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前川國男と東京文化会館
「この会館はもともとその構想をミュジックセンター、即ち純粋に音楽専門のホールとして出発したものでありますが日本的社会の現実的な要求から最終的にはご覧の通りのオペラバレー、音楽そして国際会議場をも兼ねるといった所謂多目的ホールに変貌していったわけで、もともと多目的ホールの技術的な困難性をあえて承知の上で設計を進めることになりました。」
けっきょく、国際会議場としては一度も使われることはないまま、その場所が現在の小ホールとなっています。小ホールについては、以前このコーナーに書いたことがありますので、参考までにご覧ください。
開館当時の全景です。右下が上野駅、まだ駅の東西をつなぐ大連絡橋はありませんでした。文化会館の右手に見えるのが国立西洋美術館。この美術館は前川國男の師匠にあたるル・コルビュジエの設計です。
開館当時の緞帳です。その後何度か作りかえられています。
ポスターやパンフレットに使われているらせん階段です。四階の音楽資料室から撮影しました。
らせん階段の途中の窓から見た西洋美術館です。
2011年11月9日