+ 小説書きに100の質問 +
1 まえがき(あなたの意欲をどうぞ)。
えー。あまり更新しないのも何なので。プロフィール代わりということでひとつ。ひとつというか、100個。
2 あなたのペンネームを教えてください。
北白川 京
3 小説の中の人物として○○○○(←あなたのペンネーム)を描写してください(自己紹介)。
それは数年前のことだった。彼女はふと、いつもと違うことをしてみようかと思い立った。それは、その数日前に端を発する。友人と交わしていたいくつかの会話の中で、『や●い』と呼ばれるジャンルについて言及したものがあったのだ。「これで原稿料もらってて、プロと名乗ってる人がいるんだよね」と。参考までに幾つか読んだ中では、確かに原稿料をもらうに値する実力を有する作者も多いが、少なからず首を傾げざるを得ないものも混ざっている。「これなら書けるんじゃないか」と。友人が言ったのか、それとも自ら口にしたかは、今となっては定かではない。確実なのは、その日、彼女がそれを思い出して、「んじゃ試しに書いてみっか」と愛用のワープロソフトを立ち上げたことだ。
いつものように煙草に火をつけ、珈琲を傍らに彼女はキーボードに手を触れた。すでに傾向と対策は研究してある。そのジャンルの文庫本を読み、いつもなら素通りする小説誌コーナーでも吟味して数冊を買い求め、この時のために備えてきた。彼女なりに得た結論もある。「要はヤりゃいいんだろ」と。おそらく間違いではない。必要条件ではあるだろう。十分条件ではないにしても。
そして原稿用紙にして5枚、6枚。その頃だろうか。まだ登場人物すら出揃ってはいない枚数である。コンピューターの動きが止まった。唐突に。そして再起動を余儀なくされる。何故、と。その問いに対する答えは存外に早く見つけだすことが出来た。……その原稿である。他のソフトを立ち上げても何の異常もない。同じソフトで別の原稿を読み込んでも何の異常もない。その『や●い原稿』を読み込んだ時だけ、コンピューターが唐突に動きを凍結させるのだ。
あの時から、彼女は二度と『や●い』を書くまいと誓った。
──実話。いや、マジで。
4 あなたの職業は?
派遣社員。いろんなとこに行く。でも、肉体労働はしない。疲れるから。
5 あなたのバイト遍歴を教えてください(あれば)。
図書館司書。コンビニ店員。ウェイトレス。区役所の住民票整理。ビラ配り。予備校の模試の採点。
……ってか、今もバイトみたいなもんなんだけど。
バイトじゃなくて、普通の職歴というのなら、積算事務、飲食店舗コンサルタント、不動産業、貨物運送業の伝票出し、リフォーム会社の積算アシスタント、サラ金のデータ書き出し、プリンタドライバのDB作り……とかありますが。
6 小説書き歴は。
19年(2004年現在)。
7 小説書き以外の趣味を教えてください。
料理。洋裁。読書。朝寝坊。
8 好きな小説のジャンルは。
SF。ミステリ。ホラー。最近はノンフィクションを読む方が多いかも(←それ小説じゃねえよ)。
9 好きな作家は。
レイ・ブラッドベリ。F・K・ディック。ダニエル・キイス。村上龍。長野まゆみ。乙一。京極夏彦。嶽本野ばら。
10 尊敬する作家は。
レイ・ブラッドベリ。F・K・ディック。A・C・クラーク。
11 好きな小説は。
『アルジャーノンに花束を』(ダニエル・キイス)
『GOTH』(乙一)
12 好きな映画は。
『2001年宇宙の旅』 『2010年』 『ブレードランナー』
13 好きな漫画・アニメは。
『ONE PIECE』 『陰陽師(夢枕獏原作・岡野玲子作画)』 『はみだしっ子』
14 好きなドラマは。
今だと『白い巨塔』に夢中(2004年1月現在)。
15 良く聞く音楽は。
鬼束ちひろ。中島みゆき。ユーロビートディズニー。
16 心に残る名台詞と、その出典は?
「榎木津はことある毎に父親を馬鹿の王様のように云うが、父は父で息子を馬鹿の皇太子だと思っていますからね」(『瓶長(かめおさ)〜薔薇十字探偵の鬱憤』京極夏彦著)
……「名台詞」とは少し違うか。でも、なんかツボ。
17 月に何冊くらい本を読む?
