p.5-2 <6th Stage> 合同演奏 指揮:小高 秀一 男声合唱組曲 「富士山」 作詩:草野心平 作曲:多田武彦
男声合唱レパートリーの定番といわれているほど、今だ絶大な人気を保ち続けている「富士山」。昭和31年に作曲されたこの曲は、多田氏にとって、処女作「柳河風俗詩」に次ぐ2番目の作品である。多田氏特有の抒情性の他に、雄大さ、力強さが感じられるが、これは草野心平の詩の持つ、極大から極小に及ぶ壮大な宇宙的感覚、地上のあらゆる卑小なものに対する徹底的な反逆と、激烈な怒り、華麗な色彩感覚といったものによるところが大きい。 多田氏は「富士山」について「歌い手の声域を気にし過ぎない、スケールの大きいダイナミックな男声合唱組曲を作ってみた」と述べている。おじさん軍団のYARO会にとっては肉体的かつ技術的に相当な困難さを伴う曲である。詩のもつ時空的ひろがりや宇宙的感覚をどう表現できるか。乞うご期待である。
1 作品第壹(さくひん だいいち) 2 作品第肆(さくひん だいし) 3 作品第拾陸(さくひん だいじゅうろく) 4 作品第拾捌(さくひん だいじゅうはち) 5 作品第貳拾壹(さくひん だいにじゅういち)
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