隠れ宝塚のひとりごと

雑感ノート

(2000/06/02〜2000/12/05)



 12月5日 観劇旅行の準備

 年末だというのに、9日10日と観劇旅行に行こうとしている。大劇場の花組「ルートヴィヒ2世」/「Asian Sunrise」の観劇。
 なぜこの時期に設定したかというと、もともとは花組大劇場と、雪組ドラマシティを1回の観劇旅行で済ませようという魂胆があったため。だからスケジュールに余裕のある11月ではなく、12月になった。
 だが、ドラマシティのチケットが取れなかった。一応、発売日にはぴあに並んだけど、土日が速攻で完売する壮絶なチケット事情の前に玉砕。結局花組の大劇場だけとなったが、それでも日程を11月にすることはできなかった。
 というのも、この時点で、12月9日のペルソナ貸切のチケットの申し込みはがきを出してしまっていたのだ。これで日程を変えられなくなり、年末の観劇旅行となった。

 その観劇旅行の日が近づき、そろそろ準備しなければと、あれこれ動き始めた。
 もう1回観劇するためのチケット。花組なら2回観劇しておきたかったので、もう1枚チケットを用意することにした。しかし、調べてみると9日11時のチケットは全部売り切れている。そこで10日の3時ということになった。10日は11時が貸切なので、3時の部を観劇することにして、テレザーブに電話した。S席は2階のタケノコ、A席は1階のタケノコか2階のセンターかと言われる。少し迷ったが、全体を見渡すことを考えて、2階A席のセンターを選んだ。
 行きの交通。あらかじめ金券屋で買っておいた新幹線の格安チケットで、9日朝のひかりを予約。あっさりと禁煙車の窓際が取れた。
 帰りの交通。こちらの方も、金券屋で新幹線の格安チケットをすでに買っていた。しかし、このチケットは突発的に発生した大阪出張に使うことになってしまった。そこでもう一度格安チケットを買い直すことになったのだが、ここで予定変更。日曜の3時公演を観劇して、それから新大阪へ戻るのでは、帰宅がかなり遅くなってしまうことに気がつき、伊丹から飛行機に乗ってしまうことにした。新幹線並の料金で乗れる特割が取れるかどうかが気になったが、何とか確保できた。

 ここまで済ませたのが日曜のこと。
 ところが、火曜になってホテルを予約していないことに気がついた。早速、いつも使っている梅田のビジネスホテルに電話してみる。すると、満室との答えが返ってきた。観劇旅行に泊まりの出張にと、何度もこのホテルを使っているが、満室で断られたのは初めてだった。仕方ないので、近辺のホテルを探す。友人から場外馬券場近くのホテルを教えてもらい、電話するが、ここも満室だった。
 結局、御堂筋線中津駅の上にあったホテルを思い出し、そこに電話したところ、何とか部屋を確保できた。普段使っているホテルより1000円ほど高くなったけれども……。

 それにしても、何で普段取れそうなホテルが満室になっていたのだろうか……。



 11月20日 稔幸退団

 星組トップスターの稔幸の退団が決まった。来年秋の大劇場公演「ベルサイユのばら2001」がサヨナラ公演となる。
 何ともやりきれない思いを感じずにはいられなかった。
 トップお披露目が、宝塚85周年の年にぶつかり、お披露目「West Side Story」、2作目「我が愛は山の彼方に」と再演ものを立て続けにあてがわれた。今年は1作だけの大劇場公演にしょうもない芝居をあてがわれた。来年正月の大劇場公演が柴田氏の芝居に草野氏のショーという組み合わせになったが、これは大劇場のみ。そしてサヨナラ公演がベルばらと来ている。近年まれにない幸薄いトップだ。このままでは、代表作といえるものにぶつかりそうにない。
 せめて、「花の業平」と「夢は世界を翔けめぐる」が好作品になってくれることを祈りたい。

 ところで、やりきれなさと同時にもうひとつ感じずにはいられなかったことがある。
 宝塚は一体どこに向かっているのか。
 今日の星組集合で、稔幸の他に3人の生徒の退団が発表された。「黄金のファラオ」/「美麗猫」でも大量退団があったのに、さらに退団者が出て、その上にトップスターが作品に恵まれぬまま宝塚を去ることになった。宝塚の将来への不透明感がどうしても漂ってくるのだ。そこまでファンが気にすることもなかろうにと自分でも思うのだが、ふと、考えずにいられなくなってくるものがある。

