2015 

back number




 小野瀬照夫さん、埼玉県合唱連盟理事長に就任2015/12/29
 男声合唱団南蛮コール 創立20周年記念 10回定期演奏会2015/5/1
 シベリウス生誕150年にフィンランド男声合唱団を聴く2015/4/4




小野瀬照夫さん、埼玉県合唱連盟理事長に就任2015/12/29

 埼玉県合唱連盟は、平成27年度(2015)より理事長が北川裕さんから小野瀬照夫さんに代わりました。
 小野瀬新理事長は総会のご挨拶で モチベーションのアップ アカデミックな連盟 クリエイティブな事業 の三大キーワードを掲げました。それぞれ、Motivation=やる気のみなぎる、Academic=勉強したいに応える、Creative=創造性豊かな、という意味合いが込められています。どれをみても若い人や積極的に活動したいという人に向けて発信する言葉であり、やはり学校の先生らしい溌剌とした発想ではないかと思います。
 総会でこの所信表明を聞いたときすぐに、これは頭文字をとってMACと呼びならわしたらいいのではないかと小野瀬さんに提言しました。就任後に発行された機関紙 『
Pause』 (パウゼ)でもそのことが紹介されていました。

 埼玉県連は、県内300を超える合唱団が所属する大きな所帯ですから、開催する事業も大変な規模のものばかりです。従って、形だけの理事では運営がままなりません。各事業に対して積極的に 動く 人材を集めています。そのことは理事65歳定年制としていることに如実に現れています。つまり、理事は名誉職でもなんでもなく、出演団体が如何に楽しく、快適に演奏できる場を用意するか、理事全員が 裏方 で汗をかくことに徹しようという意気込みなのです。埼玉県の合唱活動がとても活発なのは、この定年制が大きく寄与していると思います。つねに若返りを図っているのです。








男声合唱団南蛮コール 創立20周年記念 10回定期演奏会2015/5/1

 大分の男声合唱団 南蛮コールの中山健さんから演奏会のプログラムが送られてきました。
 創立20周年を記念し、
412日にiichiko総合文化センター 音の泉ホールで第10回定期演奏会を開催したとのことです。

 今回は、髙田三郎作曲 『男声合唱のための典礼聖歌』、ドイツ名曲集、清水脩作曲 『朔太郎の四つの詩』、ロシア民謡の4ステージ構成。東海メールクワイヤーと熊本のデメーテルからも賛助出演がありました。

 プログラムの<髙田三郎と典礼聖歌>のページには、「夫・高田三郎を語る」 と題した髙田三郎夫人の話しが載っていました。
(右のプログラムをクリックすると<髙田三郎と典礼聖歌>が見られます)。

 髙田三郎がすでに晩年を迎えたころ、カトリック教会の典礼をラテン語から日本語にしてもよいということになったので、これは神の思し召しと受け取り、作曲活動に打ち込んだそうです。まるで 「修道生活のように」 に祈りながら 「本当に命を賭けて」 没頭しました。その数220曲といいます。

 髙田三郎は自分の作品は完全に楽譜どおりに歌ってほしいと強く望んだ作曲家といわれていますが、それはとりもなおさず、このような厳しい創作姿勢がその背景にあったからでしょうか。









シベリウス生誕150年にフィンランド男声合唱団を聴く(2015/4/4

 シベリウスイヤーの今年(2015)、フィンランドの名門男声合唱団 Finlandia男声合唱団 Laulu-Miehet(ラウル・ミエヘット)が初来日しました。


 201531、同団の日本公演皮切りとなった、合唱団お江戸コラリアーずとのジョイントコンサートを目黒パーシモンホールで聴きました。

 Laulu-Miehetは、1914年ヘルシンキ大学男声合唱団(現在のYL合唱団)とSuomen Laulu混声合唱団の卒業生により結成された合唱団です。今年で創立100年の節目を迎えました。この団は1940年には 「フィンランディア讃歌」 の初演も果たしています。その後、豊富なレパートリーと積極的な活動によりCDのリリースや数多くの海外演奏旅行をこなしています。


     


     


 指揮者Matti Hyökki(マッティ・ヒョッキ)氏は、1946年生まれ、シベリウス・アカデミーで学び、後に博士号を授与されています。現在フィンランド合唱界最高の権威者といわれ、2003年度音楽の友年間コンサートベストテン第1位を受賞しています。


 第一ステージは、お江コラ(指揮:山脇卓也氏)が池辺晋一郎作曲 東洋民謡集 を、続く第二・第三ステージはLaulu-Miehetで、シベリウスを中心にフィンランドを代表する作曲家の作品が多数演奏されました。第四ステージ合同演奏は、マデトヤ作曲 Valkeat kaupungit」(白い街)とシベリウス作曲 Venematka」(舟旅)でした。


 フィナーレとしてアンコール曲は、両団のメンバー全員が会場中に散らばっての フィンランディア讃歌」でした。この曲は近ごろではあまり歌われないのでしょうか、ちょっと意外だったのは日本人メンバーのうちとくに若い人ほど楽譜を見ながら歌っていることでした。

 

 お江コラメンバーには、男声合唱プロジェクトYARO会の仲間・小沼達也さん(男声合唱団メンネルA.E.C.:写真上中央)が所属しています。彼のすごさはほとんどのステージに暗譜で臨むことで、いつもながら感心してしまいます。声もきれいだし、音程も正しくてとても頼りがいのある歌い手です。





 
Home Pageへ