5〜6冊……かなぁ。数えたことないっす。
18 小説以外ではどういう本をよく読みますか。
エッセイ。ノンフィクション。学術系の啓蒙書。
19 読書速度は速い方ですか遅いですか。
多分、早いほうかと。他の人と比べたことはないけれど、少なくとも母親の3倍くらいの速度では読む。
20 あなたは自分を活字中毒だと思いますか。
(無言で頷く)
21 執筆に使用しているソフトは。
一太郎。
22 初めて書いた小説のタイトル・内容。
え。タイトルは覚えてない。
内容は……えぇと、確か、バイク事故で死んだ青年が自分を死んだと思ってなくて、でも事故る前の記憶がなくて、ふらふらしてたところを拾われて花屋でバイトして……そんな内容だったような。
23 小説のタイトルはどうやってつけていますか。
匂い。
24 あなたが書く小説のジャンルは。
……そんな難しいことを。えぇと……現代物?(なぜ疑問形)
25 一人称と三人称、どちらで書くことが多いですか。
どっちも同じくらい。
26 短編と長編、どちらが多いですか。
長編。もしくは中編。150枚くらいまでも短編に含めるのなら、短〜中編が多いだろうけど。
27 どのくらいのペースで小説を書いていますか。
ノった時は、1日で30〜40枚書いたことも。1時間限定集中力発揮作戦で、1日10〜15枚を毎日とか。ノらない時は数ヶ月放置。トータルして、年に2本くらい。
28 ストーリーと登場人物、どちらを先に決めるか。
ストーリー。
29 ストーリーはどういう時に思いつきますか。
テレビを観てる時。仕事してる時。景色を見た時。
30 ストーリーはどの程度決めてから書き出しますか。
6〜7割のストーリーが決まって、具体的なエピソードが3つ以上決まって、書き出しの3枚分くらいが決まって、ラストがやや見えてきてから。
31 人物の名前はどのように決めますか。
書いてる途中に頭の中でなんとなく出てくる音。もしくは、同じように出てくる字面。
32 資料をどのくらい集めてから書き出しますか。
すぐに集められるものなら、全部集めてから。そうでなければ、書きつつ集めつつ。
33 小説を書くときにあなたが気をつけていることは。
他人の真似にならないように。
34 小説を書く能力は、どのように磨きますか。
知ってたら磨いてる……(遠い目)。
多分、たくさん読んで、たくさん書くしかないんだろうけど。
35 ネタが無いときはどうしますか。
ネタが浮かぶまで放置。
36 あなたが小説を書く上で影響を受けたものはありますか。
大学時代の世界史の教授が言っていた『読みやすい文章の書き方』。
某出版社の編集の方からいただいたメール。
37 他の人の書いた小説を読むとき、ついつい注目してしまうのはどういうところですか。
文章構成。地文の末尾。漢字の選択。
38 これから書きたいテーマは。
んー……テーマ、と言われると微妙。なんかこう、傷口を撫でるような舐めるような、そんなのが書きたい。
39 感想はどのように得ていますか。
友人知人からのメール、インスタントメッセージ。
40 批評されても良いですか。
大歓迎。かまーん★
41 あなたの未来予想図、22世紀の世界はどうなっていると思いますか?
今より少しだけ便利になって、今より少しだけ不自由になって、今より少しだけぎこちなくなっているかと。
42 ますます発達する科学。人間のクローンについてあなたの考えは。
臓器ごとのクローニングが出来るなら大歓迎。人間一人を完全に、と言うのなら、条件次第ではOKかも。
っていうかぁー、ぶっちゃけ、それを扱った小説を書きかけてあるしー。ボツってるけどー。
43 超能力やUFOを信じますか?
信じるねー。昆虫=異星人説はどうでもいいけど。
44 世界の終末はどのように訪れると思いますか。
なんか……フェイドアウト?(また疑問形)
45 世界平和は実現しますか。
そんなこと、一介のアマチュア作家に聞かれても。
46 最近の凶悪犯罪についてどう思いますか。
いや、だからそんなこと、一介の(以下略)。
47 政治家に物申す!
アピール不足だよね、いろいろと。いっそ、バラエティ番組で熱湯風呂入ったり、ぐるナイでゴチしてみたりすればいいのにね。……そういえば、北海道新幹線はどうなった。
48 宗教についてどう思いますか
無いと困る。多分。
49 一日は二十四時間ですが、ほんとは何時間くらい欲しいですか?
43時間くらい。
50 現代に生まれてきて満足ですか。現代以外ならいつ頃生まれたかった?(過去・未来どちらでも)
そこそこ満足。でも、F・K・ディックの世界が実現するならそんな時代を覗き見てみたい。
51 「ファンタジー」とは?
