情報公開請求の記録 平成19年度分 (2008年9月2日部分公開、2009年3月16日追加)



 各地方環境事務所から届いた行政文書(CD-R)

 

鳥類標識調査の現場では、どのような死亡事故が起こっているのか。これまで、このようなことは公開されていません。それどころか、環境省は集計すらしていません。----環境省は「鳥獣法に定める捕獲許可証返納時の報告は受けている。ただし集計はしていない」と述べました。 

そこで、バンダーが環境省に提出している「捕獲許可証返納時の義務報告書」を、情報公開請求を行って入手することにしました。すでに平成18年度分は検証が完了しています。

 

その間に年度が変わったので、平成19年度分を取り寄せました。6月25日に開示請求書を送付したのですが、これを書いている2008年9月2日現在、いまだ全部が揃っていません。関東環境事務所からのCD-Rが読めないのです。

関東環境事務所担当分の入手にはまだ時間がかかりそうなので、現在入手できたものについて、いくつか分かったことを報告していきます。

 


2008.9.2.

前年度(平成18年度分)報告書には、不可解な点が多数みつかりました。今回の平成19年度分報告書にも不可解な点が多数見つかります。

これは北海道の報告書です。なぜか死亡鳥報告の表が2つあります。この2つのフォーマットは異なっていて、下の方の表は、平成18年度分で多数見つかった表のフォーマットと大変よく似ています。

 

また、死亡13羽のうち9羽、すなわち70%がキツネに喰われたとあります。平成18年度ぶんと同様に、死亡原因に占める「食害」の率は非常に高くなっています。


2009.3.16.

全データの集計が完了しました。膨大な量のデータ分析をしてくださった方に深謝いたします。

なお、情報公開請求にかかる費用には、全国からお寄せいただいたカンパと以前のステッカーの売り上げを充てさせていただきました。この場を借りてお礼申し上げます。大切に使っておりますので、あと10年は全捕獲許可証を公開請求することができます。

 

18年度にもありましたが、19年度の捕獲報告書にも不可解な点が多々見つかりました。この点を山階鳥類研究所に質したところ、次のような回答を得ました。

山階鳥類研究所は、「標識調査報告書」にあって「許可証返納時の捕獲報告」に無い部分を追記訂正したと述べています。これはつまり、「標識調査報告書」と「許可証返納時の捕獲報告」には違うことが書かれていたということです。

山階鳥類研究所は、「標識調査報告書」には全てが記録されているという前提に立っていますが、どちらにも全てが記録されてはいないということも考えられるのではないでしょうか。また、「注意・指導を行った」だけとは、法令に直接かかわることなのですから、いささか安直な対応を言えるのではないでしょうか。どのように改善されたか、平成20年度の「標識調査報告書」と「許可証返納時の捕獲報告」を検証する必要がありそうです。

 

また、環境省は次のように回答しました。(回答をいただくのに2ヶ月を要しました)

平成21 年1 月13 日

中島 康喜様

環境省自然環境局野生生物課

平 成20 年11 月14 日付質問書につきまして以下のとおり回答いたします。

質問1

 提出後の報告書が、環境省から持ち出されたことはないか?

回答

 「提出後の報告書」が、返納された捕獲許可証を意味するのであれば、捕獲結果が記載され、環境省への返納が完了した捕獲許可証の正本を省外へ持ち出すことは、業務上必要な場合を除いてありません。

質問2

 提出後の報告書が、報告者以外の第三者によって修正、加工された事実はないのか?

回答

 「提出後の報告書」が、返納された捕獲許可証を意味するのであれば、捕獲結果が記載され環境省への返納が完了した捕獲許可証が修正、加工された事実はありません。

 なお、標識調査に係る鳥獣捕獲許可証は、調査の委託先である山階鳥類研究所がとりまとめ、捕獲結果等の記載内容を確認し、記入漏れ等があった場合は、必要な修正等を行った上で、環境省に提出されます。

質問3

 捕獲報告書の「死亡原因・死体の処置」欄について、より詳細な記述を義務づけ、その内容を全バンダーに周知し、事故を防ぐ情報やノウハウを共有することを環境省として検討する用意はあるか?

回答

 標識調査により捕獲した鳥類の捕獲後の取り扱いについては、山階鳥類研究所がバンダーに対して行う講習会や、年3 、4 回各バンダーに送付される「バンディングセンター事務連絡」等により、捕獲個体への影響を最小限に抑えるべく定期的に注意喚起が行われています。

 環境省としても、捕獲個体の安全確保についてバンダーへの指導の徹底や必要な情報の共有について、山階鳥類研究所に対し適切に指導していきたいと考えております。

 

質問3で環境省は、「標識調査により捕獲した鳥類の捕獲後の取り扱いについては、山階鳥類研究所がバンダーに対して行う講習会や、年3 、4 回各バンダーに送付される「バンディングセンター事務連絡」等により、捕獲個体への影響を最小限に抑えるべく定期的に注意喚起が行われています。」と述べています。

こういうことをしているにもかかわらず、バンダーの様々な問題行為や「捕獲報告」の記入漏れが多く起こっているのです。ですから、もう一歩踏み込んだ対応が必要であることは明らかでしょう。

環境省は「山階鳥類研究所に対し適切に指導していきたいと考えております」の述べていますから、私たちは具体的な提案をしてみることにします。その内容は、19年度の落鳥データに基づくものです。

 

分析のページをご覧下さい。落鳥原因はおどろくべきものばかりです。

 

 

分析のページ:死亡事故の頻度や事故内容の集計・分析

・集計表ページ:集計結果を表にしたもの 

         (1)落鳥集計, (2)届出内容集計, (3)捕獲鳥種集計

 

 


トップページへ