隠れ宝塚のひとりごと
雑感ノート
(1999/02/22〜1999/09/13)
9月13日 姿月あさと退団!
仕事が終わって、帰宅しようという時、仕事場のパソコンから自分の掲示板を覗いたときに第一報が飛び込んだ。朝日新聞のホームページを見てみれば、やはりその話題が出ている。
宙組トップスター、姿月あさとの退団が報道された。
前々から退団の噂は聞いていたので、それほど情報には驚かなかった。しかし、それでもどこか気持ちが動揺するものを感じていた。姿月あさとだから……。
大の娘役ファンだが、例外の男役が二人いた。雪組の香寿たつき、そして、姿月あさと。宙組の「エリザベート」のトートに打ちのめされて以来、結構好きになっていた。それだけに、新組発足と同時にトップスターになってから、わずか2年もたたないこの時点での退団発表は残念であり、動揺を抑えられないものだった。やっと宙組も軌道に乗り、これからトップスターとしての円熟が楽しみな時期だというのに。
そんなことがあったおかげで、帰宅はずっと宝塚のことを考えながらのものだった。まず2つの危惧がある。
ひとつは掲示板のネタにも使ったことだが、宙組の次作が植田の作品になるのではないかという危惧。何しろ今までも、ファンの注目度の高い公演(トップスターのお披露目あるいは退団。劇場の建て替え)になると必ず自作を持ち出してきた植田である。平日でさえも満員確実の、姿月あさとの退団公演を見逃すことがあろうか。折しも、来年正月の宙組公演は「風とともに去りぬ」ではないかという噂が流れている。その公演で、ファンの人気No1の姿月あさとが退団するのだから、何が何でも自分の作品をと植田が画策するであろうことは、容易に想像がつく。いくら宝塚歌劇団理事長兼阪急電鉄株式会社常務取締役の肩書を持つとはいえ、今年の正月の一件で植田の評価も撃沈している。そんな状態での姿月あさと退団は、かなり旨味のある話であるに違いない。
そしてもう一つの危惧が、想像を絶するチケット不足。何しろ宙組の人気は桁外れで、「激情」のチケットもかなり入手に骨が折れた。イベント公演でもなければ、「エリザベート」級の超人気作品でもない「激情」と「ザ・レビュー」でこのチケット不足だから、姿月あさとのサヨナラ公演なら、たとえ「皇帝」と「スナイパー」の2本立て(宝塚ファンとしては想像したくない組み合わせだが……(笑))でも、チケット不足は確実である。果たして、この公演を僕は見ることができようか。まだ、「激情」も始まっていないのに、不安になっている。
そして考えはさらに進み、その後の宝塚のことについての空想になった。月組と同時期にベルリン公演が行われることから、おそらくこの公演での主役をつとめるであろう紫吹淳の宙組トップスターへの組替え就任の噂が出てきた。そして姿月あさと退団で、その可能性というのがさらに高くなってきた。しかし、紫吹淳が宙移籍となると、月はどうなるという問題が出てくる。さらに、現宙組2番手和央ようかの位置づけも気になってくる。そのうちこのページにすら書けないような空想になってきた
(^^; あり得そうで、実際にあったら怖い話に。
さて、帰宅してインターネットにつなぐと、どこへ行ってもこの話題ばかりだ。劇団ホームページでは、「ず」の方々の投稿が増え、噂話系のホームページはアクセス不能の状態。そして僕のような個人ページの掲示板もずんこネタで溢れている。さらに仕事場からの帰宅の1時間で投稿数が増え、自分の掲示板にこの話題へのコメントをつけているうちにも次の投稿が。これを見ながら、この話題を求めてあちこち回っている宝塚ファンのネットサーファーも多いのかなと考えていた。実際、僕もこの話題に関しての他のページの様子を探ろうといくつかのページを回っていた。
今夜はいつになくカウンタの数字が回った個人ホームページは多いのではなかろうか。
8月31日 あの新人公演
霧矢大夢のソールが絶賛された月組「ノバ・ボサ・ノバ」新人公演。
大劇場での絶賛を受け、1000daysの方では普段の新公以上のチケット不足に陥った。ただでさえ新公チケットが手に入りにくい東京地区だが、今回はそれに輪をかけたチケット不足だから表に出ないところではかなり壮絶な事態になったらしい。チケットショップ店頭の売買価格は10万を下らないとか、チケットをめぐる詐欺事件が続出とか、そんな噂をいくつか聞かされた。