扉の向こう。タンスの向こう。でも、幻想小説と解釈するなら、異世界が舞台じゃなくてもファンタジー足り得ると思う。たとえば、鈴木光司ってもともとファンタジーの出身だよね。『リング』や『らせん』なんかの、有名になっちゃった作品はちょっと違うテイストだけど、それ以外の作品のほうが、彼らしいファンタジーの味が出てて好き。ともすれば、現代物やホラー物として扱われそうだけど、そういう現代的なファンタジーもありだと思うし、そういうのはちょっと書いてみたい。
52 何処かに引越しをするとしたら何処へ引っ越しますか。
えー? 今、持ち家なんだけどー。引っ越したばかりだしー。
53 旅は好きですか。何処へ行きたいですか。
嫌いじゃない。ヴェネツィアに行きたいかなー。あと、アンコールワットとか。マチュピチュとか。あ、スペインに行って、ガウディの建築物をナマで見たい。触りたい。
54 登場人物の死についてあなたの所見を。
やりすぎると有り難みがなくなるので程々に。
55 メールや掲示板の書き込みなどで「顔文字」や「(笑)(爆)(死)」の類は使いますか?
顔文字は使わない。が、後者は使う。
56 昨今の日本語の乱れについてどう思いますか。
最近、広辞苑がそれに屈してきたようでちょっと切ない。そして、きちんとした会社が発行している印刷物(パンフやリーフレット)でさえ「ら抜き言葉」が乱舞していて、これは誰が校正したんだと、広報担当者の胸ぐらを掴みあげたい衝動に駆られる。
57 社会に不満を感じることはありますか?どういう時ですか?
銀行に口座を作りに行って、身分証明書をと言われたので運転免許証を出したところ、住所変更を済ませてなかったため無効に。今日は他の証明をとりに帰る時間もなく、また、他の日は銀行に来る暇がないという旨を申し出たところ、「後日、郵送でも結構ですよ」と言う。そこで、郵送での新規口座作成に必要な書類を確認したところ、「住民票か印鑑登録が必要です」とにっこり笑って言われた。……区役所に行く暇があるなら、銀行に来る暇もあるだろう。それはちょっと不思議なシステムじゃないかと窓口の係員を問いつめたところ、「でも、そうなんです」と言われた。
……それは、かなり不満。
58 小さい頃、将来何になろうと思っていましたか。
銀行員(笑)。
59 あなたの人生設計を教えてください。
5年以内にはデビューしたいなぁ……。
60 外はどんな天気ですか。風景も含めて少し描写してください。
真冬の未明。空気は痛いほどに澄んでいる。もしも陽が昇っていたら、眼下には札幌街を貫いて流れる川が見えるはずだ。今はまだ、ただ暗く、だがだからこそ透き通る冬の空気だけがそこにある。雪を踏みしめながら、犬を連れて散歩をする若い女性が通るのはあと何時間後だろうか。深く青い空気に塗り込められ、消えていた景色たちが目を覚ますのは、もうすぐだ。
61 読書感想文は得意でしたか。
賞をもらったことはあるけれど、書くのは嫌いだった……ような気がする。
62 国語は好きですか?好きだった学科を教えてください。
好き。現代国語も古文も。あと、大学でやった刑法が好きだった。
63 学校は好きですか。
さて。なにぶん、ずいぶんと昔のことなもので……。嫌いではなかったと思う。
64 運動は得意ですか。
あー……特定のものだけなら。スキーとか。
65 鉛筆の持ち方、正しく持ってますか?
鉛筆は正しい。でも箸は鉛筆持ち。
66 実生活で「あぁ自分は小説書きだな……」と実感することはありますか?どういう時ですか。
テレビのドキュメンタリー番組を見ると、「いつか小説で使うかもしれないから覚えておこう」と思う時。
67 新聞はどこまでちゃんと読んでますか。
読む時は隅々まで。社説も読む。が、読まない時は全く読まない。そもそも、今、新聞をとっていない。
68 購読している雑誌は。
テレビ情報誌。インテリア雑誌。気になる記事があれば建築雑誌。
69 本は本屋で買いますか?古本屋?図書館派?
本屋で。図書館遠いから。
70 詩・短歌・絵など、小説以外で創作をしていますか。
サイトのアイコンや背景くらいは描くけど……絵心はあまり。詩もほとんど書かない。短歌は書いたことすらない。
71 恋人はいますか。
今は……って、これ、小説と関係ねぇじゃん!!
72 何をしているときが一番楽しいですか。
休日の朝の朝寝坊。
73 あなたの人生の支えはなんですか。
んー。なんだろう。プライド? っていうより、気力?(笑)
74 懸賞小説に応募したことありますか?その結果は?
