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星組 TAKARAZAKA 1000days劇場公演
我が愛は山の彼方に
グレートセンチュリー
我が愛は山の彼方に | 植田 紳爾 脚本・監修 谷 正純 演出 |
グレート・センチュリー | 三木 章雄 作・演出 |
観劇日 | 2000年1月8日 | 2000年1月22日 |
観劇時刻 | 午前11時の部 | 午後3時30分の部 |
観劇場所 | 31列上手(C席) | 20列下手(B席) |
※いずれも通常配役公演 |
−植田作品のもつ力−
いつもの植田作品とは違う。普段は苦言ばかりの植田作品だが、今回ばかりは絶賛したいものがある。
脚本のパワーがすごかった。ストーリーを追ってみると、多少言いたいことが出てくるはずなのだが、今回の脚本は、そんな気持ちを押さえ込んでしまう。気がつくとこの脚本に圧倒されてしまうのだ。いつもは苦言の対象となるクサい大芝居も、今回はそれほど気にならない。むしろ、クサい大芝居だからこそ、好感を持てたほど。
「植田歌舞伎」という言葉の意味がようやくわかったような気がした。今まではしょうもない駄作の意味に感じていたが、実際は違っていた。今回の作品のような、観客を圧倒する力を持った大芝居が、「植田歌舞伎」なのだとやっと理解できた。
こういう芝居を見ると、かつて植田紳爾という演出家が、「宝塚の救世主」的扱いを受けていた時代があったということがよく理解できる。確かに昭和時代の宝塚では植田紳爾は大物だったのだ。
それが、なぜ今ではこんな演出家になってしまったのであろうか。
−大型新人誕生か−
「グレート・センチュリー」は悪い意味で三木的な作品だった。「1999」を除けば、後は「ミリオン・ドリームズ」あたりから持ってきたような場面の連続。展開も、振付も昨年月組地方公演「ブラボー!タカラヅカ」で見たようなものばかりであまり感心できるものではなかった。
そこそこ楽しめるものだったけど、お世辞にも評価はできない。
そんなショーだが、柚希礼音が印象的だった。とにかくすごいという評判を聞いて、注目してみたが、確かに違う。あのダンスのうまさは圧巻だ。研1生とは思えない素質の高さが感じられる。大型新人の誕生を予感させた。これから注目したい逸材である。
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