特定非営利活動法人国際アマチュア無線ボランティアズ(IARV)
平成26年度事業報告
平成27年4月1日

[海外事業]
 1)「サハラ砂漠のラジオ・ドクタ−・システム」構築事業:
 平成26年9月28日より10月14日までの17日間、萩原政幸会員(プロジェクトリ−ダ−)、赤堀雅美会員(テクニカルチ−フ)、逢坂勝会員(テクニカルスタッフ)の3名がモ−リタニア・イスラム共和国を訪れ、ラジオ・ドクタ−・システム(無線連絡網による医師の診断と医療相談などを行うネットワ−ク)構築のためヌアクショットの中央局を含む5局の無線局建設作業を行った。当支援事業は予てから、現地カウンタ−パ−ト、チシット文化福祉促進協会(ACSPT)のリマム代表並びにモ−リタニア中央病院の医師、ドクタ−・アハメドウより要望のあった案件で、既に平成24年度に、「公益信託アフリカ支援基金」様より助成金153万6千円を頂いておりましたが、隣国マリの内戦など、モ−リタニアの近隣地域の治安悪化のため実施を延期してきたものです。平成26年にマリ共和国の大統領選挙も無事終了し、治安状況も回復したため実施に踏み切ったもの。但し、依然として砂漠地帯には過激派武装集団が徘徊している恐れがあり、日本大使館から、「日本人専門家は安全な首都圏に留り、砂漠地域での作業は現地人技術スタッフにより進めるように」との指示があったため、当会が過去、指導育成してきたACSPTのスタッフ3名を砂漠地帯の村落に送り、建設作業を行った。この間、日本人専門家は首都ヌアクショットから、作業手順の指示及び結果の確認などを遠隔操作により行った。また、当事業には「アフリカ支援基金」とは別に、「アルシュ自立を支援する会(中野瑛子理事長)」様からも運営資金の一部として10万円の支援金を頂戴した。

 2)サハラ砂漠の無線連絡網関係者に対する無線技術と医療知識の研修会事業:
 1)の案件に併せて、同じメンバ−により首都ヌアクショットで研修会を開催した。当会が過去10年間にわたり現地カウンタ−パ−ト、ACSPTと協力して建設したサハラ砂漠僻地村落の緊急無線連絡網に携っているオペレ−タ−及び地域医療の担当者(助産婦、看護師、薬品管理者など)十数名をヌアクショットに集め、モ−リタニア中央病院の医師、アハメドウ博士が講師となり、疾病の初期判断の方法、応急処置のノウハウ、エボラ出血熱の予防などについて講義をして頂いた。また、無線技術については、赤堀テクニカルチ−フと逢坂スタッフが、ACSPTの技術者、ハタビ氏と協力して、無線局の運用と保守点検のノウハウを、英語によるテキストからアラビア語に翻訳したものを使って指導した。また、100万平方キロにわたる砂漠地帯に何故、四六時中、単一の周波数の電波で通信連絡が可能なのかなど、電波伝播に関する電離層理論の解説も行われた。医療、無線共、研修内容については講習者の評価も良く、また、たまたま研修会に参加していたチシット村の村長の要望により、研修会が終了した翌日に、無線連絡網を通じて「エボラ出血熱予防のための講義」がドクタ−・アハメドウにより砂漠地帯の全無線局に広報された。60数局程度の村落局が受信したと思われる。折から、モ−リタニア政府保健省は国民の健康指向への取り組みとして「健康寿命の大切さ」「乳幼児の死亡率の低下」「食生活の改善」などを政策として掲げていたこともあり、当研修会について、地元3紙から取材を受け、リマム代表と萩原プロジェクトリ−ダ−が対応した。当事業に対しては日本外務省国際協力局から民間団体補助事業補助金として助成金1,225,460円を頂いた。

