'99 FedEx Championship Series

Driver's Point

 なんという結末でしょう。CART史上初、最終戦を終わって全くの同ポイント。優勝回数の差でルーキーのモントーヤがチャンピオンを獲得しました(モントーヤ7勝、フランキッティ3勝)。最終戦も最後の最後まで、お互いのポジション1つでどちらに栄冠が転がり込むか、全く分らない状況で、混戦のシーズンを象徴するようなレースでした。しかし、一時は独走するかと思われたモントーヤ。さすがに終盤はプレッシャーもあったようです。一方のフランキッティも3勝ながら良くここまで追いついたものです。シーズンを最後まで盛り上げてくれました。チャンプを逃したとはいえ、その健闘は称えられるべきでしょう。

 来期は、チャンピオンチーム、チップ・ガナッシがトヨタ・エンジンを搭載するなど、勢力図は大きく変わります。その中で今期チャンピオンを争った2人はどのような戦いを見せてくれるでしょうか。それとも、新たなスターが誕生するのでしょうか。

 しかし、残念なことに、来期その勇姿を見れないドライバーがいます。グレッグ・ムーア。19歳でインディライツの数々の記録を塗り替えチャンピオンに。翌年CARTにデビューしたときもまだ少年の様なのに、走りは人一倍アグレッシブで強烈な印象で我々のハートを奪ってしまいました。CART2年目でアルJr.の記録を抜いて、最年少優勝も成し遂げました。誰よりもウォールぎりぎりを駆け抜ける熱い走り。常に攻めることを忘れない姿勢。時々やりすぎて、もてぎのメインストレートをバックで走ったり...それも良い思い出です。素晴らしい走りをありがとう。どうか安らかに。

 そしてCART参戦2戦目で逝ってしまったゴンザロ・ロドリゲス。まだF3000の印象の方が強いぐらいですが、引き続きCARTで走っていれば、またモントーヤと素晴らしい戦いを見せてくれていたに違いありません。2人の素晴らしいファイターの、冥福を祈ります。


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last update November.6th.1999