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スチームパンクAFF セッション記録 第三話
by RJ
 

第三話 「英国心霊主義への解答」 (2002/09/22)

リチャードは同じラグビーチームのエドワード・ハッチンソンに相談をもちかけられます。 一ヶ月前に完成した新邸宅は、夜中にどこからともなく足音や扉を開く音などが聞こえてきて、 すっかりまいってしまい、眠れないとのこと。 SPR(心霊調査協会)から専門家を呼んだものの、調査は進んでいない様子です。
「おまえ、いろんな連中と付合いがあったよな?頼むよ助けてくれ!」

有閑クラブに持っていく冒険のネタを探していたこともあり、リチャードは二つ返事で引き受けます。 前回の火星人騒ぎの記事で一山当てたバイロンも乗り気です。 さっそく一同が訪れたハッチンソン家邸宅では、SPRのファットマイヤー博士が地味な調査を続けていました。 かなり気難しい人物らしく、メイリンが礼儀正しく挨拶をするものの、鼻であしらわれます。

話を聞くと、エドワードの母親がどうやら屋敷の装飾を設計したらしく、古本屋で買った古文書の紋章を参考にしたと、 聞き捨てならないことを言います。しかし、この本の文字はラテン語でもなく普通の人には読めないしろものでした。

メイリンは発明家に相談してみました。すると発明家は、「イーストエンドに住む占い師なら読めるのではないか」と助言するのでした。 その言葉でメイリンとバイロンは思い出します。 占い師グラニー婆さんは元言語学者で、イーストエンドのあちこちを定住せずふらふらしているものの、 街の連中から尊敬を勝ち取っているとの噂です。

地下鉄でオールドゲイト駅にたどりついたら、すでに陽が傾いていました。 まだ開いている店といったらパブくらいのものです。一同パブに駆け込んで、 バイロンはグラニー婆さんの居所を聞き出します。メイリンは色気をふりまいて話をひきだそうとします。 偶然にも、ハッチンソン家を建てていた人足から、邸宅の完成直前いなくなった男がいたことを聞き出します (正確にはメイリンが聞き逃したのを鋭くリチャードが指摘したのですが・・・)。

路地裏のごろつきを叩きのめした後、やっと見つけたグラニー婆さんは気難しい人でした。 しかし、昔メイリンの父親が世話になったようです。 そんな縁もあってか古文書を読んでもらえました。それによると本は「サングカインの書」という神秘学の書で、 屋敷の装飾に使われている紋章は、建造物にいわゆる裏面を形成してしまうやっかいなしろもので、 見えない入口に入るとその裏面に突入してしまい、こちらの世界では音だけが聞こえるのです。

これで真相はあらかたわかりました、しかしどう解決したものでしょう? 一同は専門家に相談することにしました。メイリンが篭絡したヤードの警察官によると、 その手の事件に詳しい幽霊狩人という男がいるそうです。

チェイニーウォークに住む、幽霊狩人カーナッキは、若いながらも自信に満ち溢れた男でした。 彼は一行に、いいところまで来たのだから自分達で最後までやってみたらどうか助言します。 ヒントとして、裏面の細かい質問に答え、入口を見分ける方法を教えてくれます。

ハッチンソン邸に戻った一同は砂鉄を撒いて、部屋角の入口を見つけました。 バイロンとメイリンが裏面に突入します。 しり込みしていたリチャードを執事のアルバートがえいと蹴飛ばします。 その裏面は屋敷と寸分違わぬ世界でしたが、人の気配がまったくありません。 すぐに人足のディックが現れ、人に会えた安堵感から倒れてしまいました。

帰ろうとしたその時、虚空から悪夢の産物とでも言うべき怪物が現れました。 メジェムーノソスです。しかし、結局リチャードがいたことが幸いし、なんとか異界のバケモノを撃退できました。
事件は無事解決し、ファットマイヤー博士も一行の活躍を彼なりに認めたようです。 彼は去り際にぽつりといいます。

「幽霊はいるのかいないのか、今回もわからなかったなあ」

GMのおもわく
今回は舞台をロンドンにしようと思ったので、SPRにからめた幽霊話にすることにした。 SPRの調査員を無能にしようか有能にしようか迷ったけど、このようになった。 ファットマイヤー博士は嫌みだけど事件解決の意志はあるキャラクター、場合によっては協力もできる。
でもシナリオの筋はあんまりひねりがない。舞台は屋敷だけで終わらないようにした。 前回の反省を踏まえて、キャラクターに絡んだイベントをちょこっと用意しておいた。 でも、選択と交渉はきちんとしなければいけないようにして、戦闘重視にならないようにしたつもり。 裏面を消滅させるか、こちらから裏面に行くか解決方法は両方用意しておいた。

経験値で発明品を作ってもらえるルールや、ベストセラーを執筆できるというルールを用意。 使わないかなあ?

結果:
新ルールは使わないかな〜と思っていたけど、結構好評のようだ。
今回、6ゾロと1ゾロが結構とびかって、メイリンが少年の首を絞めすぎたり、 ミッシェルが倒れたりした。この極端な出目でストーリーをかき乱すのがAFFの真骨頂で、 笑いと悲鳴が飛び交う楽しいセッションになった。
リチャードがなぜかいつもより鋭かったなあ。今回の主役だから?

あ、何故夜しか音が聞こえないのか説明してなかった! えっと、昼間は通りの馬車がやかましくて聞こえないということで(笑)。

今回、ミスルK君の復活で、執事キャラを作っておいたんだけど、あらかたこっちで設定してしまったので、 やはりちょっと物足りなかったご様子。まあ、これから自分色のキャラに染めてね〜。 あとカーツさんとミッシェル君はあんまり活躍できなかったと感じていたかも。 バイロンの編集長とのやり取りみたいなのを用意しておけばよかったねえ。
プレイヤーの感想
ワン・メイリン「話にからめたので嬉しかった」
リチャード・ハイマン「6ゾロくらわなかったのでよかった」
ジョセフ・バイロン「次は海底か地底を希望」
カーツ・ハロルド「世界がわかってきたのでやりやすくなった」
ミッシェル・アルバート「キャラメイクはやっぱ自分でしたかった」