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スチームパンクAFF セッション記録 第四話
by RJ
 

第四話 「恐竜が街にやってきた」 (2003/02/09)

いよいよタイムマシンも完成に近づいてきました。 まだ過去へと行けるだけのようですが、実験結果は良好です。

さて、退役軍人カーツは、かつての上司マクファーレンからとある上流階級のパーティに誘われます。 なんとこのパーティにはケルヴィン卿も出席するらしいとのことです。 “発明家”は卿の秘密をさぐるチャンスだと一行にも出席を促します。

華やかなるパーティで、執事アルバートが劣等感にかられてミスをするという出来事もあったものの、 みなそれ相応に振舞うことが出来たようです。メイリンは身分違いの若い貴族からダンスの申し込みも受けることが出来ました。 表面上は愛想よく振舞うケルヴィン卿に「おかしなマネをするな。火星行きロケットの特許は私が押さえているぞ」しっかり脅されましたが、 あちこち聞きこみをした結果、どうやら卿の娘が事故にあったこと、卿が神秘学にものめりこんでいること、レア鉱石を探していることなどの噂を耳にします。 「娘を救うためにプラトナーライトを・・・?」とリチャードにはおぼろげに卿の目的が見えてきたようです。

場面は変わって数日後。 最近地下鉄での落盤事故が相次いでいること、とびまわる怪人がロンドンに出没していることなど、 ロンドンの街は相変わらず噂や事件が絶えることはありません。 そのせいか、王立地理学協会から依頼を受けた“発明家”が、落盤事故から被害者を救うため、 ドリル型削岩機「ドリルドイル」を完成させます。試運転のために一行はかつぎだされます。

夜、ロンドン塔近くの一画で試運転は行われました。 地面を掘り進むドリルドイルですが、突如地下に空洞を掘り当て落下します。 そこは羊歯やソテツのような植物の生い茂る、なぞの空間でした。 墜落した一行に怪我はありませんでしたが、機械は壊れてしまいます。 発明家が修理をしようとしましたが、そのとき原住民らしき連中に取り囲まれてしまいます。
連れていかれたのは彼らの集落。原住民と明らかに文化程度の異なる石造りの建物に、一行は放り込まれてしまいました。

その建物は机や羊皮紙がありましたが、原住民は湯を沸かしていたりして騒いでおり、時間はありません。 メイリンが見張りを色じかけでおびき寄せ、リチャードが気絶させます。
なんとか脱出に成功し、ドリルドイルに戻ってくることが出来ました。 あらかじめ手持ちの発明品をつぶして作っておいたパーツで急速応急処置をして出発です。 ロストワールドの壁を突き破ると、そこはロンドンの地下鉄でした。 壊れたマシンを放置して、一行は夜の地下鉄を進むのでした。

そのとき、背後からすばやい生き物が一行を追いぬきます。それはマシンのあけた穴から飛び出した四匹の恐竜です。 地下鉄から出たアルバートが見たのは、ショウウィンドウに体当たりし、馬車に飛び移る恐竜たちの姿でした。 メイリンがリボルバーを抜きますが、ラプトルはすばやくかわし、戦いにもなりません。

「専門家に相談するしかない」

孤軍奮闘していたカーツをつかまえて、上司マクファーレンつながりから専門家を紹介してもらいます。 若き探検家、二丁拳銃のロクストン卿です。彼のアドバイスでおとりを使って恐竜と戦う術を得た一行は、真夜中のハンティングに乗り出します。 どちらがおとりになるかで掴み合いのけんかははじめるリチャードとアルバートでしたが、順調にラプトルをほふって行きます。

建物の陰に一匹、ウェストミンスター橋の欄干を飛び跳ねるのを一匹、狭い道の上からアルバートを押しつぶしたのを一匹。
そして最後の一匹はトラファルガー広場にいました。
ガス塔をへし折り、馬車を蹴散らす恐竜の王。ティラノサウルスレックスです。 さすがに度肝を抜かれる一行でしたが、アルバートが急所に杖を叩き込んで見事しとめることが出来ました。

こうして夜明け前に恐竜を片付けることが出来ましたが、一行の感知しないところで、 事件はアイルランド解放連合過激派の仕業ということになり秘密裏に葬られました。 謎の空間は実は十六世紀の錬金術師がつくった実験環境バイオスフィアだったのです。 王立地理学協会の重鎮は言います。

「王室に知られるとここを破壊しろということになるだろう。我々はそれを望まない。いつか研究できる日が来るはずだ」

GMのおもわく
前回でバイロン役のプレイヤーが希望したので、今回は地底探検のお話。 しかし残念ながらバイロン役のプレイヤーは風邪でお休みだった。 ただ、全編地底探検だといつぞやの火星探索のようにプレイヤーがとまどうばかりなので、 後半はきちっとロンドンで展開されるようにした。
街中に小規模のロストワールドがある理由に結構困ったんだけど、錬金術師の作ったバイオスフィアという設定をふと思いついた。 なかなかのものだと自画自賛。
原住民からの脱出方法や、恐竜の扱いはプレイヤーの選択にまかせるようにした。 参加人数の調節は、恐竜の数でとれるようになっている。

結果:
終わってみれば、かかった時間は一時間半程度と、想定していたより短めになった。 プレイヤーの展開がわりとダイレクトなものになったこと(別にわるいことではない)、 参加人数が少なかったことなどが原因かな。
最後の恐竜退治が力押しになってしまったのがちょっと残念だけど、 プレイヤー諸氏はわりと満足していたようなのでよしとするかな。
プレイヤーの感想
ワン・メイリン「羊皮紙を忘れていたのが痛かった。それ以外は面白かった」
リチャード・ハイマン「丁度よい長さだった」
ミッシェル・アルバート「ぼっちゃまとの絡みどころが多くて楽しかった」