 3)東京会議の開催:
 上記2事業の事前打ち合わせのため、平成26年8月28日から9月6日までの10日間、ACSPTのリマム代表を日本に招聘して「東京会議」を行った。 9月1日には、グランド・プリンスホテル高輪で、リマム代表の歓迎会がIARV有志13名により催され、ゲストとしてンガム駐日モ−リタニア大使と日本アフリカ友好議員連盟の元事務局長、村田吉隆先生をお招きした。会終了後、近くのJH1FBC、井元OM宅で、50数年前、フランスで製作された「アマチュア無線家の人間愛の連帯」を表した映画「空と海の間に」オリジナル版を鑑賞した。なお、日本滞在中、リマム代表は代々木の国立オリンピック記念青少年総合センタ−に宿泊した。

[国内事業]
 1)外務省主催「グロ−バルフェスタJAPAN・2014」の報告:
10月4日(土)5日(日)の2日間、東京の日比谷公園で、例年通り、開発途上の各国大使館及び多くのNGO団体がブ−スを開設して行われた。今年は日本のODA開始60周年に当たるため、JARLの特別記念局「8J60ODA」がJH1XUP、前田吉実関東地方本部長が管理責任者となって、(Y40)のブ−スで運用され、IARVの会員も多数参加して協力した。

 2)JARL「ハムフェア2014」に当会関係者が9ヵ所のブ−スで協力:
平成26年8月23日(土)〜24日(日)、東京ビッグサイトで開催された「JARLハムフェア2014」に、純粋展示(発表コ−ナ−)6ヵ所、一般展示2ヵ所、商用展示1ヵ所、JARL関係3ヵ所のブ−スで、当会会員が参加協力した。当日、ブ−スを訪れた会員同士、NGO情報や近況報告などを交換して、互いに友好を深めた。

[広報関係]
 1)「パレスチナ難民の今を考える」シンポジウム:  「駐日パレスチナ代表部」並びにUNRWA(国連パレスチナ難民救済機関)によるシンポジウムが平成26年10月23日、東京代々木で開かれ、林理事長、岩井仲一会員、前田吉実会員が参加した。シンポジウムでは、ワリ−ド駐日パレスチナ大使から現地情勢の報告があったが、シンポジウム終了後、当会が、かってアラファト議長統治時代に、パレスチナ自治区のガザ・ストリップ及びヨルダン川西岸地区に支援活動を行っていたことを大使にお伝えしたところ、「さらに詳しい経緯を聞きたい」との要望があり、11月5日に改めて林理事長が代表部を訪れて報告を行った。大使からは,「現在、自治区は携帯電話が普及しており、特に通信インフラについて支障は無いが、東アフリカのジブティ共和国で通信網支援を希望しているようだ」とのお話があり、駐日ジブティ大使館、アリ大使閣下をご紹介いただいた。平成27年3月4日に、林理事長と前田吉実会員が目黒区下目黒のジブティ大使館を訪問し、アリ大使に当会の業容を説明した。

 2)米アカデミ−賞ノミネ−ト作品「オマ−ル最後の選択」試写会:
 平成26年11月26日、立教大学池袋キャンパスで開かれ、萩原政幸会員と前田吉実会員が参加した。3)国連及びJICA主催「アフリカの構造改革〜戦略から行動へ」シンポジウム: 平成26年12月3日、青山の国連大学で開かれ、前田吉実会員が出席した。4)外務省主催「アフリカ開発セミナ−」: 平成26年12月4日、ホテルニュ−オタニ東京で開催され、前田吉実会員が出席した。5)国際ボランティア貯金助成事業報告会: 平成27年1月5日、秋葉原ビジネスセンタ−で開催され、当会は、報告は行いませんでしたが、林理事長が出席した。