一次選考にすら引っかからないことも何度も。二次・三次まで残ったのが、3本くらい。あとは、これ。
最近は、某出版社の編集さんに直接送ることにしてる。
75 日記は書いていますか?
サイトで不定期に。
76 今までで一番衝撃的だったことは。
一番、ではないけども。ワープロを使っていた頃、終了ボタン連打しちゃって、保存するはずだった原稿を保存せずに終わらせた時。ほんの10枚かそこらだけど、消去されたものって、二度と同じ文章書けないから、かなりショックだった。
77 睡眠時間は何時間くらいですか?
平日5時間。休日8〜10時間。
78 夜、眠りにつく前に布団の中で何を考えていますか。
「今日はどんな夢見ようかなー」
79 長時間電車に乗る時、車内で何をしていますか。
地下鉄なら文庫本を読むか、寝てる。外が見える電車なら、ぼーっと外を見ながらネタを考えることも。
80 ネタになりそうな実体験を教えてください。
祖父の通夜の晩、従兄弟たちと寺で肝試し(?)をしたこと。……いや、別に何も出なかったけどね。
81 どうして小説を書くのですか。
だって、何かを自分の力で表現してみたいじゃん(笑)。
82 小説を書いていて嬉しい・楽しいときはどんな時ですか。
書き上がった瞬間。
83 小説を書くうえで苦労することはなんですか。
自分の文才の無さ。
84 小説を書く時の状況は?(場所・時間・BGM等)
夕食後〜真夜中。居間(←独り暮らしだから)のパソコンで。BGMは、歌の入らないもの。サントラとか。
85 周りの友人や家族などはあなたが小説書きであることを知っていますか。
友人はほとんど知ってる。けど、身内では母だけ。
86 あなたの周りに小説書きはいますか?何人くらい?
え。何人くらいだろ。どこまで含めて『小説書き』なのかがちょっと微妙だよね。ネット作家も含めるのか、本気でプロを目指すのか。
えーと。挙手してください。カウントするから。>見てる友人たち
87 スランプに陥ったことはありますか?どう乗り切りましたか?
書きたい言葉が出てくるまで、何ヶ月でも放置。実際、「巧く書けない」どころか、書くことすら苦痛になって目を逸らしたくなる時もあるにはあるけど。でも、今はまだこれを仕事にしてるわけでもないから、放置していても許されるし。放置して、それでも書きたいと自分が思わなければ、所詮自分はそれまでの人間だったんだろうし。ということで、自分を試すためにも放置作戦。
88 長時間パソコンと向き合っていると目が疲れませんか?対策はしていますか?
慣れてるから別に……。たまに目薬使用。
89 最近難解な漢字を使用する作家が多いようですが、あなたはどうですか?
その時書いてる小説の『匂い』によっては使うこともあるかも。
90 こういう小説は許せない!
アマチュアも含めて、ということなら……文末表現が揺れてる小説、人称がなぜか途中ですり替わる小説、「……」の代わりに「・・・・・・」を使う小説、文頭を一字下げしない小説、漢字を変換間違いしてる小説、誤字脱字が許せないほど多い小説。
……いや、そもそもそういうのは『小説』とは言わないんだけど。
91 自分の小説に満足していますか。
してない。出来るわけもない。カミサマ、今年はいい子にする予定だから、文才をください。
92 他の人のオンライン小説、どれくらい読みますか?
友人のサイトにあがってるのは読む。その他は、読むことはごく稀。
93 同人誌に参加したことはありますか。
…………ある(小声)。
94 将来的にプロ作家になりたいですか。
おーいぇー。
95 それはどうしてですか。
書く以上は、本屋さんに自分の著作を並べたい。見も知らぬ人に、面白かったと言われてみたい。
96 あなたの自作小説を一つだけ薦めてください。
あー……んじゃ、一応、最新作を……。
97 構想中のネタをこっそり披露してください(言える範囲で)。
15年前のTDLで、殺人とか時効とか誘拐とか拉致とか変質者とか単身赴任とかな『どきどき★スクールライフ』(本当)。
98 いつまで小説を書き続けますか。
気力が続く限り。
99 読者に一言。
ごめんなさい。次の更新はしばらくありません(土下座)。
100 あとがき。
100の質問って、みんな、「疲れる」とか「飽きる」って言うけど、意外とそうでもなかったかも。ってか、これってネタに走ったほうがいいのっ!? すんません、普通に答えちゃった。
──こんなの答えてる暇あったら、原稿書けよ、自分。