 稔幸のファンならずとも、気が重くなる思いにさせられた。



 9月14〜15日 出張ついでに宙観劇

 14日、羽田6時50分のエアシステム機で伊丹へ向かう。
 今回の関西行きの目的、まずは仕事なのだが、翌日が休日なので、このまま大阪に泊まって大劇場へいこうともくろんでいた。
 今回は4社回るスケジュール。うち3社は大阪市内で、1社が大阪郊外の某市。
 仕事そのものに関しては、ここで書くようなことはないのだが、4社目での作業中に、宝塚にからむ出来事が起こった。携帯にメールが入ったので、見てみると、あるヅカ仲間からのもの。そして、「ベルばら」の再演が決まったという情報。客先ではあるが、思わず溜息をもらしてしまう。
 この日発売の「グラフ」に情報があるというので、仕事が終わるとまず梅田のキャトルレーヴに駆け込んだ。確かに、来年の4月に大劇場と東宝で、宙と星により「ベルサイユのばら2001」を上演すると書いてある。
 もう脱力。そして溜息。新専科制度導入の時点で、「ベルばら」の上演は確定的だと思っていたが、やはり正式決定を聞くと、改めてやり切れぬ思いにさせられる。理事長室に、ファンの声は届いていないのか。
 脱力した体を引きずって、ちゃやまちアプローズの近くにあるビジネスホテルへ移動。

 15日、梅田を10時に出る宝塚線特急で宝塚へ移動。初めて宝塚線の特急に乗ったが、これは非常にいい。石橋を出ても、各駅にならないのが嬉しい。ただ、山本停車だけは不可解。特に何かあるわけでもなさそうなのに。おそらく各駅停車との接続のためだろうが、それなら追い抜き駅の雲雀丘花屋敷に止めればいいはずなのに。
 11時公演は貸切公演。さばきで手に入れようと思ったが、あまり出ていない。それどころか圧倒的なさばき待ちの人、人、人……。しかもバウのさばき待ちの人もいたために、ものすごい混雑になっていた。
 仕方なく、一般売りに回された券が残っていないかチケットカウンターに行ってみる。
 2階に残席があった。あまりいい場所ではないが、3500円のB席だったので、それなら場所が悪くてもいいかと思い直してチケットを購入した。
 公演についてはまた改めて書くが、芝居がどうしようもない。あまりに谷臭すぎる出来に失笑。そろそろ谷氏を重用することは考え直したらどうか。あんな芝居を毎度見せられるのはたまったものではない。
 ショーは好作品。「スナイパー」以来、石田氏のショーは非常に嫌いだったが、今回はかなり石田氏を見直した。



 8月6日 異例の観劇旅行

 新専科生のスケジュールの中で、とりわけ痛いと思うのが、香寿たつきが1000daysの「デパートメント・ストア」/「凱旋門」に出演しないことだ。今回の雪組の大劇場、香寿たつきの好演ぶりが舞台を引き締めていただけに、何とも残念なものを感じずにはいられなかった。それと同時に、すでに2回観劇している雪組の大劇場を、もう一度観たくなってきた。
 ということで、大劇場へ行くことになった。金銭的な問題もあるし、あまりに劇団の商業主義的策略にハメられている気がして少し迷ったが、見に行かないと後悔しそうだったので無理矢理交通費をひねり出して大劇場へ行くことに決めた。
 これは異例のことである。何しろ僕が男役目的で大劇場に行くのだ。ここを何度も訪れている方はすでにご存じの通り、僕は大の娘役ファン。しかも筋金入りのミーハー (^^; それが、実力派男役を求めて大劇場だ。それだけ今回の香寿たつきがよかったということだが、自分でも動機の意外さに驚いている。
 諸般の都合を勘案し、観劇に行くのは6日と決めて指定席の確保をしたのは1日のことだった。旅費に余裕がないので、行きは新幹線だが、帰りは夜行バス利用と決め、昼休みに購入した。しかし、関西への往復旅費は安くない。一気に2万円ほど使って、やっぱりやめておけばよかったかなと思っていたら、大阪出張の話が飛び込んだ。週末にぶつけてもいいという有り難いお言葉をいただき、それに甘えさせていただき、7日に出張ということになった。これで往復の交通費が会社持ち。宿泊費は自腹だが、それでも観劇旅行の負担が軽くなって助かった (^^;

