E-93
1000kmも飛ぶチョウ アサギマダラ
中山 健  2013/6/13  
 




 
「アサギマダラ」(浅葱斑)というきれいなチョウがいます。
 初夏の今ごろ(北に行く途中)と、秋(南に帰る途中)の2回、移動途中の休息のため大分県国東半島の先にある小さい島「姫島」に何百匹も飛来します。





 姫島の小学生たちが羽根にマーキング(注)をして放しています。新潟で発見されたなど聞いたことがありますが、今回はなんと北海道の上ノ国町でも発見されたとのことです。私は、小学生時代夏休みずっと昆虫採集をやっていたので、蝶やトンボには関心があり、今でも昆虫図鑑を持っています。7年前、平成185月に姫島へアサギマダラを観察に行きました。時期になると姫島村のHPに「アサギマダラ情報」が掲載され、毎日の確認数(蝶は“頭”と数えます)を知ることが出来ます。今年(2013)65日には、10時に80頭、13時に40頭確認されたとありました。





(注)アサギマダラは鮮やかな色彩の大型のチョウで、長距離を移動します。マーキングとは、捕獲した成虫の翅の半透明部分に、捕獲場所・年月日・連絡先などをマジックインキで記入(マーキング)する方法のことです。マーキングされたチョウが再び捕獲された場所・日時によって、どれだけ移動したか、あるいは同じ場所ならば何日そこに居たかが分かる仕組みです。夏に日本本土で発生したアサギマダラのうち、多くが秋になると南西諸島や台湾まで南下することが判明したものの、集団越冬の場所や、大量に死んでいる場所は見つかっていないといいます。秋の南下では直線距離で1,500 km以上移動したチョウや、1日あたり200 km以上(時速8km)の速さで移動したチョウもあるそうです。 南西諸島で繁殖、もしくは本土温暖地で幼虫越冬した個体は春の羽化後にその多くが、次の本土冷涼地での繁殖のために北上する傾向にあることが明かになったといいます。



 アサギマダラは初夏には「スナビキソウ」(●)という花に、秋は「フジバカマ」(◆)という花の蜜を吸いに群がるようです。大分市の東に位置する佐賀関に灯台と天文台があります。佐賀関は「関アジ」や「関サバ」というブランドで全国的に有名です。とても高いのでめったに口にすることが出来ません。晴れた日は四国の佐多岬が見える位置です。この天文台の職員が、「アサギマダラが来るかもしれない」と、敷地にフジバカマを沢山植えたら、アサギマダラが飛来するようになったらしいです。地元紙にこの記事が掲載されたので、平成2310月に行きました。家から1時間ちょっとです。姫島のように沢山ではありませんでしたが、数頭見ることが出来ました。











(管理者より)
 中山健さんは、大分県の男声合唱団南蛮コールに所属しておられます。
 今年421日に開かれた第9回定期演奏会では、髙田三郎「心象スケッチ」、同じく「啄木短歌集」、廣瀬量平「海の詩」、など30曲以上を演奏しました。アンコールには、初代「かぐや姫」のメンバーだった森進一郎さん作曲の “Last Run” という曲を披露されました。
 写真は、その森さんが経営する居酒屋「十三夜」の前で、宮崎のフルトン男声合唱団の荒川滋さん(中央)、森さん(左)と撮ったものです。

 因みに、荒川さんはこのホームページではお馴染で、これまでにもいくつかエッセイを寄せて頂きました。

E-92 20年ぶりの沖縄(201342日)
E-72 『荒さんのぶらりある記-その弐』 万里の長城へ登る(2008116日)
M-72
 心のオアシスを求めて 『荒さんのぶらりある記』(2006419日)










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