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茶馬古道      NHK BSh デジテル     2008/3/2 2008/3/3 放映

中国 雲南省 3つの世界遺産を巡る旅から帰った翌日、 NHKで翌週「茶馬古道」が放映されることを知って、喜んだ。

素晴らしいタイミング。モチロン DVDにも録画した。韓国KTBとの共同制作。実に1年以上の追跡撮影で計4時間以上の大作である。


「茶馬古道」は雲南省と四川省から発し、険しい山岳地帯をめぐり、チベット ラサに至り、更に西にインド・ネパール・パキスタンに及び、途中 シルクロードとも交わる。


雲南省は 紀元前数百年前よりお茶の産地であり、少数民族がこつこつと貴重なお茶を創り続けてきた。これをチベットの馬と交換の為、険しい山道をキャラバンを組んで、物々交換の旅に出発する。これが2000年以上続いてきた。文字通り もうひとつの「シルクロード」でもある。


道は、断崖絶壁の中央に糸が這う如く、細く、不安定で、狭くて怖い道が続く。一歩踏み違えば、崖から落下し 命はない。眼下は激しい濁流が渦巻く谷川である。その細い道を、馬の背に何十キロのお茶を乗せて、キャラバンはチベットへと向かう。


四川省ではお茶の交易を茶馬司を作り、国家の管理の下に治め、チベットへのお茶の生産、交易を管理してきた。雲南省の民間交易、四川省の国家交易が歴史的に確立する。


話は、この道にそって山間の村に今も続けられている造塩作業の重労働を紹介する。ナジ族の女性は、重い塩水を背負って、1日50回以上を、崖を上り下りする。2日目の番組では、2100キロの遠路を投地巡礼を続ける5人の男を追跡する。186日の厳しい修行の末、5人はラサのお寺にたどり着く。観ていておよそ人間技ではないと驚く。


何故こんな難業苦行を重ねるのか、村人は応える。「自分は死を随分見てきた。死を迎えるにあたって、来世も人間に生まれたい。そう願って巡礼を続ける」と。この村人は、心底、自分の哲学を正しいと信じている。


山は、広大でそこに生きる人間は、ぎりぎりの貧しさの中で、厳しい自然と対峙している。自然の驚異もすごいが、人間の生命力もすごい。


TVが発達して、茶の間でこのスリルが味わえる。TV映画を創った人々の苦労は大変だったろうが、本当に現代は素晴らしい。こんな険しい山奥で生きている人たちの生活をリアルに、そして生々しく観続けることが出来るから 自分達はなんて幸せなのだ。

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