定年後に読む資本論
32、大英博物館での精進―膨大な資料の読破、甲南大杉原四郎著、有斐閣
マルクスは猛烈な意気込みで経済学批判の基礎固めを進める。朝の9時から夜7時まで、大英博物館に通った。重商時代から最近までの経済学の文献を貨幣金融論を中心に次々と読破した。マルクスの読書範囲は、新聞原稿寄稿の必要もあって、極めて広いものであった。政治史や文化史、農業化学や地質学などについても、彼の旺盛な探求心の対象だった。

当時の大英博物館はパニッチが司書としてその充実に努めた。マルクスが如何に細かく文献を読んでいたかを実証する一つとして、1821年「国民的苦難の源泉と救済策。ジョン・ラッセル卿への手紙」という匿名の文献で、ここに剰余価値を剰余労働にまで還元する記事があり、マルクスはこれこそ資本主義経済の核心を把握するものだと高く評価しています。

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