モデムには、内蔵モデムとシリアルポートやUSBポートに接続する外付けモデムがあります。
このうち、内蔵モデムには、ソフトウェアモデムとハードウェアモデムが存在します。
以下にその特徴をまとめておきます。
内蔵モデム | 外付けモデム | ||
---|---|---|---|
ソフトウェアモデム | ハードウェアモデム | ||
値段 | 安い | やや高い | 高い |
基板上の部品の数 | 少ない | 多い | 多い |
消費電力 | 小さい | 普通 | 大きい |
CPUにかかる負荷 | 大きい | 小さい | 小さい |
通信速度 | 遅い | やや速い | 速い |
接続方法 | マザーボードに実装、 もしくは ISAスロットに接続 |
多くはPCIスロットに接続 | シリアルポート(RS-232C) もしくは USBポートに接続 |
現在の利用形態 | ノートパソコン PDAなど |
ノートパソコン デスクトップPC (2000年以降) |
ほとんど使われない |
ソフトウェアモデムは、基板上の部品の数が少なく、
生産コストが安いため、2000年以前のパソコンでは多く使われていました。
しかし、ATコマンドによるモデムの制御やデータ圧縮をCPUで行うため、
CPUにかかる負荷が大きく、通信速度は遅くなります。
ソフトウェアモデムは、擬似的なモデムで、
Windows上では、モデムではなく「PCI シンプル通信コントローラ」などと認識され、
CPUが発した制御信号をアナログ波形に変換するだけが仕事です。
以前は安いモデムボードはすべてソフトウェアモデムでしたが、
現在、モデム自体があまり使われませんし、
市販されているモデムボードは、ほぼすべてハードウェアモデムになっています。
(参考リンク)takaman's PC talks: モデム・TAと通信
パルス式というのは、昔の黒電話の時代からある電話番号の伝達方法で、
電流をオン・オフする回数によって、電話番号を電話交換機に伝えます。
対して、トーン式というのは、プッシュホンとともに普及した伝達方法で、
プッシュ音の周波数の大きさ(音の高さ)によって電話番号を交換機に伝えます。
ダイヤル回線はパルス式、プッシュ回線はトーン式です。
電話機が黒電話であるか、プッシュホンであるかは関係ありません。
電話機やモデムは通常、どちらにも対応していますが、
設定を間違えると電話をかけることはできません。