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注:ここに掲載している内容は、先生からの説明や本を読んで自分なりに理解して書いたものです。
内容についての責任は負いかねますので、あらかじめご了承ください。
尚、訂正すべき箇所などがございましたら、管理人までご連絡をお願いいたします。
硬化療法とは、静脈奇形に硬化剤を直接注射して、
病変の中の血管を固めてしまうことで病変の縮小をはかる治療だそうです。
一度病変が血栓化すればその部分は器質化といって繊維だけが残るような感じになり、
結果として縮小することになります。
硬化剤として使用する薬剤には、色々な種類があるようですが、
主にはエタノールと、オルダミンやポリドカノールなどの界面活性剤があげられます。
エタノールは効果も強いかわりに正常組織に障害をもたらすリスクも高く、
一方オルダミンやポリドカノールなどの界面活性剤は
効果はエタノールよりも弱いかわりに合併症のリスクも少ないようです。
実際に硬化療法を行うにあたっては、硬化療法の適用のある血管腫か否か、
また、病変の部位によって経過や合併症の内容なども異なってくるでしょうし、
医師によっても方法が異なるので一概には説明できない気がします。
合併症としては、発熱や血尿、皮下出血や皮膚壊死などがあるそうです。
主に下肢の病変では肺梗塞をおこす可能性もあるそうですが、
可能性としては低いようです。
インターネットで「硬化療法」と検索をすればそれなりに情報は入ってきます。
下肢静脈瘤や食道静脈瘤では広く使用されている治療法のようです。
岡山大学医学部・歯学部附属病院のサイトには、
静脈奇形に硬化療法を行った治療例が少し詳しく書かれています。
(参考までに…↓)
私の硬化療法(外来編)
私の硬化療法(入院編)
私の硬化療法(入院編そのA)
尚、硬化療法という治療法は、食道静脈瘤の治療法としては保険が適用されていますが、
血管腫・血管奇形に対しては未だ保険適用外です。
つまり、同じ薬剤を使用するにも、食道静脈瘤の治療として使用するには保険適用になりますが、
血管腫・血管奇形の治療として使用するには保険適用にはならないということになります。
『え?私は硬化療法をフツーに保険で治療しましたけど。』
という方も多くいらっしゃるかと思いますが、
そこにはきちんといくつかの理由があって、
原則として血管腫・血管奇形に対しての硬化療法が保険適用とされていないことに変わりはありません。
まず、外来での硬化療法についてですが、
これに関しては医療機関によって対応が異なるため、
治療費を全額自己負担で治療された方もいれば、保険で治療された方もいるかと思います。
私が通院していた病院では、
病院が治療費を保険請求する際に硬化療法が患者にとって妥当な治療法である旨を説明し、
特別に保険による治療費の負担を許可してもらっていたようです。
(しかしながら、2006年4月からは一連の保険制度見直しに伴って規制が厳しくなり、
保険による治療費の負担が打ち切られるとの連絡文書を病院からいただきました。)
一方、入院での硬化療法についてですが、
こちらは『包括医療制度』という制度のもとで一応保険による治療を受けることができるようです。
包括医療制度とは、 医療機関が保険者に請求できる診療報酬の額が
病気の種類や入院日数などによってあらかじめいくら、と決められている制度で、
2003年に一般病棟の入院患者を対象に、主に大学病院を中心に全国82の病院に取り入れられました。
よって、たとえば『海綿状血管腫で○○日間入院した』という具合に医療機関が保険者に請求すれば、
医療機関は保険者から相応の診療報酬を受け取ることができます。
しかしながら、この包括医療制度は問題点も多く指摘されています。
医療機関が保険者に請求できる診療報酬の額は@包括評価とA出来高評価の合計額となり、
@の包括評価に投薬量や検査費が含まれ、Aの出来高制には手術やリハビリなどが含まれますが、
出来高制であるAの手技料等は薬剤に比べて3分の1程とかなり低いようです。
さらに、包括医療制度の導入の本来の目的は、
投薬すればするほど、検査すればするほど医療機関が儲かるという構造を是正し、
薬漬け、検査漬けを防いで医療費の削減をはかろうというものですが、
包括医療制度のもとでは、高価な薬剤を使用しようが廉価な薬剤を使用しようが、
また、検査をこまめに行おうが検査をほとんど行わなかろうが、
医療機関が保険者に請求できる金額は同じということになります。
いくら検査や薬などに通常よりも費用が実際にかかっていても、
その分の費用を上乗せして保険者に請求することができないのです。
国が医療費を削減したいという方針はわかりますが、
病院経営の為に必要な検査や薬剤が省略される場合もあるのではないか、
と危惧するのが普通の発想であると私は思います。
ましてや、一生懸命治療をし、検査を行い、患者のことをよく考える医師であればあるほど
報酬として反映されないどころか医療機関側の負担が増えてしまうというのは
適性な医療の提供という視点から見てもさらなる改革が必要であると感じます。
ちなみに、フリー百科事典wikipediaによると、
『未認可であっても学問的には確立された治療法も存在するため、
保険制度とつじつまをあわすため架空の病名をレセプトに記載する
“レセプト病名”という行為が半ば常識』という記載もあります。
(※レセプト…医療機関が保険者に請求する診療明細のこと)
そこには、国が医療費を削減するために、そしてこれ以上医療費を膨らませないようにするために、
学問的には確立された治療法でもなかなか保険適用にはしたがらないという現実が垣間見えます。
(安全性が確認できない、とか、認可するだけの充分なデータがない、などの理由もあるのでしょうが…。)
このようなことが暗黙の了解で行われていること自体、
国の医療費削減の方針が本来あるべき適正な医療の提供を崩していることがわかります。
血管腫・血管奇形に対する硬化療法については、
欧米ではスタンダードに行われている治療だそうです。
しかしながら、日本では(なぜか)保険適用ではないために、
万が一この硬化療法で重篤な合併症がおこり、司法の場で争われた場合には、
国が認めていないような治療を行った医療機関側は100%負けることになるそうです。
治療を受けるにあたって患者が事前に充分に説明を受け、承諾書にサインをし、
訴訟になるようなことなどがないという状態であっても、
マスコミがこぞって報道をすれば責任問題になるでしょうし、
そんな治療はどこの病院もやりたがらないでしょう。
ですから、現状ではこの治療に携わっている医師たちは色々な重圧のもとで、
精神的負担を抱えながら治療をしてくれているということは想像にかたくありません。
血管腫・血管奇形への硬化療法が保険適用になれば、一番良いのです。
患者会でも、硬化療法を保険適用にしてもらうために何とか力を合わせて
国に働きかけていこうと思っています。
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