男声合唱プロジェクトYARO会

      第3回ジョイントコンサート

  日 時: 平成201227日(土)
  
場 所: 埼玉会館大ホール


  

津田哲行 書 (元コール・グランツ団員)

2002年に発足した男声合唱プロジェクトYARO会は、これまでに2回のジョイントコンサートを開催し、多くの合唱フアンの支持を得て参りました。2003年の第1回目は多田武彦作曲『富士山』、2005年の第2回では清水脩作曲『月光とピエロ』を男声合唱5団体で合同演奏しました。

そして3回目を200812月に開催することができました。今回の合同演奏曲は、伊玖磨作曲『岬の墓』、作詩は堀田善衛、福永陽一郎による男声合唱編曲版です。もともとの混声合唱曲『岬の墓』1963年(昭和38年)に芸術祭賞、文部大臣賞を受賞している名作です。

伊玖磨は、1924年(大正13年)生まれ、1942年(昭和17年)東京音楽学校(現東京芸術大学)作曲科入学。下總皖一(しもふさかんいち)に和声学、対位法、橋本国彦に近代和声学、管弦楽法、細川碧に楽式論を学び、校外で山田耕筰に実作指導を受けています。また、男声合唱団コール・グランツの前指揮者・鎌田弘子先生は、芸大で下總皖一につき作曲法を学んでいますので、伊玖磨とはいわば同窓でその後輩に当たることになります。グランツは少なからぬ縁がありそうです。伊玖磨といえば、音楽の才能もさることながらエッセイ集「パイプのけむり」に代表されるように軽妙な文章を操る物書きとしても名が通っています。