定年後に読む資本論
53、貨幣の謎―貨幣の生成と機能―九州大、深町郁也著
商品の交換関係においては、商品は、価値と使用価値という対立物の統一という矛盾をもっているが、使用価値は登場しない。商品の使用価値は、他人の為の使用価値であって、その所有者にとっては、非使用価値である。

使用価値としての実現という社会的過程と、価値の実現という社会的過程の全面的交換の矛盾を打開するのは、貨幣の生成である。諸商品の共同事業によって、ひとつの商品が仲間から排除されて、一般的等価物の機能を与えられ、この機能が商品金の自然形態に最終的に付着したのが、貨幣である。

商品交換は、商品の貨幣への転化つまり販売W→Gと、貨幣の商品への再転化つまり購買G→Wという2つの環から構成される商品流通として現れる。

商品流通が発展すると、商品の売り手は一定の価格で商品を譲渡するのに、買手はその等価である貨幣を引き渡す。取引きではここである期間繰り延べる取引きも展開される。

ここで形成された債務を決済するため、貨幣は支払い手段として流通過程内において、価値の自立した姿で出てくる。

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