定年後に読む資本論
資本論物語56、労働と人間―労働過程―専修大内田弘
労働とは、人間が自然に働きかけて人間の生存に必要な物質を生産する基本的な活動である。人間は生きていくために自然に働きかけて衣食住などの諸条件を獲得しなければならない。マルクスは、物質代謝過程における人間と自然との関係を、労働過程における労働力と生産手段に注目し分析する。人間とほかの生物の違いのひとつは、動植物が無自覚に生産活動を行なうのにくらべて、人間は生産活動をおこなう前に、自分の脳裏に予めその成果を思い浮かべる。この合目的活動を貫く為に人間は意志を働かす。

労働過程は労働力=生きた労働と生産手段=対象化された労働とに対比できる。労働過程では、現在の生きた労働が過去の対象化された労働を自分のコントロールのもとにおき、いわば「現在」が「過去」を支配します。

歴史の起動力である労働は、自然を人間に適する姿に変えながら、自分に潜在している本性=自然をより高くめざめさせる。

人間は生存するために労働する。労働は生活の内容を豊かにし、活動範囲を拡大し、限られた自然時間をより寿実するために、つまり生活に選択の可能性=自由を広げるために、人間は労働する。労働時間の短縮によって、労働以外の多様な活動、人生を楽しむ為の向上の為に労働する。

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