環境省への要望書(2009年3月19日送付)


要  望  書

環境省自然環境局野生生物課長 殿

 

平成20年度鳥類標識検討会が近づいてきましたので、昨年度の「平成19年度鳥類標識検討会 議事概要」をもとに、いくつかの要望を述べさせていただきます。

 

1.鳥類標識マニュアルについて

「バンダーに周知することが入っている」(p.4環境省の発言)「鳥類標識マニュアルを平成20年度に印刷する予定」(p.4事務局の発言)とのことでした。印刷した鳥類標識マニュアルを公開して下さい。

 

2.システムの改革について

「解決しなければならない課題は、見えて来ている。(中略)外部の検討委員会を作って、それを論じて頂いて、実行に移すしかない。」(p.6上田委員の発言)とのこと。外部検討委員会の設置スケジュールと外部検討委員会の構成について公開して下さい。(暫定案でも構いません)

 

3.死亡鳥データの公開について

「公表することによって問題があるとは考え難く、求められれば出さざるを得ないデータなので、隠すことはない。」(p.7環境省の発言)とあります。死亡鳥データの公開方法、時期、集計システムなど、具体的なスケジュールを、公開して下さい。(暫定案でも構いません)

 

4.バンダーの問題行為への対応について

「問題行為があった場合の対応に関する規約が求められている。」(p.8事務局の発言)「どういうレベルの違反にどういう指導や処分をすべきかの規準を作る方向。」(p.8事務局の発言)とあります。策定した指導・処分の規準を、公開して下さい。(暫定案でも構いません)

 

5.上記1〜4全てに関連して

添付資料にあるように、

(その1)

山階鳥類研究所は、「標識調査報告書」に記載してあって「許可証返納時の捕獲報告」に無い部分を追記訂正したと述べています。(2008年11月14日の尾崎標識研究室長の回答書)

これはつまり、「標識調査報告書」と「許可証返納時の捕獲報告」には異なることが書かれていたということです。 山階鳥類研究所は「標識調査報告書」には真実が記入されている前提に立っていますが、どちらにも真実が記入されてはいないことも考えられます。

また、2005年にバンダーのマニュアル逸脱行為が大問題となって以来、山階鳥類研究所は「注意・指導を行った」を繰り返すのみで、その後もバンダーの問題行為は無くなりません。「注意・指導」だけでは、問題の根本解決に至らないことは明らかです。

(その2)

「許可証返納時の捕獲報告」には、

・カマキリに襲われて死亡した
・カニによる捕食
・スズメバチによる食害
・かすみ網のポールが折れ、地面の熱で死んだ
・夜間にかすみ網を張ったまま放置して、がかかった鳥が死亡

など、調査マニュアルを無視した調査での死亡例がたくさん見つかります。

 

「許可証返納時の捕獲報告」は法令に定められたものであり、野生生物の捕獲が正しく行われているかを厳格に検証するために提出されているものだと認識しています。「許可証返納時の捕獲報告」は、バンダー →→ 山階鳥類研究所 →→ 環境省 の順に提出され、山階鳥類研究所と環境省によって二重のチェックが行われているはずです。

環境省自然環境局野生生物課計画係の西野雄一氏は、

「報告書の不備や問題点が環境省で検討されたことは無い」ということでしょうか。

という質問に対して、

お問い合わせの件については、捕獲後の処置にかかる集計についてのコメントとなっており、ご指摘の「提出される報告書の内容を環境省がチェックしたことは無い」という意味ではありません。(2008年11月5日のe-メール)

と回答されました。ということは、山階鳥類研究所と環境省は、バンダーの問題行為をこれまでずっと黙認してきたことになります。

あるいは、バンダーに調査マニュアルを遵守させる管理体制は、最初から存在しないということでしょうか。もしそうであれば、標識調査を中止すべきと考えます。

予算削減が叫ばれる中、法令違反や問題行為がまかり通る調査に対して少なくない税金を毎年投入していることの責任は、どこにありますか?環境省の公式見解を開示して下さい。

 

 

なお、平成18年度と19年度の「許可証返納時の捕獲報告」を精査・集計したものは、以下のwebサイトに公開済みです。

http://www.ric.hi-ho.ne.jp/birdbanding/kaiji/index.html

http://www.ric.hi-ho.ne.jp/birdbanding/kaiji_19/index.html

 

以上  

2008年3月19日

 


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