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最新冒険日誌
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リーグ・オブ・レジェンド〜時空を超えた戦い(洋画)
――1899年。火種くすぶるヨーロッパ各地で、仮想敵国の仕業に見せかけて襲撃を繰り返す謎の集団があった。 首謀者は「オペラ座の怪人」ファントム。この世界大戦級の危機を回避するために、 英国諜報部のMは、伝説の英雄を召集した「超人紳士同盟」の結成を決意する。


この作品は、アランムーアが古典小説を題材に描いたマンガ(アメコミ)を原作としている。 (以下、マンガを原作、古典小説を出典と称します)

まずこの映画に関しては、目が曇っているので正しく評価できない。 と、高らかに宣言しておこう(おーい)。
もう、最高!あとニ時間くらい長くても観ていたかったなー。ってそりゃ長いか。 伝説の紳士たちが向かうところ敵なしで活躍する、めまぐるしくスピーディなアクションの連続に加えて、 失われた時代を映し出す特殊映像がまたいい。パノラマ俯瞰するロンドンの街や、次々と倒壊するベニスなど、 思わずうわーとか声も出てくる。 このベニスの街中を爆走するネモービル(自動車)の場面はひとつの見所になっている。
主人公アラン・クォーターメイン、原作や出典では脇にまわるキャラなんだけど、 映画では、頑固で扱いづらいが危機に動じない頼もしい男になっている。 わかりやすいと言えばそうだけど、やはり観ていてスカッとするのも事実。

ネモ船長は、地味キャラと思いきや、メンバーで一番真面目で正義感の持ち主なので好印象を与えるだけでなく、 華麗な体術や堂々たる剣戟で見せまくる見せまくる。終盤、体格差のあるバケモノに向かって行き、 メッタ斬りするシーンなどは、声を失う格好よさだ。 一応科学者なんだけどね(笑)。出典を大事にした設定も〇だ。

透明人間は、原作ではグリフィンだったけど、映画ではロドニー・スキナーになっている。 名前がハリウッドコードにひっかかった(同名の人が少ないとだめ)か、はたまた何か思惑があるのか。 出典でも、透明人間になる薬の製法は失われていないので、うまくリンクすることも可能だ。

そして、吸血鬼ミナ・ハーカー。原作ではミナ・マリーとして、だめ紳士どもを束ねるリーダーだったけど、 映画では、ドラキュラの能力を我が物としてパワーアップしている。そのぶん、血を吸うところも受け継いでいるようだ。 他の連中にちっともひけを取らないし、負けていない。とても魅力的なキャラ。

ドリアン・グレイ。オリジナルキャラだけど、原作の表紙にちょこっと描かれている程なので、その能力といい、無秩序さといい同盟に参加しても違和感はまったくなし。 色男で立ち振る舞いも格好いいので、集客効果もありそう(笑)。出典を知らなくとも、話はだいたい映画の中で完結している。

アメリカの諜報員トム・ソーヤー。これも映画オリジナルキャラクターだけど、「トム・ソーヤーの冒険」という目のつけ所に感服だ。 若さと荒削りさの代表で、アランとのドラマも典型的だが悪くない。 映画ではなかったけど、ノベライズには「ファントムに諜報員の友達を殺された」という設定があり、そりゃあ、 どこまでも追跡するよなあと納得。


出典を知らないと楽しめないところは‥‥実は、ほとんどないと思う。 Mの正体や、ドラキュラのおおざっぱな筋くらいかな。 必要なことは映画中で説明されているし、 ちらしやパンフにある各キャラの説明に目を通しておけば十分だ。 逆に、マニアな人(←例えばRJみたいなのね)は物足りないかもしれないけど、大勢の人を対象にしている映画というメディアなので、 それは仕方ないところ。このあたりの作りはとても上手だと思う(でも、知らない設定があるのでは‥と邪推しちゃう人には向かない)。
逆に、ここまで徹したのだから、Mが登場したときに、原作にあった「有名探偵とライエンバッファの滝で格闘して落下」の回想シーンがあれば、 誰にもコイツの正体がわかって、大物っぷりが強調できたと思う。名前だけではわからない人もいるだろうし。そこが残念だ。


終盤のバトルは、連れの人が首をひねっていたのでちょっとわかりにくいところもあったようだ。 敵方の主要キャラは、ファントム、案内人、軍隊長なんだけど、三者とも特徴があまりないので、区別がつきにくかったかも。 あと、とにかくスピード重視でカットしまくりの編集だけど、ソーヤーVS火炎放射器男のシーンはさすがに切り過ぎかも (わからなかった方はここで説明してみたのでどうぞ)。


早くDVDが欲しいなあ。

 
2006/04/28追加

DVDはすでに購入しています。初出のときは数千円したDVDも今は999円。とほほほ‥‥
当時悩んでいた問題ですが、 透明人間は他の映画会社が独占権を持っていて原作と同じグリフィンを出せなかったそうです。 有名探偵も同じ理由(許可いるんだ?!)。また、原作ではボンドのご先祖さま、キャンピオン・ボンドが登場してMと超人紳士同盟の間を 取り持っていました。映画でもちゃんとそのシーンはあったのですが、これまた映画会社の許可がとれず、 そのシーンは丸ごとカットになりました。こういった理由だからDVDにも収録されていません。 残念!
(情報源は主にDVD初回特典のブックレット)



























 

トムソーヤーVS透明人間

‥‥逃げるファントムを追いかけるアランとソーヤー。
後塵のソーヤーは透明人間と衝突して転んでしまう。
アラン「大丈夫か」
ソーヤー「ああ、スキナーだよ、大丈夫」
とアランを先に行かせるが、そいつは実はスキナーではなく、 透明人間の薬を飲んだサンダースン・リード(序盤でアランを迎えに行った男)だった。 透明リードと戦うソーヤー。そこへ、火炎放射器の装甲兵士が現れ、炎をまきちらし、透明リードとの戦いは一旦中止。 ソーヤーは書庫に逃げるが追い詰められてしまう。
絶体絶命のピンチ。そこへ、今度こそスキナーが助けに来て、装甲兵士の炎をそらしてくれる。
ソーヤー「スキナー!」
装甲兵士は倒したものの、スキナーは背中にひどい焼けどをおってしまう。
スキナー「今度から火遊びはほどほどにしておくぜ‥‥」

ほっとしたのもつかの間、忘れていた透明リードがソーヤーの背後から組みつき、ナイフを突きつける。 ソーヤーは抵抗できず、そのままアランとファントムが戦う場に連れて行かれて、人質にされてしまう。
彼の運命は‥‥