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材料 | 柱や梁には、地元高知県産の杉を使用。 壁体には狂いの少ない集成材を使用しております。 (集成材は、同じ厚さの板に比べて1.5倍の強度があります) |
塗料![]() |
柱・梁および室内は全て無臭柿渋(写真A)を使用しています。 柿渋とは日本古来の天然染料で、間違ってわんちゃんがかじっても安心! 壁体外側にはワニス。屋根部には耐候性の高い合成樹脂塗料(シリコン・アクリル含有)を使用しています。 ※2009年4月現在、犬小屋に柿渋を使用している会社はほとんどありません。 試しに「犬小屋 柿渋」で検索していただくと、ほとんどの検索サイトで「カッサン建築工房」がトップに出てきます。 ←柿渋に癒されて眠っています。 |
犬小屋の作り | 風通しを良くするために、床はスノコ状にしています。 屋根周辺にも換気のための空間があり、空気が淀むことはありません。 ただし、、北海道など寒冷地のワンちゃんのために、外気を遮断する作りにすることもできます。 また、基本的に窓はおつけしません。理由は、犬が落ち着かないからです。 獣医さんに聞いたのですが、暗がりの方が犬は安心できるそうです。 窓はなくても、換気は充分にできる作りになっているので、ご安心下さい。 どうしても窓をつけたい場合はご相談下さい。 |
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写真A:青柿から作られた柿渋。天然染料なので、人にもわんちゃんにもやさしい。 | 写真B:柿渋塗り一度目。まだ色が薄い。柿渋は重ね塗りと陽に当たる事で色が濃くなります。 | 写真C:五度ほど塗って、ようやくシブい色になってきました。手間暇かかる分だけ、わんちゃんにはやさしい。 |
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とあるホームセンターでのこと。 「うわあ! カッコイイー!」と子供の声。 見ると、一組の親子が感嘆の声をあげていた。彼らの視線の先には木でできた犬小屋が。 私はその親子と入れ替わりに、犬小屋の前に向かった。 なるほど、パッと見はなかなかにスタイリッシュで、「カッコイイ」というのもうなづけた。 んが、しかし、近づくにつれ徐々にアラが目立ってきた。 まず第一に、どの部分の木材も薄いし細い。 我々大工が最低限に考える太さ・厚さの半分ほどしかない。 さらに真正面から見ると、犬小屋が微妙ではあるが傾いている。 大工というものは垂直と水平を異常に気にする人種であり、もうそうなったら「なんとか直そう」という考えから離れられない。 んで、屋根を両手でガシっとつかみ、「むん!」っと傾きを直そうとした時だった。 手にチクリと痛みが走った。 なんだ? と思って見てみると、屋根から釘が出ている。 それもただの釘ではなく、我々が「ピンタッカ」と呼ぶ針みたいな釘だった。 このピンタッカは、内装の薄い材料を止める時に使うもので、強度はあまりない。 それを最も耐久性が求められる屋根に使っているのだ。 しかもよくよく見てみると、屋根だけではなく、壁などもピンタッカで止められている。 私は慌ててその場を離れた。こんな欠陥犬小屋、下手に直そうとしたら壊れてしまう。 去り際、値段を確かめた。 1万4800円。 絶妙なバランスの値段設定だけは感心した。 |