アジアン・リゾートのくつろぎ
エントランスホールを見る。アジアンリゾート空間をイメージ
間接照明のある折上天井。奥がカフェコーナーのカウンター
列柱壁がリズムをつくる。奥は床の間に見立てた階段入口
フィリピン実習生のための会社の寮の建て替え計画です。
実習生の生活スタイルに合わせた居住空間と、くつろぎのエントランス・ラウンジをもつ、7世帯住居の計画となりました。
敷地は、区画整理済みの250坪近い比較的余裕のある整形な土地です。日差し等住環境と駐車スペースを考慮し、既存建物の位置を踏襲、敷地北側に建物を配置しました。
2階建てに2DK・8世帯分のスペースをとり、その一つをエントランス・スペースにあてました。共用廊下はエントランスから連なるインナー・スペースとし、玄関クロークで靴をぬいで各戸にアプローチする形式が選択されました。
各戸はDK前面にバルコニーをとり、洋室のボリュームとオープンなバルコニーを交互に配置し、ファサードにリズムを持たせました。洋室ボリュームをダークブラウンのガルバリウム、バルコニー部分を打放し+クリア手摺とすることで、都会的でシャープな印象を持ちながらも温かみのある外観を目指しました。
■エントランス・ラウンジ
エントランス・ラウンジは、「ウェルカム・ホーム」を主題に据え、実習生が故郷にいるような安心感と、リラックスした特別な時間を感じられるよう、「アジアン・リゾート」の空間を目指しました。
壁・天井は“呼吸する壁紙”吸放湿クロスの白で、明るく清潔感のあるスペースに。素焼きテイストの床材、天井の一部を編み込んだ素材とすることで、くつろぎの上質な空間を目指しました。
オープンスペースに面した大きなガラス窓の前をコミュニティー・コーナーとし、“カフェ空間”をイメージした長いカウンターを用意しました。
玄関はクロークを併設し、エントランス機能を充実させ、格子の建具でアジアン・テイストを盛り上げました。
■住居部
床はフローリング、壁・天井は白を基調とし、建具はショコラブラウン色でまとめ、シックで飽きのこない空間を目指しました。アクセントにレンガ・テイストをチョイスすることで、人気の「ブルックリン・スタイル」も取り入れました。
DKはゆったり8帖とり、料理好きの実習生のために、ミニキッチンではなく、一戸建て仕様のシステムキッチンを用意しました。バルコニーは、一階をウッドデッキとし、戸建て感覚のアットホームなイメージを演出しました。
洋室は最大2人入ることを考慮し、7帖のゆったりしたスペースとし、収納も一人一人に用意しました。
アプローチ 和モダンなファサード
外観 外壁はガルバリウムと打放しでリズミカルに