ダルマじょうしょうダルマ〜未来に繋げる株式投資〜

ご挨拶| 筆者紹介| Blog| 各種サービスのお申込| 過去のパフォーマンス| 銘柄レポート| FAQ| 掲載すべき事項|

 

インフラの発達が相場に与える影響

 

情報の伝達というものはいかに人の生活を変えてきたかということがよくわかります。

勿論株式市場にも大きな影響を与えました。それは無論NTTドコモやヤフーの株価がITバブル期に大きく上昇したという個別の材料のみに止まる話ではありません。

まず、株取引の垣根が低くなりました。ネットにより個人投資家が家に居ながら自分で手軽に注文できるようになり、情報もネットで採集できるので、証券取引手数料自由化も加わって爆発的に個人投資家層が増えました。かくいう私もその一人です。

個人投資家が増えるようになり、機関投資家と富裕層のみの株式市場に変則的なバイアス(偏りの圧力)が加わることになりました。実はこれがITバブルを引き起こした一因なんですが。本バブルの1980年代に日経平均が4万円近くまで上がったのも発端は不動産バブルの資金を個人投資家がNTTの上場を機に株式に向けたのがきっかけです。

バイアスがかかると、チャートを見れば株価は「波」であることは明白ですが、その振幅が大きくなります。そして振幅が大きくなれば山が大きくなる分、谷も深くなります。波はいずれエネルギーを放出しながら振幅が小さくなります。すなわち余分なバイアスが取れ、実態に収束するからです。

さて、情報技術の発達は、単にインターネットの普及とかモバイル端末の発展のみを指すのではなく、情報技術が発達した分それを使い発信する者、そして受け取る者のインフラとテクニック、すなわち物体的な物と技術的な物の発達を同時に促します。

加えて受け取った情報を理解する能力と、その情報を元に行動する実行力の発達も促します。それはこれからもどんどん加速していくことになるでしょう。

それらが結果、市場にどのような影響を与えるようになったかと言うと、「ブームが作られ易くなり、去るのも早い」という現象を作りました。

つまりある話題が挙がります(情報技術の発達)→それに個人投資家があまり分析せずに飛びつき株価が上がります(バイアスと株式市場参加の垣根が低くなった部分)→飛びついた後、やっぱりよくよく考えて見ると、それほど業績に影響は与えない、もしくは当分影響は与えなさそうということになり人気が離散します(情報受取手の分析能力の向上と実行力の向上)

適正株価や理論株価なんてものは、市場を形成しているのが人である以上はナンセンスなものかも知れません。株式は美人投票であるという有名な例えがあります。ただ、今のところはまだ仕手株以外のものは業績が良ければ株主への還元期待が高まり、株式価値が上がるという形で適正株価に収束していくように市場は適切に機能していますから、きちんとした分析ができれば最後に必ず報われると思います。まあ、それが一番難しいんですけどね。

補足ですが、「情報の伝達速度が速くなった」→「情報の分析する時間が短縮される」と繋がりますと、その業績の回復が脚光を浴びるタイミングもどんどん早まるはずです。そしてそれは更に先の業績を読みとることに繋がります。それだけ情報の受取手の能力が上がってくるということですから。

今は株価というのは2年先の業績を読むことが主流だと思いますが(会社が来期の予想を発表しているため)、これからはさらに先の業績を先取りしていかないといけないようになってくるかも知れないですね。

 

お問い合せ radi.res@gmail.com  北陸財務局長(金商)第23号 Copyright (C) radish-research. All Rights Reserved.