十九世紀末、霧の立ちこめる街ロンドン。
生活は安定しているものの、退屈な日常のはけ口を求める彼らは自然と仲間になりました。
ある日、晩餐の席で「発明家」が切り出します。「――ぼくは今、時を超える乗り物を作っているんだ」
彼の話によるとそれを実際に作動させるには、プラトナーライトという鉱石が不可欠らしいのですが、
現在は大英博物館に宝石として治められているものしか所在が分からないのでした。
彼はそれを分析して同等のものを作りたいのですが、それは断られてしまい頓挫しているとのことです。
次の日、新聞に「怪盗ブランチが宝石プラトナーを奪う」という記事がでかでかと掲載されます。
ここ一ヶ月の間3回も盗みに入っており、警官隊の前で煙のように消えた怪盗です。
発明家は、君たちが警察より先に怪盗を捕まえてくれれば、鉱石を調べるチャンスができると、頼みます。
法律すれすれの行為にカーツは渋い顔をするものの、結局ひきうけることにしました。発明家は一行にいくつかの便利な道具を手渡します。
大英博物館ではヤードのマクノートン警部が指揮する警官隊がいるものの、
現場保存の概念もなく、お世辞にも有能とは言えません。
一行は証言のはっきりしない守衛たちに疑惑を抱きます。プラトナー光跡検査計で、石が博物館内にあることがわかり、
ますます疑惑を確信した一行は罠をはることにします。
見事にひっかかった守衛Dは近場のホテルに潜伏しました。
ジョセフが仕込みステッキでドアを破壊し、メイリンを先頭にして踏み込みます。
中庭に落ちた怪盗ブランチを捕獲しようとしたとき、大量の煙と共に、ノッポの男と護衛の人造人間スクアッドが現れました。
ノッポの狙いもプラトナーライトのようです。無言の人造人間の鉄拳に、傍観を決め込むジョセフを尻目に、リチャードがラグビー仕込みのタックルをかまします。
しかし、人造人間の一撃はリチャードの急所を突き、彼は崩れ落ちます。
その隙をついて、退役軍人の老練なアッパーカットが人造人間を沈めます。
メイリンがプラトナーライトを確保したのを見て、ノッポは逃走しました。
こうして事件は幕を閉じました。
発明家もプラトナーを調べることができ、怪盗ブランチも捕まえることができました。
自信をつけた一行に、発明家は我々だけのクラブを作らないかと提案します。
こうして大英帝国有閑クラブは誕生しました。
GMのおもわく |
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正直なところ、今回はシナリオ2本作る上に、
AFFスチームパンクのルールを整える必要があったため、一部展開を考えていなかった。
怪盗を探すところがそれで、なんとか活動場所を博物館内に押さえたかったため、
ぎりぎり直前にプラトナー光跡探査計を考えついたのだ。 導入自体は「タイムマシン」そのものなので困らなかった。 結果: 戦士や魔法使いと違った職業は新鮮味があったようだ。 カードで職業を選んでもらったけど、探偵とか三文文士とかクトゥルフでもありそうなのが揃ってしまった。 選んでもらってもよかったかな。 まあ、そこらへんはプレイヤー諸氏が結構工夫してくれたと思う。 警察組織の無能ぶりの演出や、PC達の作戦の妙でダレずに進められたと思う。 |