ところで、今日は仕事で大阪まで行ってきたのだが、夕方5時過ぎ、帰りの新幹線が有楽町にさしかかったときに1000days前の様子をうかがってみた。
新幹線からほんの一瞬見ただけとはいえ、かなりの熱気が感じられた。地下鉄入口のあたりに立っているさばき待ちの数はどれくらいであろうか。出るかどうかもわからぬチケットを求めて劇場前で待つ人たちが多くて、身動きがとれないのではと思われる様子だった。実際にいたわけではないけれども、その場にいたらかなり壮絶な雰囲気が感じられたのかなという気がする。
ところで、新公というと最近思うことがある。
上演回数を増やせないものかと。特に東京。確かに新公の本旨は生徒育成の場であるかもしれない。しかし、これだけ見たいという人がいるのだ。もう1回くらいは増やしてもいいのではないかと思う。露骨な興業化は問題あるが、かといって「1回限り」でチケットをプラチナ化させるのはファンサービスの側面からはもっと問題だ。機会を増やして、もっと多くのファンに若手の活躍を見せる方が、よほどいいファンサービスになる。
それから、新公プログラムの観劇者以外への配布。なぜ「観劇した人」限りなのか。見られなくても、お気に入りの生徒の出演の記念にせめてプログラムくらいはほしいという人は多いはずである。その証拠に、某有名中古宝塚グッズショップでは、新公のプログラムがいい値段で売られている。元値タダなのに。見たくても見られないのが当たり前という状況になっているのだから、新公プログラム配布くらいしてくれてもいいではないか。これは速攻でやってほしいと思う。
そして、ビデオも発売してもいいのではなかろうか。何も大量生産して売りさばく必要はない。完全受注生産にして、期間を定めてキャトルレーヴと通信販売で注文を取り、期間内に申し込んだ客のみに商品を提供する形にすれば、在庫の抱えすぎで困ることもなかろう。
その場限りというのも新公の魅力かもしれないが、現状では楽しめる人が限られすぎてしまっている。もっと多くの見てみたいという声に少しでも応える、あるいはその雰囲気の何分の一かでも感じさせるといった心遣いは、必要ではないかと思うのだが。
7月13日 雪宙新人公演
東西ともに新公の日。大劇場で宙組、1000daysで雪組。
1000daysの雪組の方は、大大大大大好きな (^^; 紺野まひるがヒロインということで何としてでも見たいものだった。それで去年の花組「SPEAKEASY」以来久々に劇場に並んだが、見事にハズレをつかまされ、チケットは買えず。その後宝塚友の会の会員席を申し込んでみたけど、スズメの涙程度も用意されていない席が当たるわけなかった。劇団ホームページやNIFTY
Serveの「シアターフォーラム宝塚館」のチケット交換会議室などもまめにチェックしてみたが、譲りますの話はなく、譲ってくださいの話への返事はない状況だった。作品が「ノバ・ボサ・ノバ」では仕方のないところか。
最後の夢は当日券の抽選しかなかった。フレックスタイムを利用して、抽選に並んではずれたら出勤、当たったら……とまで考えたりしたものである。しかし、こういうときに限って外せない仕事が入るもの。前日になって「朝9時、大手町……」ということになってしまった。
結局、新公観劇はあきらめざるを得なかった。残念な限りだが。
実際は仕方のないところか。今までかなり各組のトップ娘役に偏った入れ込み方をしていて、とりわけ新公を見ようとはしてこなかったのだから。
しかし、新公に関心がないわけではなかった。やはり宝塚ファンなら、一度は新公を見てみたいとずっと思っていた。
今回、紺野まひるがヒロインとなったことで、僕のそんな思いに火がつき、さらに「何が何でも新公を見るんだ」という意地も生まれてきた。これからは、組を問わず新公狙いを続けていこうと思っている。
1000daysなら不人気作でも絶対満席にしてしまうほどの人気がある新人公演。その独特の雰囲気を味わえるのはいつになるだろうか。
5月12日 アクセス数2万達成