 6日朝。部屋を出ようとしたら定期入れが見あたらない。なくても困ることはないのだが、あの中にスルッとKANSAIのカードが入っている。大阪出張の多い仕事なので、関東在住でもスルッとKANSAIは重宝しているのだ。観劇と仕事で、阪急とか大阪の地下鉄に乗る回数が多そうなので、できればスルッとKANSAIのカードは持っていきたかった。
 やっとのことで定期入れを見つけ、駅へ行ったが、電車の時間の読み間違えていたことに気がついた。6時13分のひかり111号の指定券を持っていたが、これに接続できると思っていた電車は存在しなかった。次の電車では、東京着が6時20分頃で、ひかり111号には乗れない。
 仕方ないので6時31分のひかり141号の自由席……と思ったが、その前に改札に戻り、有人改札の係員に、今から東京駅へ行っても乗れない列車の指定席のキャンセルは可能かと聞いてみた。大丈夫ということなので、東京駅へ行くのをやめて、みどりの窓口が開くのを待つことにした。そしてひかり111号をキャンセルして、その後の列車に変更してもらう。この時間に東京駅へ行くと乗れる列車は、6時56分ののぞみ3号。のぞみだから追加料金が必要になるが、それを払ってしまった。ひかりの料金分は会社持ちだから、追加料金くらいなら払ってもいいかと……。もし仕事がなければ、後のひかりにしていたほど、予算の少ない旅行だったから、いかに会社持ちになったことが大きいかがわかる(笑)。

 こんな具合に、新幹線に乗るまでがバタついてしまったが、そこからは順調。新幹線から東海道線、福知山線と乗り継いで、10時すぎには宝塚着。ここで掲示板の常連のKさんと合流する。
 まずは大劇場のチケットカウンターへ。状況を見た結果、3時の部の1階27列のセンターに空席があったので、こちらを購入した。
 それから宝塚駅へもどり、喫茶店に入って1時間ほど話し込む。
 その後、どうしようかということになった。3時間ほど時間があるが、何もすることがない。2人揃って迷ったが、それならば……ということで、今津線で仁川の阪神競馬場へ行くことになった (^^; 2〜3レース遊んで、宝塚へ戻る。ここでスルッとKANSAIのカードの裏を見ると、「宝塚 仁川」、「仁川 宝塚」と並んでいる。持ち主の趣味が一発でわかってしまう(笑)。

 ソリオの中で昼食をとると、大劇場に入るのにちょうどいい時間になっていた。
 すでに1か月前に観劇している「デパートメント・ストア」と「凱旋門」だが、舞台のパワーアップぶりに目を見張る。「デパートメント・ストア」では、安蘭けいの関西弁ラップに圧倒されるし、轟悠と山科愛が笑える掛け合いを見せてくれるしで、かなり楽しくなっている。「凱旋門」の方も1か月前以上に深みのある舞台になっていて、雪組の世界により深く浸らせてくれた。
 今回の目的である香寿たつき、やはりこの人が1000daysに行かなくてどうすると思わされた。「デパート」のリッチーも、「凱旋門」のボリスもいい味わいを見せてくれているのに……。
 「凱旋門」で2回はきついので、今回は1回しか観劇しなかったが、非常に満足のいくものだった。

 観劇後は梅田へ移動し、Kさん、さらに途中で合流したBさんと飲む。宝塚を肴に飲みながら、翌日の仕事への英気を養った。



 7月13日 6万カウント達成

 おかげさまで、本日夕刻、アクセスカウンタが60000に到達しました。
 日頃よりご愛読いただいている皆様、また、掲示板をご利用いただいている方々に、深く感謝いたしております。
 これからも「隠れ宝塚のひとりごと」を、よろしくお願い申し上げます。



