和モダンのオフィス－ＳＬＳ佐倉事業所

セガ・ロジスティクスサービス（ＳＬＳ）佐倉事業所の、事務所部分のリニューアル計画です。
竣工して35年以上経過し、機能的にも意匠的にも老朽化した事務所部分を、職員がこれからに向けて、快適に仕事のできるスペースを実現すべく、リニューアル実行委員の皆さんの熱い想いを受け、構想をまとめました。

体が不自由な方にも配慮した、誰にでも優しい未来志向のオフィスを目指し、水回りの全面リニューアルや、出入口の扉の自動化・軽量化を中心としました。

会社の顔となるエントランスホールは、サインを含め思い切ってイメージチェンジし、、執務スペースは床の貼替等による空間のリフレッシュを主体とする、地に足の着いたリーズナブルな計画になりました。

トータルデザインとしては、落ち着きがあり、仕事のモチベーションが上がるような執務環境を目指し、全体を「和モダン」でまとめ、穏やかでシックな空間づくりをイメージしました。

トイレ空間は、クライアントたっての要望で、設備を含め全面リニューアルとしました。
設備機器は最新のものを揃え、空調も完備し、快適な利用ができるよう計画しました。
床・壁は、トラバーチン模様で柔らかくまとめ、水掛かりの部分をアンバーにすることで、汚れ対策と共に、空間のアクセントとしました。
洗面は、ブラックオニキスのカウンターに、トレンディーな置き式のベッセルタイプとし、プライベート感覚のミラーを配し、上部を間接照明でオシャレにまとめました。
ブースは木調で柔らかみを持たせ、カラーを１階はダークブラウン、２階をライトブラウンとすることで、階ごとの差別化を目論見ました。

トイレサインは、公共空間で使われているような、明るくポップで、誰にでも親しみやすい、ユニバーサルデザインを採用しました。
トイレ外部の壁は、内部同様、階によって色調を変え、トイレ前空間をシックに演出し、ビビッドなサンイとのコントラストを意識しました。

建物のトータルデザインとしては、水回りを含め、階によってコンセプトを変え、スタッフの皆さんにオフィスライフを楽しんでもらえるよう心を砕きました。

１階はエントランスから続くオープンな空間と捉え、アーバンホテル風に、ダークブラウンやベージュ、グレー系でまとめ、落ち着きのあるスタイリッシュなイメージを目指しました。

エントランスホールは、メイン入口のドアは自動化、事務所入口を滑らかな引戸とすることで、身障者だけでなく、誰でもアプローチしやすくしました。
2枚の透明な框引戸を、ダークブラウンの太い大枠で囲うことで、連続しながらも執務空間との結界を感じさせるデザインとしました。
床材は深みのあるダークブラウン色の籐のテクスチャーと、温かみのあるオークフローリングでシックにまとめ、ゆったりしたカーブを持たせることで、自然と奥へ誘導するよう目論みました。
正面の壁はセガのロゴカラーを彷彿とさせるビビッドなブルーとし、上部に丸みのあるダークブラウンの下地にブランドサインを配することで、床のカーブラインと呼応した印象的なアイストップとして機能させました。

外部のアプローチは、車椅子対応のスロープを配し、袖壁をブルーカラーとすることで、内部のアイストップ壁とメージが呼応し合うように考えました。

オフィスは、廊下部分をエントランスから続くオーク調とし、執務部分はグレー・ストライプのカーペットでまとめ、仕事に集中できる、落ち着きのあるオフィス空間を目指しました。

更衣室床は、ライトブラウンの籐テクスチャーとし、健康ランドに来たような親しみを感じると共に、仕事とプライベートとの切り替えをスムーズにサポートできるよう考えました。

建物最奥の手洗いは、トイレ同様、全面改修とし、床は廊下の連続でオーク調、壁は洋館を想わせる石積み調、設備器具をダークブラウンとして全体にシックにまとめ、アクセントで正面壁を鮮やかなブルーを配することで、印象的なスペースを目指しました.

２階は、１階とはイメージを変え、アットホームなくつろぎの空間を目指しました。
廊下・階段部分は、１階との連続性を考え、オーク調としました。

オフィスは、廊下部分はを芝生を想わせるライトグリーン色、執務部分をブラウン・ストライプのカーペットでまとめ、オフィス空間にオアシスの風を感じさせるスペースを目指しました。

廊下続きの休養室は、エアコンを完備し、ダークグレーのパーティションと床のオーク調の組み合わせで、ゆっくり休めるスペースを目指しました。

概要
所在地千葉県佐倉市
施工床面積　594.05㎡
構造　鉄骨造２階建て
施工　南総建設