某ネットヅカ仲間のホームページで「あなたの好きな生徒は」のアンケートを始めたので、紺野まひると姿月あさとと答えたら、すぐに「国やんさんどうしたんですか??」のメールが届いた。相当驚かせてしまったようだが、宙組の「エリザベート」以来、実は姿月あさとも結構気に入ってしまっているのだ。
さて、トップページにアクセスカウンタを置いてからのアクセス数が2万を越えた。
アクセス数の伸び具合も順調である。0から1万は8か月かかったが、1万から2万は5か月半で達成した。それだけ、1日あたりのアクセス数が増えているということだ。実際、カウンタ設置直後は1日20アクセス程度しかなかったが、今では時として100アクセス近くに到達する。
最初の予定では、1年で1万行くかどうかという見込みだった。しかし、実際には、1年2か月で2万を達成した。途中、千ほさちの退団騒動で一気にアクセス数を稼いだこともあったとはいえ、予想外のペースだった。
それだけ、僕の予想している以上の読者が来てくれたということに他ならない。つたないエッセイや、あまり筋の通らぬ主張と贔屓の引き倒しに満ちあふれた観劇感想ばかりなのに、多くの方々に読んでいただけてただ感謝の限りである。これからも「隠れ宝塚のひとりごと」をご贔屓願えたらと切に願っている。
(何だか文体が「菫花一片」か「花の道より」みたいだ……(^^;)
夜、ドラマシティの千秋楽を見に行った人から、「紺野まひるが観劇していた」とのメールを受け取る。話しかけた上に握手までしてもらったようで、ああ、いいなあなどと思いながら読んだ
(^^; やはり実物も相当可愛いらしい (^^)
4月9日〜10日 夜行日帰りで2回観劇
9日はちょっとした旅支度をして仕事に出た。仕事場が東京駅に近いので、そのまま大阪行きの夜行バスに乗ってしまおうという魂胆である。幸い、出先が「カジュアル・フライデー」をやっているので、スーツから着替えなければいけないという問題がなかった。
夜10時に仕事を切り上げて、東京駅八重洲南口のバス乗り場へ。さすがに週末だけあって、乗客は多く、大阪行き「ドリーム5号」は5台の車が用意されていた。バスは出発するとすぐに首都高速の事故渋滞に巻き込まれ、1時間たってもまだ渋谷あたりを走っていたが、その先は至って順調で、予定よりも30分以上早く大阪駅に着いた。しかし夜行バスというのはあまりよく眠れない。結構仕事で疲れていても、多少まどろんでいた程度だ。
阪急梅田駅に移動。移動中に地下街に池田銀行を見つけ、早くも月影瞳に崩れてしまう
(^^; 。観劇前からこれでは先が思いやられるが…… (^^;
まずは手洗い場で身繕い。そしてそのあと、毎日新聞と日刊スポーツを読みながら喫茶店で朝食。
8時20分過ぎの宝塚線急行で、宝塚へ移動。しかし宝塚線の遅さは何とかならぬものだろうか。石橋から宝塚まで各駅というのがつらい。いつも雲雀丘花屋敷あたりで退屈になってくる。せめて神戸線や京都線のように特急があればいいのだが。ラッシュ時には何本かあるらしいけど、昼間にも走らせてくれると非常にありがたい。
9時過ぎに、宝塚へ到着。いつものように花の道を大劇場へ。比較的気温が低かったおかげで、まだ桜が残っているのは嬉しかった。関東ファンにとって、桜の花びらが舞う花の道は憧れであるのだ。もっとも、この日は雨のおかげで「桜舞う」というわけにはいかなかったが。
開門と同時にチケットカウンターで予約していた11時の部のチケットを受け取り、その後入り口付近で15時30分の貸切公演のチケットを求めてさばき待ちをする。時間はかかったが、粘った甲斐があり、1階16列センターをうまく獲得できた。そして11時の部を観劇。
まず最初の楽しみが初舞台生の口上。今までビデオで見たことはあるが、生で見るのはこれが初めてなのである。一生懸命に口上を述べている初舞台生の初々しさに心が洗われるような思いを感じる。
そして「再会」が始まる。
壊れるまでほんの一瞬だった (^^; 何しろ幕が開くなり花嫁衣装の紺野まひるが目に飛び込んできたのだから、壊れずにはいられない
(^^; しかも踊る仕草の可愛いことといったら……。「まひるちゃ〜ん!!」と心の中で絶叫
