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 アナスタシア
Fate/Grand Order | Anastasia Nikolaevna Romanova

文・撮影 古川卓也

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17歳の物語

スマホゲームFGO(Fate/Grand Order)に登場するキャスター、アナスタシアがロシア帝国のスピリットであるヴィイと契約し、氷と寒さを操る能力を持ち、透視魔眼やあらゆるスキルでカルデアを攻撃しつつ、絶大強固な要塞クレムリンを召喚しながら闘うらしいゲームのことは全く知らないので、よく観ていたアニメ「Fate」シリーズの物語から推測するしかないのだが、ここではゲームもアニメからも距離を置かしてもらい、実在した歴史人物のほうに興味がそそがれたので、少しだけ触れてみたい。

アナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノヴァは、最後のロシア皇帝ニコライ2世とアレクサンドラ皇后の第四皇女であり、1901年6月18日に生まれ、1918年7月17日に死亡しており、若干17歳の生涯だったとされている。第一次世界大戦(1914-1918)のさなかに起きた1917年の二月革命で成立したロシア暫定政権(ロシア臨時政府)により、ロマノフ朝(1613-1917)のロシア帝国は長きに渡る帝政を終焉させられ、崩壊した。二月革命は市民革命であり、その革命運動は内戦(1917-1922)を伴いながら、その後にソビエト連邦の設立につながっている。ソビエト社会主義共和国連邦であり、マルクス・レーニン主義を掲げる一党制社会主義国家である。ソ連は1922年から1991年まで続いた。1991年から変わったロシア連邦は、その後、脱共産化をめざし国際地位を高めようとしてはいるが、クリミア半島編入とシリア内戦をめぐる欧米との対立によって、一部の欧米諸国を除いて国際的経済制裁は今も続いている状況だ。

さて、そのような歴史と時代の渦中に生まれて来たアナスタシア皇女の運命ではあるが、帝国の崩壊とは暗澹たるもので、豪華で雅な暮らしを続けていた皇帝一家に対して貧しい民衆からの妬みと憎悪を買ってしまったのか、ロシア臨時政府の銃殺隊によって非合法処罰により家族・従者もろとも全員が銃殺されている。当然その中に、まだ17歳だったアナスタシアも含まれていた。監禁され、処刑されるまでの僅かな日々を、アナスタシアはどういう思いで過ごしていたのであろうか。どんな家系や家庭環境に生まれて来れば、人間というものは幸せに生きられるのだろうかと悩んだに違いない。誰も家柄を選んで生まれて来るのではないのに、運命は受け入れるしかないのである。それはあまりに非業の死ゆえ、さまざまな偽物アナスタシア物語が後世にたくさん作られていったのであろう。

アナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノヴァ、17歳の物語を私はいったいどう捉えればいいのだろうか。ハロウィンの仮装まつりで、アナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノヴァのコスプレ衣装を纏ったコスプレイヤーに敬意を払って、せめて雄大な背景のなかに美しく立ってもらい、幻想風景のなかを佇んでもらえれば、天国のアナスタシア皇女に代わって少しは供養できるのではないかと勝手に思うのは、少し大袈裟だろうか。こんなハロウィンの楽しみ方もあっていいような気もするのだが・・・。


ときわハッピーハロウィンで撮影したアナスタシア (画像クリックで拡大)

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2019/11/15)
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