ソフトウェアモデムに関して

「パソコン一般のQ64」に関連して、どら1冠様からのご質問です

モデムには、内蔵モデムとシリアルポートやUSBポートに接続する外付けモデムがあります。
このうち、内蔵モデムには、ソフトウェアモデムとハードウェアモデムが存在します。
以下にその特徴をまとめておきます。

ソフトウェアモデムとハードウェアモデムの比較
内蔵モデム 外付けモデム
ソフトウェアモデム ハードウェアモデム
値段 安い やや高い 高い
基板上の部品の数 少ない 多い 多い
消費電力 小さい 普通 大きい
CPUにかかる負荷 大きい 小さい 小さい
通信速度 遅い やや速い 速い
接続方法 マザーボードに実装、
もしくは
ISAスロットに接続
多くはPCIスロットに接続 シリアルポート(RS-232C)
もしくは
USBポートに接続
現在の利用形態 ノートパソコン
PDAなど
ノートパソコン
デスクトップPC
(2000年以降)
ほとんど使われない

ソフトウェアモデムは、基板上の部品の数が少なく、
生産コストが安いため、2000年以前のパソコンでは多く使われていました。
しかし、ATコマンドによるモデムの制御やデータ圧縮をCPUで行うため、
CPUにかかる負荷が大きく、通信速度は遅くなります。
ソフトウェアモデムは、擬似的なモデムで、
Windows上では、モデムではなく「PCI シンプル通信コントローラ」などと認識され、
CPUが発した制御信号をアナログ波形に変換するだけが仕事です。
以前は安いモデムボードはすべてソフトウェアモデムでしたが、
現在、モデム自体があまり使われませんし、
市販されているモデムボードは、ほぼすべてハードウェアモデムになっています。

(参考リンク)バッファロー

(参考リンク)takaman's PC talks: モデム・TAと通信


(補足)パルス式(ダイヤル回線)とトーン式(プッシュ回線)

パルス式というのは、昔の黒電話の時代からある電話番号の伝達方法で、
電流をオン・オフする回数によって、電話番号を電話交換機に伝えます。
対して、トーン式というのは、プッシュホンとともに普及した伝達方法で、
プッシュ音の周波数の大きさ(音の高さ)によって電話番号を交換機に伝えます。
ダイヤル回線はパルス式、プッシュ回線はトーン式です。
電話機が黒電話であるか、プッシュホンであるかは関係ありません。
電話機やモデムは通常、どちらにも対応していますが、
設定を間違えると電話をかけることはできません。



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