(^^; 我ながら相当入れ込んでしまっていることを実感 (^^;
これ以上書いてしまうと、感想のページに書くことがなくなるので観劇の話はこの程度にしておくが、なかなか楽しめる2本立てだった。
2回観劇して、帰りは武庫川を渡って宝塚南口駅へ。今津線に乗って西宮北口へ出て、神戸線の特急で梅田へ戻る。
少しだけ地下街などを回ると新大阪駅へ。本当は大阪で泊まりたいところだが、今回は宿泊費が出ないので、このまま新幹線で帰るという強行軍を取らざるをえなかったのだ。
東京行きの「ひかり」に乗り込み、新大阪で買った駅弁を食べ終わると急に眠くなってきた。さすがに仕事→夜行バス→2回観劇→新幹線のコースはきついものがあった。気を失うように眠りながら東京へと戻った。
3月21日 グラフと主題歌CD
20日のことだが、本屋で「グラフ」を立ち読みしたら、紺野まひるが見開き2ページに登場しているのを発見。あまりの可愛らしさに崩れそうにり
(^^; 、久々に「グラフ」を買おうかと思ったが 、この時は買わなかった。いや、買えなかった。男が普通の本屋で宝塚関係の本とか雑誌を買うには、結構勇気がいることがあるが、「グラフ」は特に勇気なしでは買えない。とりあえず、紺野まひるの笑顔を目に焼き付けて、本屋を離れた。
そして今日、その「グラフ」を買いにキャトルレーヴへ行った。
僕は今月いっぱいで閉店の新宿店を使うことが多かったのだが(日比谷や有楽町より新宿が好きな人間なので)、今日は都合で新宿へ行けず、1000days店へ行った。ところが、ここが芋を洗うような混雑で、中に入れない。何でこんなに?と思ったら、今日が98年版主題歌集の発売日だからということのようだった。並んでいる人の多くがCDを持っている。そんな状況で、とても買い物ができそうになかったので、日比谷シャンテの中の東京店に回った。こちらも結構混んでいたけど、それでも1000daysに比べるとはるかにゆとりがあった。ここで「グラフ」と主題歌集を購入。
ついでだからと、新東京宝塚劇場建設現場の様子をうかがってみる。旧劇場の解体から1年程度たっているが、現在は4階か5階あたりまでの鉄骨が組まれている状況。
帰宅してから「グラフ」を見つつ、CDをかける。「West Side Story」が収録されていない分だけ例年より短い。しかも、今回は娘役が花總まりだけで、男役もトップか2番手しか登場しないという淋しさ。もう少し、トップ娘役と男役3番手あたりを入れてもいいのではと思った。
一通り聞いてみたが、歴史的大駄作「皇帝」の主題歌、「ティベルの川の流れに」で脱力。「母の愛こそ大きな愛よ」とトップスターに歌わせる植田理事長って……。
全17曲の中で好きな歌はやはり「エクスカリバー」の主題歌、「未来へ」。未来指向の明るさがいつ聴いても魅力的である。
3月7日 宙組「エリザベート」3回目
「夜明けの序曲」、E席はやっと完売。D席も徐々に売れている。
今日も1000daysで宙組を見てきた。今回は3回観劇したが、うち2回もこのページの読者の方のご好意に甘えての観劇。ただ感謝の限りである。オペラグラス越しに眺めるずんこトートに何度気を失いそうになったことか……
(^^; 冗談抜きでルドルフになりたいと思ったほどだ (^^;
姿月あさとのトートは僕の中では非常にポイントが高い。
まだ見てみたい気がしないでもないのだが、とりあえず宙組「エリザベート」の観劇はこれで終わり。お金がないわけでもないが、4月は1000daysの花組「夜明けの序曲」に大劇場の雪組「再会」/「ノバ・ボサ・ノバ」と観劇回数が多いので、そちらに備える。
3月6日 やはり売れていない……
1000daysへ宙組「エリザベート」を見に行く。
今回もA席での観劇だったので、姿月あさとに相当打ちのめされた (^^;
このところは「娘役ファンだ」とは堂々と名乗れない状況だ。
ところで、今回は「夜明けの序曲」のチケット発売後、初めて1000daysに来たので、前売り状況をチェックしてみた。
