後に「カルチャー・クラブ」のボーカルとなって大成するボーイ・ジョージとルームメイトだったり、大成前のセックス・ピストルズを撮ったり。また知り合って写真を撮った女性が後のダイアナ妃だったり・・・と、とにかくすごい巡り合わせを持った写真家です。そんなロンドンの一枚一枚が所狭しと展示してありました。

ちなみに、氏自身も元々バンドをやっていて、あの「崖の上のポニョ」主題歌を歌った「藤岡藤巻と大橋のぞみ」の藤岡藤巻と組んでたこともあったのだとか

その辺りはともかく、また今回も色々タメになることが聞けました。それぞれ簡単にご紹介。

まず一つは「何にでも感謝する」ということ。前回のトークショーでも伺いましたが、氏は身体が弱かったが故に写真家になれたし、就職に失敗したお陰でロンドンで様々な出会いがあった。全ては自分の気持ち次第だと。

例えば落ち葉一枚にも、それを見た人に「あぁ、秋が来たんだなぁ。それを知らせてくれてありがとう」と感謝する。そういう自分の気持ちの持ち方が大切だと言っておられました。

もう一つは「踏み出す一歩が大切」ということ。それは何も大げさなことではなく、例えば今まで妻の食事に対して30年近く何も言わずに食べていた旦那が、「美味しいね」と一言言うだけでも「踏み出す一歩」なのだと。それをやった後の自分は、やる前の自分と比べて人格が大きく異なる、ということでした。

特にその「踏み出す一歩」の話にも感銘を受けたので、その後の質問コーナーで私は思いきって手を挙げて質問してみました。大抵こういう時は恥ずかしがって何もしない私ですが、これが私の「踏み出す一歩」なのではないか、と。何を質問したかは、他愛もないので内緒ですが

最後は前回同様のハービー・山口氏による記念写真撮影。上述のように、氏に写真を撮られる人は大成する、幸せになる、という言葉通り、前回写真を撮られてから実は私の周りにも色々良いことがありました。

特に先日なんて一生に二度と無い幸運が。多分facebookに載せたら1000程「いいね」ボタンを押してもらえるのではないかということがあった・・・ようなのです。ということで実はまだ私自身100%信じられていないので、その話はおいおいブログで明らかになっていくと思います。(一応、宝クジが当たったわけではありませんのであしからず

と言うわけで、今回もまた記念写真を撮ってもらいましたまた何か良いことあれば・・・とはさすがに欲張りですねそんなことを思っていたら、天罰が下ってテレビのアンテナが壊れてしまいましたあーあ

そんなわけで幸運を呼ぶ(?)ハービー・山口写真展は11月11日まで「ミュゼふくおかカメラ館」で展示されていますので、お近くの方は是非お越しください

 

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