定年後に読む資本論
68、資本主義的生産の制限―利潤率の傾向的低下法則、一ツ橋大高須賀義博著
資本論の最重要テーマに利潤率の傾向的低下法則がある。

古典派経済学は資本主義を永遠の自然的秩序とし、失業や周期的恐慌を理論的に容認することをかたくなに拒否してきました。アダムスミスは資本主義の発展につれて資本が増加すれば、競争が激化し、利潤率が低下するに違いないと素朴に考えた。リカードは人口増加と土地の有限性という自然的条件で地代の増加、農産物価格の上昇が賃金を引揚げ、資本利潤を圧迫し、遂には資本蓄積が停止し、資本主義はその終末を迎えると受け止めた。

J/S/ミルは、利潤率の低下を経済の定常状態であると把握しました。

マルクスは、資本主義の発展につれて利潤率が低下していくことを、資本主義の命運をにぎる決定的な動態法則として把握し、その原因に恐慌を位置づけます。

マルクスの利潤率低下の法則は、資本の有機的構成は、技術進歩により不断に上昇していくので利潤率は資本蓄積の進展に伴って低下していく、

ここでこの法則に反対に作用する要因を

  1. 剰余価値率の上昇
  2. 労賃が労働力の価値以下に引き下げられること
  3. 不変資本の価値の低廉化
  4. 失業=相対的過剰人口の存在が労賃上昇を拒む
  5. 外国貿易から得られる利潤が相殺要因になること
  6. 一般的利潤率には影響を及ぼさない株式資本が増加することを挙げている。

反論

  1. 資本の有機的構成を高度化させるが、剰余価値率も上昇する
  2. 技術進歩に伴い実質賃金は上昇する。マルクスの窮乏化論は矛盾する。
  3. 技術進歩に伴って資本の有機的構成必ずしも上昇しない。

これから後の理論展開は難しく理解困難。

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