予想はできたことだが、やはり売れていない。初日・新公・千秋楽の、「チケット入手難御三家」以外は全て空席ありになっている。しかも、格安で人気の高いE席が売れ残っている日もあった。D席もほぼ毎日残っていて、B・C席は完全に売れ残っている。せめてもの救いは、A席完売であろうか。しかし、D席がまだ買えるのは非常にありがたいことなので、17日の11時のものを1枚購入した。この日は3時半からの友会貸し切りと合わせて2回観劇になる。
3月4日 友会抽選の結果
「おめでとうございます。1000days劇場友の会貸切公演C席が当選しました」。何十回ものリダイヤルの後につながった電話から聞こえた声は、予想通りのものだった。おそらく破格値のE席狙いでなければ、今回の貸切公演は全員当選なのでは……。大劇場の空席を思い出すと、そう考えずにはいられない。
たとえ贔屓の生徒が他組にいても、花組ファンをやめられない僕は、今回の大不振には、非常に淋しい思いを感じている。まあ今までが人気ありすぎだったのだから、仕方ないのかもしれないが。
とりあえず、花組1000daysは2回確保。ちなみにもう1回は前楽である。
しかし、掲示板にも書いたが、4月は週末の度に劇場に行くことになりそうだ。4月中の「夜明けの序曲」は友会貸し切りだけだが、おそらくもう1〜2度は行くことになろう。それが植田理事長を増長させるとわかっていても、贔屓の花組が空席だらけの公演をやっているというのは耐えられない。それから、雪組の「ノバ・ボサ・ノバ」も大劇場まで見に行く予定。四季の「ソング&ダンス」も見るので、過去最高の観劇回数になる可能性が高い。
ところで、「雪ノバ」はいつ見に行こうか迷っている。研8トリオの役替わりで雪組の観客を増やそうという劇団の戦略に、見事にハマってしまったのだ
(^^; お目当ては初舞台生の口上(まだ見たことがない)に紺野まひる、月影瞳、香寿たつきの3人だから、いつでもいいはずなのだが、この役替わりへの興味は非常に深い。おそらく、1000daysは3パターンとも通ってしまうと思う。
2月22日 宙組「エリザベート」観劇と「夜明けの序曲」のポスター
ホームページの読者からのありがたいお申し出で、宙組の「エリザベート」を観劇できることになった。
少し早めに有楽町へ出かけ、交通会館の中でチケットの受け渡しをする。譲っていただいたチケットは、A席5列目のものだった。譲っていただけるのなら音響の悪いC席最後列でも有り難いというのに、貴重なA席を譲っていただけたのだから感謝の限り。
1000daysの開場以来、一度は座ってみたいと思っていたA席だが、期待を裏切らないいい席だ。舞台の迫力が違うし、生徒たちの表情が手に取るようにわかる。姿月トートのエリザベートを想う表情や、花總シシィの美しさに何度崩れそうになったことか。極めつけはトートとルドルフの銀橋ダンス。この作品で最も好きな場面なのだが、間近で見たら震えが止まらなかった。胸が締め付けられるような思いも感じるし。フィナーレのパレードでは、ちょっと可愛らしい娘役さんの視線ももらえたようで、非常に満足。これで8000円は安い。
劇場で28日にチケット発売となる「夜明けの序曲」のポスターを見かけた。
大劇場の空席の多さに劇団が危機感を抱いたせいであろうか、東京版は大劇場版と違ったデザインになっていた。
日の出をバックに花組トップトリオが並んでいる構図。お世辞にもセンスがいいとは言えぬが、大劇場版よりかなりましなデザイン。大劇場版のあのポスターは東京のキャトルレーヴでも失笑を買うほど評判悪かったが、1000days版は多少は笑われずに見てもらえよう。
大劇場版のポスターでは「いい人」にしか見えなかった愛華みれも今回は比較的トップらしい風格が感じられる。
おそらくは「稼ぎ時のゴールデンウイークを挟んでいるだけに、大劇場のような空席を出すわけにはいかない」という劇団の思惑だけでのデザインだとは思うが、見る気が萎えるようなあのポスターを東京でも使われることを考えれば、多少なりとも救われたような気がするものである。
今や5組中最も人気のない花組。このポスターのデザイン変更がプラスに作用して、大劇場以上の観客を動員してくれればと花ファンの一人として願うのみである。
それにしても、大鳥れいの何と風格のあることか。トップお披露目なのに、純名里沙や千ほさちよりも堂々としている……。