観劇記録のページ
宙組 TAKARAZAKA 1000days劇場公演
「砂漠の黒薔薇」/「GLORIOUS!!」
砂漠の黒薔薇 | 酒井 澄夫 作・演出 |
GLORIOUS!! −栄光の瞬間− |
藤井 大介 作・演出 |
観劇日 | 2000年3月26日 |
観劇時刻 | 午後3時30分の部 |
観劇場所 | 14列上手(B席) |
「砂漠の黒薔薇」は、退屈きわまりなかった。とにかく面白くない。あまりに予想通りの展開ばかりで、気持ちを高ぶらせる要素がない。しかもテーマはといえば、勧善懲悪というありふれたもので、ますます新鮮味を感じさせないものだった。
酒井氏曰く、大衆演劇を目指したとのことだが、その「大衆演劇」というものを酒井氏は取り違えていないだろうか。勧善懲悪をテーマに、定石通りのストーリー展開をして大衆演劇にするという作品の作り方。これは大衆演劇ではない。学芸会の演目用の台本だ。
大衆演劇なんてもっと簡単ではないか。要するに誰もが楽しめればいいのだ。もちろん、安易なお笑いとかに走ってはいけないけれども、理屈抜きに楽しめればそれで十分ではないか。
大衆演劇を目指すことには反対しないが、その実現方法はもう少し考えてほしかった。
トップスターのサヨナラ公演が大劇場デビューとなった藤井氏の「GLORIOUS!!」。
サヨナラ公演のツボをよく押さえた作りがよかった。特に、「栄光の瞬間」からパレードまでの流れは、姿月あさとの最後をうまく演出している。大階段で姿月あさとのアカペラを聴かせるあたりは何とも言えぬものがある。サヨナラを意識した部分をのぞいても、テーマに従った丁寧な作りに好感が持てた。
作りのよさの他に、宙組生の歌のうまさも印象に残る。毎度のことだが、宙組の舞台は歌で楽しませてくれる。「グロリアス グロリアス ……」と繰り返されるアカペラの何と耳に心地よいことか。「歌の宙組」の印象をより深くさせてくれた。
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