ワースブレイド

GM
ラファール・セト (聖拝ペガーナの子供修道士:14歳)操兵「グリッド・バイカー」
ファルマ (よく笑う女傭兵:20歳)
カルノ (珍しく男の月門練法士:24歳)
ハイアット (古操兵「ブルー・ガンナー」を探す盗賊:28歳)
ラーエ・プレアデス (破斬剣を使う戦士:27歳)操兵「ガウド・バイクル」

従兵機ガウド・パイクル
 最新鋭の従兵機に比べると若干見劣りするが、補修・改修が容易にできる。また、最近の廉価型の集団戦専用に作られた上面・後面装甲の薄い従兵機と違い操手槽は密閉型で全面に装甲が装備されている、機体のランクから考えるとかなりの高性能であるといえる。値段の方は現在、諸国で最も配備数の多い従兵機の約半分。

従兵機グリッド・パイカー
 西方工呪会の最新、最高傑作といわれる機体である。機体自身のランクはガウド・パイクルと同ランクだが能力的には2ランク上の機体と同じ性能を示す。現在列強諸国から最も注文数の多い機体である。ちなみに、値段の方はガウド・パイクルの約2.5倍。

第三話

第二話「A sleepless night」(眠れぬ夜)

 狩猟機の仮面に加えて、二体もの従兵機を強奪した一行は、追手を恐れて、一路ニラデル地域を南下する。その晩、水辺の野営地で亜竜人の集団に襲われて、操兵も無敵ではないと悟るのであった。
さらに次の野営地では、気がつかぬうちにボウガンで武装した兵士に包囲され、一行は打つ手無しと判断して投降する。
連行された野営地では、捕らわれた小隊長カール・デューリングと感動の再開を果たした。一行は脱出計画を練る。夜まで体力を温存させ、見張りの少なくなったところで操兵を奪い脱出するというものである。
操兵組と、馬組に別れた一行は、手際よく脱出したものの、騎士の面子にこだわったカール小隊長は、またも逃げ遅れるのであった。

敵の野営地から離れた操兵組の前に、狩猟機三体、従操兵六体、騎兵多数からなる軍勢があらわれた。
どうするか迷った操兵組だが、軍勢の出方を見ることにしたのが吉と出て、この軍勢は、他国操兵による国境侵犯の通報を聞いてきた、シャルク法王朝の軍隊と判明する。
この部隊の助けを借り小隊長を救出に(?)向かい、見事に追手のジャクオーウァ国の部隊を壊滅させることに成功する。

この乱戦で、他を寄せ付けない強さだったダングス公王朝の旗操兵ドワ・ソグを、シャルク法王朝の旗操兵であるヴァ・ガールを操る騎士(アンリ・ユルドナット・ベルクソン)が打ち倒しはしたものの、ドワ・ソグに乗っていた操手は捕縛できなかった。

その後一行は、シャルク法王朝の騎士アンリ・ユルドナット・ベルクソンの邸宅へと招待されそこで腕をかわれ、傭兵としてやとわれることとなった。

第一回「Sacrifice」(犠牲)

 ‥‥西方暦822年、ここはジャクオーウァ国とニラデル地域の国境の町シャントラル。
前年に終結したジャクオーウァ国とブイグ商王国によるニラデル地域の利権をめぐった戦争、通称“ニラデル紛争”から丸一年がすぎ、戦場にはならなかったとはいえ、国境近くにあるこの町にもやっと落ち着き、人々の生活も元に戻ったかのようにみえた。しかし、市民にとってはよいことでも、戦争や紛争が無くなったためクビになった傭兵や冒険者達は飯の種が減り明日の食費にも事欠くありさまだった。


 この街でパーティを結成した一行に、傭兵募集の話が舞い込む。操兵持参者は高額優遇、操手以外でも第二次審査合格で操兵の貸与、第一次審査合格でも食事と寝床の保証ありと、破格の条件だった。
 試験会場ではとりあえず全員が第一次審査をパスし、第二次審査の広場へと移る。
 従兵機同士の格闘による試験は、ラーエとラファールが合格し、それぞれに操兵が貸与された。

 一行は入隊式で傭兵大隊指揮官のキッシュ・ニーデンの演説を聞いた後、カール・デューリング小隊に配属される。3週間後に受けた初の任務は、ニラデル地域との国境付近偵察という簡単なものだった。
 行程のなかばでカール隊長は、この先約1〜2日の距離のニラデル領との国境付近に村があるからそこで少し休憩をとると命令。このときニラデル領内ぎりぎりに近づくため、操兵は離れた所に駐機させ、そこから歩く事を重ねて指示した。

 次の日、前方の村があるあたりから、もうもうと黒煙が立ち昇っているのを発見した小隊は、カルノとハイアットを偵察に出す。そこでカルノとハイアットが見た光景は、破壊し尽くされて、あたりには血まみれか黒焦げの死体がころがっている村の光景だった。遠くのほうで女性の悲鳴が聞こえたものの、自分達では処理できないと判断したカルノ達は小隊長への報告を優先し急ぎ引き返した。
 報告を聞いた小隊長は緊急事態であるとして、操兵で全速で村まで移動。村を捜索した結果、最初に瀕死の老人が発見される。老人はラファールの処置の結果一命をとりとめる。
 その後、昏睡状態の少年と女性が発見されたものの、出血がひどく助からないと判断した小隊長は、老人が意識を取り戻す前に自分の剣で二人にとどめをさす。その後、回復した老人に話を聞くと、兵士の格好をした者達がやってきて、有無を言わさず村人を惨殺し家々に火を放ったと語るのだった。

 次の日、小隊で村で遺体を埋葬していると、ジャクオーウァ国方面の森の中から騎兵10騎前後、従兵機一体、狩猟機マルツ・ラゴーシュ一体それと狩猟機より大きい重操兵の部類に入る機体が一体現れる。重操兵以外はジャクオーウァ国の国旗を付けており、小隊長カール・デューリングが所属等を詰問したのだが、これに対する答えは斬撃で答えられた。
 このとき、最初から相手を怪しく感じていたカルノ、ファルマ、ハイアットの三人はもうすでに逃走の体勢に入っており相手方の兵が動き出す前にはその場を離れた。また、ラーエとラファールも相手が剣を抜くのと同時に逃げの体勢に入り、その直後、隊長の狩猟機が大型の狩猟機に打ちかかっていくのを視界の片隅に認めながら逃げ出した。馬で逃げた三人は森に逃げ込み、カルノの練法に救われなんとか追手から逃げ、しばらく離れたところで街道にでた。
 操兵に搭乗している二人の所へ、相手の狩猟機マルツ・ラゴーシュとラーエの操兵と同型の従兵機ガウド・パイクルが追いかけてきていた。速度では狩猟機の方に分があるため、いずれ追いつかれると判断した二人は迎え打つことにし、マルツラ・ゴーシュに集中攻撃を加えようとラーエが先手をとる。ラーエが狙いすました一撃を加えると、相手の狩猟機を真っ二つにするほどのダメージを与え、この打撃で相手は戦闘不能におちいった。もう一体の従兵機はこれを見て恐れをなしたか、来た方向へ逃げ出す。さらなる追手を心配したふたりはとりあえず狩猟機の仮面を奪取して街道を南下し、先に逃げていた三人と合流。全員で話し合った結果、このままニラデル地域内を南下し追手を引き離すこととなった。
 ところで、助けた老人はどうしたのかな?


written by RJ last update:2000/05/01