隠れ宝塚のひとりごと
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星組 TAKARAZUKA 1000days劇場公演
「WEST SIDE STORY」
観劇日 | 5月19日 |
観劇時間 | 午前11時の部 |
観劇場所 | 32列上手寄(C席) |
「WEST SIDE STORY」
ジェローム・ロビンスの原案による
脚本 アーサー・ロレンツ
演出・振付 アラン・ジョンソン
演出補 正塚 晴彦
−食わず嫌いはいけない−
やはり食わず嫌いはいけないなというのが、この作品を見た感想である。
正直言って、この作品に対しては「所詮はチンピラのケンカじゃないか」というかなり偏見的な見方をしていた。こういった偏見から、宝塚の「WEST
SIDE STORY」への抵抗が強く、月組上演時は観劇できなかった。後日、この月組を観劇しなかったことに結構後悔の念を覚えたので、星組は観劇したけれど、あまり気の進む観劇ではなかった。
しかし、実際に観劇してみると、この作品が名作と呼ばれる所以が結構理解できた。耳に心地よい音楽、迫力あるダンス、そして全編を通して感じられる深い味わい。そういったものからミュージカルとしての完成度の高さを感じたものである。
いかに食わず嫌いがいけないものか、感じさせられたものである。
ただ、ミュージカルとしての完成度が高いゆえに、舞台の見方が、極度に作品中心の観劇になり、生徒を追っている余裕が作れなかった。その結果、新トップの稔幸以下、多くの生徒たちを楽しむことができなかった。この公演で少々心残りだった点である。
−久々の「歌える娘役」−
そんな状態で観劇した中、唯一強烈に印象に残った生徒が秋園美緒である。
何といい歌を聴かせてくれることか。陰ソロやエトワールでは「背筋に電流が走った」などという表現ではすまされない、強烈な刺激を感じた。
平成8年(1996年)の純名里沙退団以来、久々に「歌える娘役」に出会えたようで非常に嬉しかった。最近の宝塚では、これほどまでに歌声がきれいで、かつ歌い方のうまい娘役というのは非常に貴重な存在だ。
これからも素晴らしい歌を聴かせてほしいと願ってやまない。
しかし、「WEST SIDE STORY」のビデオ化が無理でも、せめてCD化の許可は求められなかったものであろうか。秋園美緒の歌が、生の公演でしか聞けないことが非常に残念でたまらない。
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