ガープス ディスクワールド

GM(RJ)
キュオ(現在潜伏中のゲリラ役者)
グブエル(あやしげな中年男の霊媒師)
フェルム・グラント(ひらめきの商人)
シャラ・シャール・サキ (誇り高き暗殺者)
マルケファス(実は天才のカラスみたいな魔道士)

第三話

 グラント武器店の店員トランスが、結婚することになりました。相手は写本を仕事にしているミーシャです。祝福の宴会が開かれました。トランスによると、ミーシャは貴族フェルマット卿からも縁談の話があったのに、トランスを選んだといってのろけはじめます。
 次の日、各々にこの縁談に絡んだ事件が起こります。  グラントは、貴族のフェルマット卿から豪華な鎧の注文を受けます。フェルマット卿は金に糸目はつけなくていいと気前のよいところを見せますが、自分の婚約者ミーシャにつきまとうトランスをなんとかしてくれと付け加えるのでした。卿はミーシャをまだあきらめてはいないようです。
 シャラは、なんと暗殺者ギルドから「トランスを殺せ」という指令を受けます。確かめるシャラですがギルドからの指令に間違いなさそうです(依頼主は当然卿でしょう)。
 キュオは、トランスを締め上げている「逆さ亀」の同胞マルコに出くわします。見ているしかなかったキュオですが、一応背後関係は調べておきます。やはりマルコはフェルマット卿の元で働いていました。
 マルケファスは、ミーシャに絡んでいる男を、その溢れる威厳で追い払います。  グブエルは相談役の自縛霊グレイテルに「結婚式が見たい!連れていって」と憑依されました。これは特に問題なさそうです。

 招待状が届いた前日。前祝いで酔いつぶれるグラント武器店の二階にシャラが忍び込みます。彼はトランス暗殺を決意したのでした。これに気がついたグレイテルが騒ぎはじめ、シャラは気づかれることなく逃げ去ります。

 さて、当日。結婚式を行う街外れの寺院に行くと、メルビアン神父は驚いて皆を迎えます。彼が招待状に記した日は明日。つまり今日は結婚式前日だったのです(一行は知る由もありませんが、これは暗殺者ギルドのおぜん立てです)。
 折りからの嵐で、寺院は孤立しました。さらに、寺院の僧たちは出払っており、神父と一行しかおりません。警戒を強める一行です。
 神父に頼まれて、暖炉の薪を探している一行はグブエルによって活性化した、幽霊達に出会います。自称探偵神父、無骨な海の男、演劇大好き娘、結婚仲介好き主婦などです。
 落ち込んでいるトランスを幽霊になだめさせ、なんとか彼はやる気を取り戻します。

さて、夜更けに不意の来客がありました。フードを目深に被った男です。「この嵐で難儀している」という男に神父はこころよく部屋を提供します。
 鋭いマルケファスは、この男が(面識はないけど)フェルマット卿であることに気が付きます。なかなか確証がつかめないマルケファスは、幽霊探偵神父の助言で、七代前の神父から隠され続けてきた幻の火酒をこっそり飲ませて、フードを取らせることに成功します。グラントはそれがやはり卿であることを確認しました。
 明日は結婚式。一行は、未知のトラブルを防ぐために、卿の寝室を羽目板で塞ぐという大胆な行動にでました。これではフェルマット卿は手も脚もでません。

 かくして、卿の「こっそり結婚式に参加して、結婚式当日にミーシャをさらって落とす」作戦は未然に阻止されたのでした。丘の上の寺院には、トランスとミーシャを祝福する鐘の音が鳴り響きます。

 ‥‥約束の期日が過ぎてしまったため、シャラは暗殺をあきらめました。
 これが、何もトラブルを招かないとよいのですが。

第二話

 ある夜、グラント武器店での酒盛りで、グラントは皆に不思議な歯車を見せます。 なんでも、店に持ち込まれたものだとか。一行は首をひねりますが、結局わかりません。 次の日、一ヶ月ぶりにグブエルの家の戸をたたくものがいました。花屋の娘マーガレットは 歯車を見つけてくれと、グブエルにしなだれかかります。

 広場には衛兵がたむろしていました。一昨日空から降ってきた変な鉄板のせいです。 これではキュオはとくいのゲリラ演劇ができません。 街の人間は見えざる大学のせいだと口々に罵っています。当然、マルケファスも見えざる大学学長に 呼び出され、真相の究明を命じられます。

 破れ太鼓亭では、用心棒トロールの後頭部に例の歯車がひとつ突き刺さっていました、グブエルは喜びますが、 シャラは懐にしまい知らんふりを決め込みます。その帰り道、シャラは怪しげな乞食を見つけますが、尾行に失敗します。

 翌日、グラント店から歯車を買っていった医者風の紳士がいて、広場の鉄板も盗まれます。 一行は部品を回収する一味がいることに気がつきはじめます。

 シャラは尾行に失敗するは、キュオは乞食を貫いてしょっ引かれるわで事件はちっとも進みません。 業をにやした一行は、医者宅をしらみつぶしに探して、なんとか見つけ出しました。

 そこで聞いてしまった、四人(えせ魔術師、乞食、外科医、花屋の娘)の計画とは、数日前空中爆発した クワガタ型戦闘機の部品を集め、領主宮殿に突っ込ませるという無謀なものでした。 虐げられたものたちの叫びらしいですが、キュオにはどうにも納得がいきません。

 ほとんどの部品を集めた四人は、計画を決行します。アンク河から浮かび上がるクワガタ型戦闘機! しかし、キュオ、グブエル、シャラ、マルケファスはなんとなく止めに入ります。どちらも腕に自信がないので、大した戦闘もなくことは終わります。
 頭を冷やしたえせ魔術師は、クワガタ型戦闘機を一向に譲りました。失速したマシンが「不幸」なマルケファスに突っ込んだ ことを除けば、一応事件は解決です。あとは時間が解決してくれるでしょう。

第一話

 街頭でのエンターテイメントが禁じられているアンク・モルポークにあって、風刺劇をゲリラ的に 演じ続ける劇団「逆さ亀」。座長ベラニティがキュオに手渡した今度の脚本『貴族とトロール』は ちょっと、毒がきつそうです。
 謎のパトロン「高貴な友人」から劇の警告を受けるキュオ。しかし、演奏者ギルトの提案らしいその脚本は、 座長もお気に入りらしく、キュオの忠告もとりあいません。
 ときを同じくして、シャラはギルドから指令を受けます。「逆さ亀のギルトを消せ」と。
グラントが武器について細かい指示を出し、マルケファスがひっかきまわす中、劇はちゃくちゃくと進んでいきます。
 ある夜、シャラの尾行に気がついたギルトは正体をあらわします。彼は領主から雇われ、劇団員を全員捕まえるよう根回しをしていたのでした。 アンクの暗がりに静かな死闘が繰り広げられます。
 暗殺者シャラの手によってギルトは死にましたが、座長は危険を感じ、逆さ亀の一時潜伏をみなに告げるのでした。


written by RJ last update:2000/05/01