 しかし、アクセスカウンタの区切りを迎えるスピードはどんどんと上がっている。以前は半年たっても1万稼げなかったのに、今ではそれを3か月で達成しているのだ(50000達成は4月のこと)。組替え騒動での一時的アクセス増加という要因もありそうだが、それでもかなり早い。しかしいずれにせよ、それだけ多くの人に見てもらえるのは、管理人冥利に尽きる。
 これからも、カウンタの回るペースは早くなっていくのだろうか、あるいは、組替え騒動でのアクセス増加の反動で、少しスピードが落ちるのだろうか。



 7月1〜2日 休み明け

 実は5月20日の月組観劇から6月の終わりまで、全く劇場へ足を運んでいなかった。
 本当は月組を当日券でもう一度観劇するつもりだったのだが、あの組替え騒動で観劇する気力が失せ、さらに6月10日に5万円を超えるカードの引き落としがあったことも相まって、観劇しないまま千秋楽を過ぎてしまったのだ。

 その休み明けはかなり多忙。何しろ、まず青年館で樹里咲穂+宙組(妙な言い方だ(^^;)の「FREEDOM」を観劇、そのあと有楽町へ回り、帝国劇場で東宝の「エリザベート」を観劇、帰宅してからベルリン公演中継。宝塚漬けである (^^;

 まずは青年館。
 開演アナウンスは、「皆様、本日はようこそお越し下さいました。樹里咲穂です」。何だか落ち着かない。やっぱり「○組の何野何某」でないと落ち着かない。とくに今回は、初めての新専科生主演のバウ・青年館公演だから、なお一層の違和感を禁じ得なかった。
 感想はまた後ほど詳細に書くことにするが、「激情」の主人公とヒロインを入れ替えただけのストーリーに疑問を感じたが、樹里咲穂の実力派ぶりを存分に見ることのできた好舞台だった。

 次に「エリザベート」。
 ウィーン版に、宝塚版の長所を加えたのではないかといった印象のある脚本と演出。ストーリーは同じだが、宝塚版とは明らかに違う。主人公もトートではなくエリザベートで、カーテンコールの最後に出てくるのもエリザベート役。
 こちらも感想は別に書こうと思っているが、宝塚版を5回見ている僕でも新鮮に見えるほど、宝塚版との違いが目についた。それと同時に、宝塚という世界の特殊性というものを実感させられた。

 そしてベルリン公演中継。
 公演とは離れて、中継に二言ほど。まず司会者を何とかできなかったものか。喋りはうるさいだけだし、はしゃぎすぎだし(客席内で「グーテンターク?」と叫ぶのはやめて欲しかった)とか、知ったかぶりはするし(開演を知らせるベルが、日本では無機質なブザーだと言っているのには脱力した。宝塚を見たことないのなら、見たことないと言えばいいのに)。それから、娘役の扱い。娘役しか出ない場面以外は、ほとんど映してくれないし、名前も出してくれない。公演中に字幕の出た娘役は、美椰エリカ、秋園美緒、紺野まひる、舞風りらくらいのもの。娘役4人が並んで歌っている場面でも、字幕が出なかったのは娘役ファンとして淋しさを禁じ得なかった。
 日本物の「宝塚 雪・月・花」は、松本悠里の活躍ぶりが印象的。使いすぎの印象さえ感じたほどだ。全体的にも、過去の酒井氏の和物作品から部分部分をつないだだけのような印象で、あまり面白味がなかった。1年近く準備期間があったのに……。
 洋物の「サンライズ・タカラヅカ」は宙組お披露目公演のショー「シトラスの風」の焼き直しの印象。こちらの感想は複雑。
 まず悪い方を書いてしまおう。
 これはあまりにも……と思ったのが、宝塚紹介ビデオだ。紹介するのはいいけど、これがショーの一部分になっているのがよくわからない。こんなの開演前にやればいいのに。思いっきりショーの進行の邪魔になっている。気分が乗ってきたときにこんなのを流されると、見る方の集中力がとぎれてしまう。
 それから、「夢・アモール」を歌う場面。これは放心ものだ。歌と衣装が合っていない。何でこの歌でラテン系の場面で使う衣装が登場するのか? アレンジも歌の持ち味に合っていないし。この歌は「シトラスの風」のようにしっとりとした雰囲気で歌ってほしかった。
 しかしよかった場面もある。
 まずは花占い(あまりに個人的だ(^^;)。これはまた「紺野まひるのページ」の方で書くことにするが、紺野まひるの可愛らしさが炸裂。ファンとしてはたまらないものがあった。
 それから、「明日へのエナジー」。実はこの場面、「シトラスの風」で見たときの印象がない。歌を聞かせる場面だというのに、音響最悪の1000daysの最後列で見たおかげで印象に残らなかったというのが最大の理由。それでここが名場面といわれてもピンと来なかった。しかし、今回テレビ中継で見てみると、確かに心を揺さぶるものがある。しかも、各組のそれなりに歌える生徒ばかりだから、耳にも心地いい。
 秋園美緒のエトワールが絶品。歌える娘役は数多くあれど、秋園美緒の右に出るものはいないのではないかと思えてくる。もはや星組の歌姫ではない。宝塚の歌姫だ。
 特に今回の出来は最高で、今までの公演を超えるものがあった。

