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星組シアター・ドラマシティ公演

ヘイズ・コード

観劇日時 2006年12月16日
16時の部


ヘイズ・コード

大野 拓史 作・演出


 今回の公演のチケット難は大変だった。ドラマシティも青年館も宝塚友の会で外れ、青年館は一般発売で頑張っても入手できず。
 僕はファンクラブには入っていないので、人気公演のチケット取りは弱い。
 今考えると、チケットぴあのプレリザーブ(発売日前の登録会員向け事前抽選)でドラマシティ公演を1枚確保できて、1回観劇できたのはものすごい幸運だった。席が後方の端だったが……。

 とはいえ、安蘭けい・遠野あすかコンビのプレお披露目が、盛況のスタートになったことは嬉しい。

 作品はとにかく楽しかった。
 笑いと波乱をバランス程よく組み込んだ脚本。主人公とヒロインが惹かれあっていく流れ。
 そして物語だけでない。作中やフィナーレに、タップダンスが織り込まれている。こちらがまた楽しめるものがあった。

 満を持してトップに就任した安蘭けいと遠野あすか。「実力派コンビ」の前評判に応えるだけのものを見せてくれた。
 もちろん、2人の相性はいい。6月の「コパカバーナ」に続き、息の合ったところを見せてくれた。

 安蘭けい演ずるレイモンドは、堅物なようで情熱系。だが基本的にはクールに振る舞っている。
 クールな中に時折見せる情熱が印象的だった。
 タップは以前、日生劇場の「雨に唄えば」で経験済み。それだけに足さばきはとてもよかった。

 遠野あすかのリビィ。女優役は花組時代に何度か経験しているだけに、とても似合っている。
 ちょっと強気だけど、可愛らしさも持ち合わせたキャラクターというのも、持ち味に合っていてよかった。
 タップはおそらく今回の公演が初めてだろうが、よく踊れていた。

 次はいよいよ宝塚大劇場でのお披露目公演。
 トップとしての2人への期待がますます高まってくる。

 目を引いたのが、琴まりえだった。
 ミルドレッドはやや「天然系」のキャラクターだが、見せ方がとてもいい。結構楽しませてもらった。
 父親役の磯野千尋とともに物語をかき乱している。だがこのかき乱し方がいい。時にハラハラさせ、時にクスッと笑わせ、非常におもしろい存在だった。


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