[総会・理事会報告]
 1)第11回通常総会報告:
 第11回通常総会が、平成26年5月31日、14:00〜17:00、新宿区市谷本村町のJICA「地球ひろば」セミナ−ル−ム203で開催された。出席会員数は38名、内、書状により表決権及び議決権行使書を頂いた方26名、当日会場にお見えになった方12名で、定款第27条の規定する総会の定足数を満たしたとして、司会の中西洋夫理事より総会の成立が報告され、開会が宣言された。定款26条により議長は林義雄理事長が務め、議事録署名人に木場義勝理事と藤村時彦会員が選出され、議事に入ったが、以下の3議案につき、審議が行われ、賛成多数で全て承認された。第1号議案:平成25年度事業報告並びに活動決算報告(石塚忠信副理事長が説明)、 併せて、鈴木稔監事により平成26年4月5日に実施された業務並びに会計の監査結 果の報告があり、特段の指摘事項は無かった。第2号議案:平成26年度事業計画並びに収支予算案(林義雄理事長が説明)第3号議案:4月25日開催の第35回理事会議決にもとづき、現在の理事11名、監事 2名をすべて重任とする案並びに定款第20条に関わる人事案として、前期に引き続 き、G3NOM、レイゲラ−ド氏、JA1FUY、川合信三郎氏を顧問に、正会員坂 田佳昌氏、同じく安田晃央氏を参与に、また、正会員島村勉氏を事務長に委嘱するこ とが承認された。総会終了後、平成24年11月に行われた「モ−リタニア国境、ファ サ−ラ市周辺のマリ難民キャンプに対する緊急無線連絡網建設事業」の画像が事業に 参加した田代陽一会員によりプレゼンされた。この画像は伊藤寧夫会員の編集による もので当会のホ−ムペ−ジにも掲載されている。

 2)第34回,第35回、第36回並びに第37回理事会報告:
 第34回理事会(平成26年4月21日開催;平成25年度事業報告、活動計算書の件) 第35回理事会(平成26年4月25日開催;次期役員改選案並びに定款第20条に関 わる人事案の件、併せて当役員改選の内容及び平成平成26年度事業計画と同予算案、 平成25年度事業報告と同活動計算書案を第11回総会に提議する件) 第36回理事会(平成26年6月1日開催;次期理事長選任の件) 第37回理事会(平成26年6月23日開催;「役員報酬又は職員給与に関する規定」 作成の件)、以上は文書により開催され、それぞれ承認を頂いた。

 3)第38回理事会報告:
 平成27年3月31日、文書による理事会が開催され、平成27年度事業計画案並びに活動予算案が審議され、参加理事全員により承認された。その他 「アラブ・ウイ−クのレセプション」に林理事長が出席: 平成26年4月7日、在京アラブ外交団主催、アラブ・ウイ−クのレセプションがホテル・マンダリンオリエント東京で開かれ、林理事長が出席し、アラブ各国大使など関係者にお祝いのご挨拶を申し上げた。また、エジプト出身の関取、大砂嵐関にもお会いでき、IARVに力をもらったような気がした。平成27年度のアラブ・ウイ−ク、リセプションは平成27年4月6日に開催が予定されている。

[寄付金]
 平成26年度は下記の方々から業務支援、寄付金、機材の寄贈などを頂きました。ここにお名前を掲載して心から御礼申し上げます。 (順不同・敬称略)外務省国際協力局民間援助連携室、独立行政法人国際協力機構(JICA)、駐モ-リタニア・イスラム共和国大使館、公益信託アフリカ支援基金、財団法人ゆうちょ財団、サガ電子工業株式会社(小柳謙治社)、ハムランド(斉藤幸男社長)、ニュ-デリバリ-ジャパン(須賀聡代表)、(特)アルシュ自立を支援する会(中野瑛子理事長)、(特)BHNテレコム支援協議会(藤田聰理事長)、(特)日本カンボジア友好協会(北村哲男理事長)、村田吉隆(日本体育大理事)、関義則(JR1GDR)、多田芳夫(JS1QHO)、小森田克比呂(JA1ANF)、井元信夫(JH1FBC)、赤堀雅美(JA2KYC)、山上淑子(JQ1LCW)、 稲葉全彦(JA1AI)、 斉藤香織(JS1XVQ)、 中田 仁(JA0HC)、 川合信三郎(JA1FUY)、高野伸二(JF1XEK)、 木場義勝(JK1KHT)、 中西洋夫(JA1CQT)、 逢坂勝(JA5QGO)、 萩原政幸(JE1MHP)、 田沼健(JA8CDG)、伊藤寧夫(JA1PBV)、佐藤篤(JF2IHL)、石塚忠信(JA1CPS)、山之内俊彦(JA7AIW)、林義雄(JA1UT)、 林節子(JA1UPA)、酒巻和夫(JO1WSH)、野端秀憲(JO3XEQ)、清水孝(JA0CGJ)