 だからとりあえず満足はしているのだが、一部の場面のおかげで複雑な印象は拭えなかった。

 ところで、今回の中継はちょうどテレホーダイの時間と重なったおかげで面白い体験ができた。インターネット内のある噂話系の掲示板がこの中継で盛り上がっていて、テレビ中継に連動するように、公演の感想が相次いで投稿されていた。ブラウザの再読込ボタンを押す度に、ついさっき見た場面の感想が追加されていて、リアルタイムで自分以外のファンの反応に接することができる。インターネットの新しい楽しみ方を見つけたような気分になった。



 6月23日 TCAスペシャル

 今年のTCAスペシャルの概要が発表になった。去年は大劇場と1000daysを衛星中継で結ぶという試みが話題になったが、ことしは会場に1000daysがなく、大劇場だけの単独開催となるらしい。やはり、昨年のTCAではコストがかかりすぎたからであろうか。衛星中継がなくなったにもかかわらず、S席9000円(昨年は1万円)。コストの減少がチケット代に反映されていない。
 このTCAスペシャル、各組の有力生徒が揃うだけに、一度は見てみたかったりするもの。僕も、去年は東京初開催もあり、ちょっと頑張ってみたりしたものだ(結局、圧倒的チケット不足で観劇できなかったが)。
 しかし、今年は概要を見ただけでもう見られなくて構わないと思ってしまった。
 何しろ演出が谷氏と石田氏……。おそらく、その時期の大劇場公演との絡みからであろうが、それにしてもこの2人とは……。この2人は今度の宙組公演だけで十分、その宙組公演だってファンの間では不安視されているというのに。今からお寒い演出が見えるようで仕方がないのだ。
 衛星中継がなくなって、星組が出ないのもいかがなものか。一応、全組のトップが揃うのが売りだというのに。稔幸と星奈優里のビデオ出演はあることは間違いなかろうが……。
 何だかあまり気乗りのしないTCAスペシャルである。どうせチケットが手に入らないことは同じだから、どうでもいいことではあるのだが、例年ならビデオは買おうかなという気にはなれる。しかし、今年はそれさえおこらない。



 6月22日 S席で2回観劇

 宝塚友の会からチケットの引換証が2通届いた。どちらも大劇場の雪組のもの。7月8日の11時の部の友会席と、同じ日の15時の貸切公演のもの。友会貸切の方もS席を申し込んでいたので、2回ともS席となる。
 引換証を手にしてから気がついたが、実は今回の観劇で初めてのことがある。大劇場のS席で2回観劇するということ。
 そもそも、S席を手にできること自体少ない。今までS席での観劇経験は2回しかない。これも自力で手にできたのは1回だけで、あと1回はさばきで手にしたものだった。
 理由の大きなものはおそらく僕のチケット入手方法だとは思う。大劇場の場合、僕はあらかじめテレザーブで確保してから行くのだが、たいてい1階のA席になってしまう。テレザーブのS席はあまり多いとは感じられない。テレザーブに電話したら、10時半少し前につながったにもかかわらず、すでにS席は2階席も含めて残っていなかった経験がある。しかも、僕はたとえ場所が悪くても1階席を取ろうとしてしまうので、S席を指定して2階だったら、1階のA席を探してもらい、空席があればそちらに変えてしまう。これでS席を取らなかったことも何度かある。
 そんなチケット入手法の影響だとは思うが、それにしてもS席の希少感は強い。実際はS席の数が多いはずなのに。
 それが今回、あっさり2回分取れたのだから、なかなかツキがいいと感じている。
 しかし……。今回の雪組には、紺野まひるは出ていないというのに、こんなことしてしまっていいのだろうか (^^;



 6月9日 姿月あさと結婚???

