定年後に読む資本論
52、人格の物象化と物象の人格化―商品の物神性―専修大 内田弘著
人間は社会的に結びついて、自然に働きかけ、冨を生産する。人間の労働は、人間の対自然関係および人間の相互関係の2面から成立っている。自分が生産出来ない冨を相互に譲りあい、交換しなければならない。

私的諸個人の諸労働が具体的に現れるのではなく、商品と貨幣という物象の姿で現れる。人間の活動とその成果が物象の姿で表現される。これが人格の物象化。人格は商品と貨幣という物象のかげにかくれて、物象が人間であるかのように現れる。

商品所有者は交換で、相互に異なる生産物を等置することによって、無意識に私的諸労働を「抽象的人間労働」に還元して、等しいと置く。

いまや、その商品を生産するのにどれだけの労働時間を費やしたかということが、どれだけの貨幣と交換できるかという利害関心になります。

商品生産者達のこの無意識の交換行為の背後で、かれらの私的生産物に対象化されている労働時間が等しい限りで、価値として等しいという価値法則が貫徹する。

これらは私的諸労働と社会的労働との矛盾にあり、商品物象化論が、貨幣と資本の物象化論の基礎である。

ここをクリックすると、ホームページに戻ります。