観劇記録のページ

月組東京宝塚劇場公演

暁のローマ/レ・ビジュー・ブリアン

観劇日時 2006年7月17日
15時30分の部


暁のローマ
−「ジュリアス・シーザー」より−

木村 信司 脚本・演出


 久々の2本立だ。東京公演では1〜2月の花組公演以来。
 考えてみれば、今年は大作が続いている。「ベルサイユのばら」(2組連続)、「Never Say Goodbye」、「ファントム」と、4公演も1本立ての大作が続いた。
 これだけ大作が続いた後に、2本立てが来ると、何となくホッとする。

 轟悠・瀬名じゅんを中心としたコスチュームプレイ。なかなか豪華さを感じる舞台だった。セットは意外と単純なのだが、出演者と衣装の豪華さが目を引いた。
 「ロックオペラ」と冠にはついているが、実際にはポップ調の音楽に乗せたミュージカルといったところか。意外と面白い試みに思える。ただ、主題歌の歌詞が若干くどい。「カエサルは偉い」なんて、アンサンブルでそんなに繰り返さなくても……。

 以前は雪組ファンだったから、轟悠の舞台には懐かしさを感じる。色は雪組トップスターの頃から衰えていない。今回もカエサルを見事に演じていた。
 見所はやはりブルータスに刺されるところか。原作にもある「ブルータス、お前もか」は、やはり名台詞だと思った。

 瀬名じゅんのブルータスもいい。苦悩する場面の多い役だが、その苦悩がよく伝わってくる。

 ここで興味を引いたのは、配役だった。
 一つの軸が、カエサル−アントニウス−クレオパトラ。もう一つの軸が、ブルータス−ポルキア−カシウス。二つの軸の、それぞれの役に、うまく出演者をあてている。
 轟悠・瀬名じゅんの対立関係もさることながら、霧矢大夢・大空祐飛の対立関係もなかなか見応えがあった。

 ちょっと残念なのが、彩乃かなみが今回も病弱な役だったこと。前回は白血病だったし、今回も病気で命を落としている。もっと幸せになれるヒロインでの舞台を観たい。



レ・ビジュー・ブリアン
−きらめく宝石の詩−

酒井 純夫 作・演出

 タイトルの通り、宝石の輝きが感じられるショーだった。様々な宝石をモチーフにした数々の場面が見応えある。

 特に、中詰めの豪華さが見所だろうか。テーマとなる石が変わるごとに、舞台の色が変わって、なかなか面白かった。
 夜の宝石の場面もなかなかいい。瀬名じゅんと、彩乃かなみが仲良く組んで歩いていく姿が、とても美しい。

 情炎のタンゴは轟悠の見せ場。専科にいても持ち続けているスター性を、存分に楽しませてくれる。
 大劇場・東宝公演ならば、ダブルトップにしなければいけないなど、演出上の難しさがつきまとう。その点をクリアできれば、特別出演が楽しめるものになる。

 瀬名じゅんの、客席への視線の飛ばし方がなかなかいい。いわゆる「オレ様目線」といったところか。
 あいにく、2階後方での観劇だから、直接に視線が飛んでくることはなかった。だが、それでも瀬名じゅんならではの視線が客席に降りてきているのがわかる。
 この目線も、瀬名じゅんの持ち味であり、魅力であろう。


 B席ばかりだが、今回はチケットが2回確保できている。今度は8月13日の観劇予定。
 2回目の観劇も今から楽しみだ。


メールはこちらへどうぞ
「観劇記録のページ」目次へ戻る
「隠れ宝塚のひとりごと」目次へ戻る (画像なしのページへ)