 先月退団したばかりの宙組前トップ、姿月あさと結婚の情報が飛び込む。噂話系の掲示板で結構盛り上がっていると思ったら、女性週刊誌の広告に「姿月あさと結婚」とか書かれている。今度のコンサートで結婚発表するなどという話らしい。
 この情報に思ったことはただ一つ。「ガセに決まっている!!」。
 確かに特定の相手は存在するかもしれない。しかし、結婚するわけなかろうというのは、ちょっと考えればわかる。何しろ、所属の事務所が一生懸命になって売り込もうとしているのだ。こんなホームページまで作っているほど(笑)。ここで結婚なんてなったら、投下資本の回収計画が狂ってしまう。それでなくても、本人が宝塚退団後の歌手活動に意欲的になっているのだ。
 ということで、女性週刊誌の報道通りに今度のコンサートで結婚発表はどう考えてもガセとしか思えない。



 6月2日 ベルばら役替わり要員

 宝塚関係のホームページは、公式のものから個人ページ、噂話系までどこへ行っても組替えで騒然となっている。無理もない話である。この改革はあまりに激しすぎる。
 さて、今回の組替えの意味するものは、結局何であろうか。ちょっと落ち着いて考えてみた。
 僕が思いついたのは、2001年ベルばらへの布石である。

 劇団が来年の4月に「ベルサイユのばら」を上演するのはほぼ決定事項のようなもの。現段階では、一部のスポーツ新聞のフライング報道と、ファンの噂が先行しているけれども、内部では9割方決まっているのではなかろうか。
 ファンがいくら反対しようとも、あのワンマン理事長の元、来年の4月に大劇場と東京宝塚劇場で「ベルサイユのばら」が同時上演される。個人的には、ベルばら上演など宝塚にとっての自殺行為だと思っているのだが、独裁者が絶対やるんだと思っている以上、どうすることもできない。
 ベルばらの特徴というと、まずは「今宵一夜の……」と言った台詞に代表される臭い芝居であるが、もう一つ見過ごせない特徴がある。何でもありだ。役替わり、特出、複数組合同公演……、当時は宝塚ファンではなかったが、平成ベルばらでは、話題作りのためにそういったものが色々あったと聞いている。
 来年のベルばら上演に当たっても、劇団としては何がしかの話題作りをして、観客増をはかりたいところだろう。そこで何をするか。派手な役替わりだ。折しも、劇団は昨年の雪組「ノバ・ボサ・ノバ」の成功で、役替わりに味をしめている。だから、役替わりによって客を集める作戦に出るのは、ほぼ間違いないと思う。公演期間中に5回もオスカルがかわるとか(苦笑)、そのあたりの覚悟もファンとしては必要なはずだ(溜息)。そのようなことは、同じ組だけでやってほしいものだが、ベルばら級の大作になれば、組の枠を越えた役替わりで話題を作りたかろう。
 役替わりを実現するには、当然ながら要員が必要だ。しかし、5組体制となり、東京公演が通年化された現在では、役替わり要員の確保が難しい。何しろ、2組が常に公演中、2組が稽古中、そして残る1組がバウや地方などに忙殺されている。そんな状況下から、どのようにして役替わり要員を捻出するか……。
 ということで、白羽の矢が立ったのが各組の2、3番手。このポジションの生徒たちを、フリーにさせることにより、役替わり要員を確保する。10人もいれば、大劇場と東宝の両方でアンドレ・オスカル2人の役替わりをさせても十分ゆとりがある。

 これはあくまでも僕の勝手な憶測なのだが、これが今回の組替えの背景のひとつではないのかという気がする。もしかすると、他の事情もかなりあるのだろうが、植田がベルばら上演に執着している現状では、これがかなり大きいのではと思えてくるのだ。
 内容の割には失うものがあまりにも多すぎるが、今の劇団上層部は完全に頭がおかしくなっているから……。

 しかし、どんな背景があるにせよ、劇団は今回、誤った選択をしてしまったことは否めない。
 誰か植田の暴走を止められぬものだろうか……。


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